決闘
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それと同時にどうしたものか、と思考を働かせる。
猫鬼族…確かにその名は世界に広く知れ渡っているものの その生態を詳しく知るものは数少ない。
というより居ないに等しい。
唯一、以前見つけた書物にすら
猫鬼族の価値についてだけは記されてはいたものの
それ以外のこと…生態などについては一切触れていなかったのだ。
もちろん知るものがいなければ猫鬼族に関する資料もあるわけはなく、全く知識のない土方からすれば彼女が何を食し どのような生活をおくるかなど、知るよしもなかった。
それだけ謎の多い種族であることはうかがえるが…
――困った
土方は思わず頭を抱えた。
「お前は何が食えるんだ?」
とりあえず質問をかえてみることにした。
そうすれば答えは案外簡単に返ってきた。
『くだもの……』
ポツリと答えられたそれに土方は すぐさま壁に立て掛けられているおしながきに目を向ける。
が、ここは定食屋。
そう簡単に目当てのものが見つかるはずも無く
「果物を適当に切ってくれねぇか?」
駄目元で厨房に立つ亭主に頼んでみるれば
「はいよー!」
店主は快く答えてくれた。
いつも土方のイレギュラーなメニューに対応してくれているだけのことはある。
「おまち!」
少しして、スノウの前に置かれたのはフルーツの盛り合わせ。
白く綺麗なお皿に鮮やかな色の苺
卯のような形に切られた林檎
キュウイや巨峰など
色とりどりな果物たちが少しずつ乗せられている。
それをみたスノウは 珍しく嬉々とした表情を滲ませた。
色々な方向から そのフルーツ達を眺め、指で突いてみたり 一つ手に取っては匂いをかいでみたり。
土方が「食っていいぞ」と促せば、一瞬スノウの表情に笑顔らしきものが浮かんだように見えた。
が、それもすぐに消え 手に持っていた巨峰を離し苺を取っては
それを小さな口でパクリ。
口内に広がる控えめな甘味とさわやかな酸味にスノウは微かに頬を染め
おそらくだが、嬉しそうに苺を食べつづけた。
その様子から少女は苺が好きであることがうかがえた。
「おまち!」
次に土方の前に置かれた物をスノウは何気なく見た。
丼に これでもかと言うくらい大量にかけられた黄色い物体。
それのせいでもはや下に何があるのか見ることもできない。
だが、土方はそんなことお構いなしにそれを口の中へとかきこんでいく。
鼻をつく苺とはまた違う別物の酸っぱいにおいと
見た目からギトギトしていそうなそれ
食べなくても味の濃いものであることがわかる。
スノウが人間が食す物の中で苦手とするものだ。
が、土方は頬を膨らましながら口いっぱいに詰め込み
モゴモゴと美味しそうに食べている。
別に欲しいわけではないが
その味がどのようなものなのか…
少し気になったりした。
『(フシギ…)』
人間が食べる物は 自分からすれば奇妙なものが多いな
と、胸中で呟きながら林檎にシャリっと歯を立てた。
猫鬼族…確かにその名は世界に広く知れ渡っているものの その生態を詳しく知るものは数少ない。
というより居ないに等しい。
唯一、以前見つけた書物にすら
猫鬼族の価値についてだけは記されてはいたものの
それ以外のこと…生態などについては一切触れていなかったのだ。
もちろん知るものがいなければ猫鬼族に関する資料もあるわけはなく、全く知識のない土方からすれば彼女が何を食し どのような生活をおくるかなど、知るよしもなかった。
それだけ謎の多い種族であることはうかがえるが…
――困った
土方は思わず頭を抱えた。
「お前は何が食えるんだ?」
とりあえず質問をかえてみることにした。
そうすれば答えは案外簡単に返ってきた。
『くだもの……』
ポツリと答えられたそれに土方は すぐさま壁に立て掛けられているおしながきに目を向ける。
が、ここは定食屋。
そう簡単に目当てのものが見つかるはずも無く
「果物を適当に切ってくれねぇか?」
駄目元で厨房に立つ亭主に頼んでみるれば
「はいよー!」
店主は快く答えてくれた。
いつも土方のイレギュラーなメニューに対応してくれているだけのことはある。
「おまち!」
少しして、スノウの前に置かれたのはフルーツの盛り合わせ。
白く綺麗なお皿に鮮やかな色の苺
卯のような形に切られた林檎
キュウイや巨峰など
色とりどりな果物たちが少しずつ乗せられている。
それをみたスノウは 珍しく嬉々とした表情を滲ませた。
色々な方向から そのフルーツ達を眺め、指で突いてみたり 一つ手に取っては匂いをかいでみたり。
土方が「食っていいぞ」と促せば、一瞬スノウの表情に笑顔らしきものが浮かんだように見えた。
が、それもすぐに消え 手に持っていた巨峰を離し苺を取っては
それを小さな口でパクリ。
口内に広がる控えめな甘味とさわやかな酸味にスノウは微かに頬を染め
おそらくだが、嬉しそうに苺を食べつづけた。
その様子から少女は苺が好きであることがうかがえた。
「おまち!」
次に土方の前に置かれた物をスノウは何気なく見た。
丼に これでもかと言うくらい大量にかけられた黄色い物体。
それのせいでもはや下に何があるのか見ることもできない。
だが、土方はそんなことお構いなしにそれを口の中へとかきこんでいく。
鼻をつく苺とはまた違う別物の酸っぱいにおいと
見た目からギトギトしていそうなそれ
食べなくても味の濃いものであることがわかる。
スノウが人間が食す物の中で苦手とするものだ。
が、土方は頬を膨らましながら口いっぱいに詰め込み
モゴモゴと美味しそうに食べている。
別に欲しいわけではないが
その味がどのようなものなのか…
少し気になったりした。
『(フシギ…)』
人間が食べる物は 自分からすれば奇妙なものが多いな
と、胸中で呟きながら林檎にシャリっと歯を立てた。