決闘
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
会いたいと想う人がいる。
会いたいと願う人がいる。
私よりもずっと大きな手
柔らかい笑顔
お日様のような暖かい香り
フワフワと揺れる雲のような銀髪
赤褐色の瞳は時折、奥で強い意志が光り
逞しい背中はとてつもなく安心する。
彼の全てがダイスキだった。
会いたい人
触れたい人
だけどそれは叶わない。
何故なら私は
そんな彼から
逃げるように姿を消してしまったから…。
「今日から新しく
真選組で働くことになった子がいる
みんな仲良くするように」
朝の早くから
近藤に召集され
広間に集まった隊士たち。
静かだった部屋が
近藤の発言によりどよめいた。
それもそうだろう
ここで、この時期に隊士の補充など珍しいのだから。
何より近藤の言葉が気になる。
彼は"子"と言った。
それは沖田のように年若い者のことをさす。
あるいは……
「それじゃあスノウちゃん入ってくれ」
"ちゃん"と言う言葉に皆が皆揃って首を傾げた。
スーーーと 緩やかに開かれる障子。
その奥から現れたのは黒い浴衣に紅い帯を締めた少女。
絹糸のような長い髪を靡かせながら近藤のもとへ。
そして辿り着くと隊士たちに向かって正面に立ち
両手を前に組むと静かに頭を下げた。
身長は155㎝前後。
刀など振れるのかと言うほどに身体の線は細い。
そのことにも驚いたが
何よりもその容姿。
庭から漏れる日差しを浴びて
キラキラと白銀色に輝く髪。
輪郭の整った小さな顔。
結ばれた薄く淡い桃色の唇。
空虚しかうつしださない深紅の瞳はまるで宝石のような無機質な輝きを放ち
不健康そうな青白い肌は
少女の特徴であり、少女の美しさを際立たせているような印章をもたらす。
誰が見ても人目でわかる。
彼女は 天人 であると。
よもやこの真選組に女性が…
ましてや天人が働くことになろうとは思っていなかった隊士らの表情が
戸惑いでひきつっていく。
その反応を容易に想像していた土方は やはりな と胸中で一人 溜め息をついた。
何故なら自分もまた
理解はしているが納得しているわけではないからだ。
「あの…局長……
まさか新しく入隊する子というのは……」
「その通り
彼女が[#dn=1#]ちゃんだ
わからないことも多いだろうから皆よろしく頼む!」
戸惑いがちにたずねる隊士に
そのぎこちなさが伝わらなかったのか 近藤は豪快な笑みを浮かべながら答えた。
「いや けど…
彼女は女性で しかも……」
――天人だ
その先を続けるのは些か戸惑われるのか
きまずげに口を閉ざす。
さすがにそこまで言えば
鈍い近藤も理解したのか 僅かに困った表情を浮かべた。
「色々気になることや言いたいこと
納得できないこともあるだろうが
これは決定したことなんだ
どうかみんな協力してほしい」
次いで胡座をかいていた両膝に手をつくと大きく頭を下げた。
尊敬する局長の頼みだ
断るに断れないのだろう。
何も言えなくなってしまった隊士たちは
不満そうな顔をうかべながらも それぞれ頷いた。
会いたいと願う人がいる。
私よりもずっと大きな手
柔らかい笑顔
お日様のような暖かい香り
フワフワと揺れる雲のような銀髪
赤褐色の瞳は時折、奥で強い意志が光り
逞しい背中はとてつもなく安心する。
彼の全てがダイスキだった。
会いたい人
触れたい人
だけどそれは叶わない。
何故なら私は
そんな彼から
逃げるように姿を消してしまったから…。
「今日から新しく
真選組で働くことになった子がいる
みんな仲良くするように」
朝の早くから
近藤に召集され
広間に集まった隊士たち。
静かだった部屋が
近藤の発言によりどよめいた。
それもそうだろう
ここで、この時期に隊士の補充など珍しいのだから。
何より近藤の言葉が気になる。
彼は"子"と言った。
それは沖田のように年若い者のことをさす。
あるいは……
「それじゃあスノウちゃん入ってくれ」
"ちゃん"と言う言葉に皆が皆揃って首を傾げた。
スーーーと 緩やかに開かれる障子。
その奥から現れたのは黒い浴衣に紅い帯を締めた少女。
絹糸のような長い髪を靡かせながら近藤のもとへ。
そして辿り着くと隊士たちに向かって正面に立ち
両手を前に組むと静かに頭を下げた。
身長は155㎝前後。
刀など振れるのかと言うほどに身体の線は細い。
そのことにも驚いたが
何よりもその容姿。
庭から漏れる日差しを浴びて
キラキラと白銀色に輝く髪。
輪郭の整った小さな顔。
結ばれた薄く淡い桃色の唇。
空虚しかうつしださない深紅の瞳はまるで宝石のような無機質な輝きを放ち
不健康そうな青白い肌は
少女の特徴であり、少女の美しさを際立たせているような印章をもたらす。
誰が見ても人目でわかる。
彼女は 天人 であると。
よもやこの真選組に女性が…
ましてや天人が働くことになろうとは思っていなかった隊士らの表情が
戸惑いでひきつっていく。
その反応を容易に想像していた土方は やはりな と胸中で一人 溜め息をついた。
何故なら自分もまた
理解はしているが納得しているわけではないからだ。
「あの…局長……
まさか新しく入隊する子というのは……」
「その通り
彼女が[#dn=1#]ちゃんだ
わからないことも多いだろうから皆よろしく頼む!」
戸惑いがちにたずねる隊士に
そのぎこちなさが伝わらなかったのか 近藤は豪快な笑みを浮かべながら答えた。
「いや けど…
彼女は女性で しかも……」
――天人だ
その先を続けるのは些か戸惑われるのか
きまずげに口を閉ざす。
さすがにそこまで言えば
鈍い近藤も理解したのか 僅かに困った表情を浮かべた。
「色々気になることや言いたいこと
納得できないこともあるだろうが
これは決定したことなんだ
どうかみんな協力してほしい」
次いで胡座をかいていた両膝に手をつくと大きく頭を下げた。
尊敬する局長の頼みだ
断るに断れないのだろう。
何も言えなくなってしまった隊士たちは
不満そうな顔をうかべながらも それぞれ頷いた。