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『……が、と………』
ポタリ…
畳に落ちる一滴の水滴。
『あり…が……と……』
嗚咽を堪えながら
なんとか絞り出したものは感謝の言葉。
右目から流れる涙とは相反する小さな微笑み。
実の姉を
本当の意味でなくしたことは悲しく
けれど
近藤達の心遣いは嬉しくもあるのだろう。
複雑で
しかし、真っ直ぐな感情を現していた。
すると、今まで黙っていた土方が口を開いた。
「明日からは正式にここで働いてもらう
もちろんここにいる連中と同じ内容だ
覚悟しておけ」
その言葉に少女は涙を落としながらも
先ほどよりも強く頷く。
土方は満足したのか煙草を吸い殻で一杯の灰皿でもみ消し
ゆっくりと立ち上がる。
するとまるでそれが合図だったかのように近藤、沖田、山崎もそれぞれ腰をあげた。
そして、障子に手をかけるとそれをまたゆっくりとした動作で開く。
「今日はゆっくり休め」
背を向けたまま言われ、スノウは返事を返すかわりにコクリと頷く。
土方たちは、部屋を出て行くと最後に出た山崎が後ろ手に障子を閉めてどこかへ去っていった。
それを確認したスノウは、両手に納めていたピアスをもう一度見る。
アクアがいつも大事にしていたアクセサリー。
彼女の真っ直ぐで柔らかな、銀の髪によく栄えて
とても美しかったのを未だにはっきりと覚えている。
同族の中で最も愛した者…。
アクアはそのピアスをまた抱くと
大きく息を吐き出しながら布団に倒れこむ。
すると、気を張っていたためか 相当疲れていたのだろう
すぐに重たくなった瞼に逆らうこともせず、そのまま閉ざした。
眠りに、意識を手放す瞬間
脳裏に浮かんだ姉が…
やっと…笑ってくれたような気がして
少女は安堵から
また深い眠りについた。
・Fin・
ポタリ…
畳に落ちる一滴の水滴。
『あり…が……と……』
嗚咽を堪えながら
なんとか絞り出したものは感謝の言葉。
右目から流れる涙とは相反する小さな微笑み。
実の姉を
本当の意味でなくしたことは悲しく
けれど
近藤達の心遣いは嬉しくもあるのだろう。
複雑で
しかし、真っ直ぐな感情を現していた。
すると、今まで黙っていた土方が口を開いた。
「明日からは正式にここで働いてもらう
もちろんここにいる連中と同じ内容だ
覚悟しておけ」
その言葉に少女は涙を落としながらも
先ほどよりも強く頷く。
土方は満足したのか煙草を吸い殻で一杯の灰皿でもみ消し
ゆっくりと立ち上がる。
するとまるでそれが合図だったかのように近藤、沖田、山崎もそれぞれ腰をあげた。
そして、障子に手をかけるとそれをまたゆっくりとした動作で開く。
「今日はゆっくり休め」
背を向けたまま言われ、スノウは返事を返すかわりにコクリと頷く。
土方たちは、部屋を出て行くと最後に出た山崎が後ろ手に障子を閉めてどこかへ去っていった。
それを確認したスノウは、両手に納めていたピアスをもう一度見る。
アクアがいつも大事にしていたアクセサリー。
彼女の真っ直ぐで柔らかな、銀の髪によく栄えて
とても美しかったのを未だにはっきりと覚えている。
同族の中で最も愛した者…。
アクアはそのピアスをまた抱くと
大きく息を吐き出しながら布団に倒れこむ。
すると、気を張っていたためか 相当疲れていたのだろう
すぐに重たくなった瞼に逆らうこともせず、そのまま閉ざした。
眠りに、意識を手放す瞬間
脳裏に浮かんだ姉が…
やっと…笑ってくれたような気がして
少女は安堵から
また深い眠りについた。
・Fin・