一方結月はというと

結月「みんな···どこいったのかな？」
談話室、食堂を探したけど居ない



結月は考え事しながら歩いていた

あれから数時間経ったけど特に変化なし
あの話を聞くまではよく眠れたと思ってだけど···
まさか私の体が透けていたなんて思いもしなかった




もしかして私元の世界に帰れたの？···かな




確かに私は帰りたかったけど

いざ帰れると分かるとなんか躊躇しちゃうな
だってそれって

こっちみんなとのもう会えない




考えながら歩いているとミーティングルームから声が聞こえた



「ヤダ！···」〈ガタッ〉


遠くの方で声が聞こえた





結月はある扉の前に立った

結月『ここから聞こえた気がする』〈コンコン〉〈ガチャ〉

ス·ベ·マ·ル·レ「!?ゆず(ちゃん)結月！！」

結月「ごめん···お取り込み中だった？」

スクアーロ「いんや大丈夫だ···どうしたぁ？」

結月「嫌···談話室にも食堂にもいなかったから探してた」

ベル「ゆずはさやっぱり帰りてぇよな」

スクアーロ「お···おいっ！ベル‼︎」


ベル〈ハッ〉「やばっ！」『今無意識に口に出しちまったこんなこと言ってもゆずを困らせちまうだけなのに』

スクアーロが呼んで初めて気づいた
自分が無意識に口に出してしまった事に







沈黙がしばらく続いた
ベル「ごめん···今の忘れt「初めてここに来た頃なら」？」

結月「直ぐに帰りたいって選択したと思う···だけど·····」

みんなは黙って結月の話を聞いていた

結月「ここでみんなと過ごしていってすごく楽しくて毎日が見たことない新鮮なものばかりでさ···」


「みんなから私の体が透けてたって聞いてもしかしたら帰れたかもしれないって思った時正直まだここにいたいなって思ったの」

フラン「どーゆう事ですかー？」

マーモン「帰りたくないのかい？だって昨日」


結月「うん昨日おばばが夢に出てきたその時は確かに帰りたいって思ったよ会いたいって···でもね帰りたいって思うのと同時に帰りたくないって気持ちも今ではどんどん強くなってきて」

マーモン「ゆず···」

結月「だって···」

「帰れ」

結月「えっ？」


ス·ベ·マ·ル·レ「!?」
不意に聞こえた声にみんなは扉の方を結月は後ろを振り返った

ス·ベ·マ·ル·レ結月「ボス⁉︎」

XANXUS「いいかお前の本来いるべき場所はここじゃねぇ」

結月「!?」

XANXUS「お前をここに置いたのは帰る手段がねぇからだ帰るチャンスが見つかったなら今度はちゃん帰れ」　

結月「ボス？でも」

XANXUS「反論は認めねぇ···ここは独立暗殺部ヴァリアーだ仲良しごっこしたいだけなら帰れぇ！」

結月〈ズキッ〉「·····」『ボスの言うことは正論だけどまさかここまで言われると思わなかったな』

正論とわかっているけど面と向かって言われると胸を抉られるように苦しかった

XANXUS「今度消えそうになった時は強く願え帰りてぇとそれでも帰れなかったらここに居ても良い···分かったな」

結月「·····」
結月は固まったまま動かなかった

XANXUSはチラ見したあと背を向けて行ってしまった

〈ガタッ···ガタッガタッ〉
流石にこれではちょっと納得出来ないというように
みんな次々席を立ちXANXUSを追いかけた
レヴィ「ボス‼︎」

スクアーロ「ゔぉ"お"い"!!いくらなんでも言い過ぎだぞ」

ルッスーリア「あんな風に言わなくても」

マーモン「どういうつもり？」

フラン「いくらなんでもあんまりですー」
　
ベル「ゆずが本気で消えたらどうすんだよ」

XANXUS『コイツらもゆずに毒されたか』「ゆずがこっちに未練があってあの時帰れなかったとしたらそれはアイツにとっても良くねぇ」

ベル「ボス···」

マーモン「だけどボス···ゆずが帰るということはもう2度と」

XANXUS「もしゆずが家族を捨て向こうの世界を捨ててまでこっちに居てぇなら止めねぇがアイツの性格上それも出来ねぇ···なら本来いるべきところに帰った方が良い
長ければ長いほどゆずだって帰りづらくなるだろうが」

ルッスーリア「もしかしてゆずちゃんのためにわざとあんな言い方をしたの？」

XANXUS「ﾌﾝ···ドカスが···」歩みを進めた


結月「ボス···ありがとう！」

XANXUS〈ピタッ〉「······」〈コツコツ〉
結月も声かけた1度歩みを止めるもまた歩いて行った



それぞれの想いが交差する中
残された時間を大切にしようそう思う結月でした