相容れない
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結局、いつもの巡回は土方が本来、午前中には済ませておかなければならなかった書類仕事が終わらず他の隊士に任せることとなり
現在スノウも土方とともに筆を握り書類をやや睨みつけていた。
その表情はどこか不満そうだが決して書類仕事に対しての不満ではなく
先ほどの近藤と土方に言われたことにたいしてだった。
実はスノウはこの時間
土方とではなく沖田と巡回に行くように指示されたのだが
これをスノウは『嫌だ』と珍しくはっきりと拒否の姿勢を示した。
確かにスノウが沖田と行動を共にするのを嫌がる理由がわからなくもない土方は強引にいうことを聞かせることもできず現在に至る。
しかし、たとえ相手のことが好きでも嫌いでも
お互い同じ仲間として協力しあわなければならないときはくる。
それをふまえて今回はスノウの我儘に目を閉じることにしたが
次は無いと釘を刺せば
スノウは心底悔しそうに眉を寄せるのだった。
スノウの中で『なんで?』という疑問が浮かぶ。
なぜ、自分に危害を加えようとするものの傍にいなければならないのか、、、
「俺ァどっちだって構いやせんよ」
そんな少女に対して沖田はいたっていつもの調子でさもどうでも良さげに言うものだから
余計にスノウの鼻につくのか険しい顔で沖田を一瞥してはまたすぐに視線を落として
土方の隊服の袖を掴んだ。
『トシと一緒に行く・・・
トシじゃなきゃイヤだ』
未だ我儘を言う少女の声があまりにか細く縋り付くようなものだったため土方もこれ以上は無理か と、口ごもる。
たまたま騒ぎを聞きつけ傍で話を聞いていた近藤も
「トシは忙しいから・・・」となんとか宥めようとしたが断固拒否。
今回は沖田と同行させることを諦めることにしたが
「どうか仲良くしてやってくれ」との言葉に
これまた心底嫌そうに首を縦に振っていた。
少女もそんな我儘を通していていけないことは重々承知している。
ましてや自分はここに置いてもらっている身
上司の指示は聞くべきだと・・・
それでもスノウは沖田の節々に感じるあの差別的な態度がどうしても気に食わなかった。
それによって長い間つらい思いをしてきたのだから・・・。
いつまでもしかめっ面をしているスノウに土方は小さくため息をこぼす。
と、膝に手をつき立ち上がっては静かに和室を出ていく。
それをスノウは気にする様子もなく慣れない文字と格闘しているとややあって戻ってきた土方の手には白い皿があった。
「少し休憩しろ」
そういって土方はその皿を書類で山積みのスノウ机の上を雑に片づけて置いた。
一体何が乗っているのかスノウは土方の顔を一度見たあと
皿を見る。
そこにはスノウの
好物である苺が乗せられていた。
それを見た少女の表情が少しだけ明るくなる。
日頃まともに食事をとらないスノウが珍しく興味を示したことに土方はそっと胸をなでおろした。
これには彼女のご機嫌取りの意味合いもあったからだ。
先日、一緒に定食屋に行っておいてよかったと胸中で呟くと
『食べていいの?』
と、嬉々として瞳を輝かせながら小首をかしげる少女に土方がうなずく。
スノウは礼儀正しく両手を合わせて『いただきます』と小さく言って
素早く苺をとってかぶりついた。
とたん、口の中に広がるほのかな甘みをさわやかな酸味にホッと頬をほころばせる。
『ありがとう』
と先ほどの不機嫌そうな顔はどこえやら
すっかりご機嫌そうな彼女に「おぉ」と土方も短く返事を返して小さく笑んだ。
「それ食ったらさっさと終わらせるぞ」
の言葉に小さく『う・・・』と呻くがそれでも
今与えられたご褒美のことを考えればたいしたことではない。
今度は『うん』としっかりうなづいて
心行くまで果物の味を堪能した。
わずかながら機嫌をなおした様子の少女に土方はひっそりと胸を撫で下ろした。
現在スノウも土方とともに筆を握り書類をやや睨みつけていた。
その表情はどこか不満そうだが決して書類仕事に対しての不満ではなく
先ほどの近藤と土方に言われたことにたいしてだった。
実はスノウはこの時間
土方とではなく沖田と巡回に行くように指示されたのだが
これをスノウは『嫌だ』と珍しくはっきりと拒否の姿勢を示した。
確かにスノウが沖田と行動を共にするのを嫌がる理由がわからなくもない土方は強引にいうことを聞かせることもできず現在に至る。
しかし、たとえ相手のことが好きでも嫌いでも
お互い同じ仲間として協力しあわなければならないときはくる。
それをふまえて今回はスノウの我儘に目を閉じることにしたが
次は無いと釘を刺せば
スノウは心底悔しそうに眉を寄せるのだった。
スノウの中で『なんで?』という疑問が浮かぶ。
なぜ、自分に危害を加えようとするものの傍にいなければならないのか、、、
「俺ァどっちだって構いやせんよ」
そんな少女に対して沖田はいたっていつもの調子でさもどうでも良さげに言うものだから
余計にスノウの鼻につくのか険しい顔で沖田を一瞥してはまたすぐに視線を落として
土方の隊服の袖を掴んだ。
『トシと一緒に行く・・・
トシじゃなきゃイヤだ』
未だ我儘を言う少女の声があまりにか細く縋り付くようなものだったため土方もこれ以上は無理か と、口ごもる。
たまたま騒ぎを聞きつけ傍で話を聞いていた近藤も
「トシは忙しいから・・・」となんとか宥めようとしたが断固拒否。
今回は沖田と同行させることを諦めることにしたが
「どうか仲良くしてやってくれ」との言葉に
これまた心底嫌そうに首を縦に振っていた。
少女もそんな我儘を通していていけないことは重々承知している。
ましてや自分はここに置いてもらっている身
上司の指示は聞くべきだと・・・
それでもスノウは沖田の節々に感じるあの差別的な態度がどうしても気に食わなかった。
それによって長い間つらい思いをしてきたのだから・・・。
いつまでもしかめっ面をしているスノウに土方は小さくため息をこぼす。
と、膝に手をつき立ち上がっては静かに和室を出ていく。
それをスノウは気にする様子もなく慣れない文字と格闘しているとややあって戻ってきた土方の手には白い皿があった。
「少し休憩しろ」
そういって土方はその皿を書類で山積みのスノウ机の上を雑に片づけて置いた。
一体何が乗っているのかスノウは土方の顔を一度見たあと
皿を見る。
そこにはスノウの
好物である苺が乗せられていた。
それを見た少女の表情が少しだけ明るくなる。
日頃まともに食事をとらないスノウが珍しく興味を示したことに土方はそっと胸をなでおろした。
これには彼女のご機嫌取りの意味合いもあったからだ。
先日、一緒に定食屋に行っておいてよかったと胸中で呟くと
『食べていいの?』
と、嬉々として瞳を輝かせながら小首をかしげる少女に土方がうなずく。
スノウは礼儀正しく両手を合わせて『いただきます』と小さく言って
素早く苺をとってかぶりついた。
とたん、口の中に広がるほのかな甘みをさわやかな酸味にホッと頬をほころばせる。
『ありがとう』
と先ほどの不機嫌そうな顔はどこえやら
すっかりご機嫌そうな彼女に「おぉ」と土方も短く返事を返して小さく笑んだ。
「それ食ったらさっさと終わらせるぞ」
の言葉に小さく『う・・・』と呻くがそれでも
今与えられたご褒美のことを考えればたいしたことではない。
今度は『うん』としっかりうなづいて
心行くまで果物の味を堪能した。
わずかながら機嫌をなおした様子の少女に土方はひっそりと胸を撫で下ろした。