★12話 体調崩した時ほど寂しくなったりするもの★
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先程までの賑やかな雰囲気がなくなりシーンとした部屋
時計の振り子の音だけが響く
しばらくすると眠気に誘われそのまま眠りに落ちた
結月side
ここはどこ真っ暗でなにも見えない···
???「ゆず···ゆず···」
私を呼ぶ声が聞こえる
やがて暗闇が晴れてそこは豪華な壁や昼間のような眩しすぎる明かりではなく少し古びた壁と畳の部屋とロウソクのみの薄暗い光
それは向こうの世界に飛ばされる前の見慣れた懐かしい私の部屋だった
私···帰ってきた···の?
???「ゆず···大丈夫かい」
私を呼ぶ声の主を見るとおばばだった
結月【おばば!おばば!】
おばばは私の声には反応してくれない
おばばはの目線の先には布団で寝てる小さな少女
おばば「ゆず···」
子結月「ケホッ···ケホッ···」
おばばが呼んでたのは今の私じゃない小さい頃の私だったんだ
そうだよだって今は私はこの世界にいないものっという事はこれは夢
それにしても懐かしい私が熱を出した時おばば看病してくれてたんだよね
子結月「コホッ···コボッ私···具合よく···なる?」
おばば「大丈夫じゃよ···具合が悪いのはゆずの中に入ってる悪いものを追い出そうと戦ってるからなんじゃよ」
子結月「悪いもの···?」
おばば「そうじゃよ···この粥を食べてたくさん寝たらきっと良くなるよ」
子結月「···うん」
おばば「···はいあーん」
子結月「あーん〈パクッ〉ん···美味しい」
おばばは器に入ったお粥を食べさせた
おばば「そうじゃろそうじゃろ」
お粥を食べ終えた頃
おばばは薬を取り出して
おばば「さあゆずお飲み」
子結月「ゔっ···苦いのキライ」
おばば「大丈夫おばばがまじないをかけたから」
子ゆず「···ほんと?」
おばば「本当じゃとも」
子結月「ゴクッ···ん!?」〈ゴクッ〉
飲み込んだ
結月【あれおばばのおまじないでもちょっと苦かったのよねまぁでもおまじないのおかげで苦味が少なくなったと思うそう思うことにしたのよ】
おばば「···」〈ナデナデ〉子結月の頭を優しく撫でる
子結月「へへっ···」
くすぐったいようなでも嬉しくて笑みが出る子結月
おばば「ゆず···?」
子結月「おばばの手···冷たくて気持ちいいね」
おばば「ふふっ···それじゃたくさん撫でてあげようね」
子結月「···やった···〈スーッ〉Zzz···」
眠りについた
結月【帰りたいな···おばば···おばばに会いたい···う"っうう】〈ポロポロ〉
涙がポタポタ落ちてきた
おかしいな私はもう小さい子じゃないのにこんな事で泣いて···
泣き止もうとするけど溢れてくる涙はどんどん流れてくるだけだった
???「ゆず···!ゆず···!」
しばらくするとまた誰かに呼ばれたそれと同時に意識が浮上していく
誰かが起こそうとしてるの?
マーモン「ゆず!」
結月「はっ!?」
そこは古びた壁や畳ではなく豪華な壁と床
自分を包むふかふかのベッドが自分のいた世界ではない今こちらの世界に来ている事を思い知らされる
あれから夜になったらしいだいぶ寝てたみたいね
私を呼んだのはマモ君だったのね
マーモン「大丈夫?起こしてごめん君が泣いてたからつい···」
結月「泣いてた···?」〈ペタ〉自分の頬に触れると涙を流した跡があった
マーモン「怖い夢でも見た?」
結月「うんん逆に懐かしい夢おばばが出てきた」
マーモン「おばば···?それって」
結月「うん···向こうにいる大切な人小さい頃の私が看病されてた」
マーモン「そう···なんだ」
結月「体調崩したからかな···あれ見たらさ寂しくなっちゃったみたいもう小さい子供じゃないのにね」
マーモン「そんな事ないよ」
結月「···え?」
マーモン「突然見知らぬ世界に飛ばされて自分が知ってる人が誰もいないそんな事になったら誰だって不安にもなるよ弱音だって吐きたくなるよ病気の時は特に気が弱くなるし」
結月「マモくん···」
マーモン「偏見言うつもりはないけど君は女の子なんだ弱音吐いたって多少甘えたって良いじゃない」
結月「···ありがとマモくん」
マーモン「別に礼を言われるほどではないよ」
結月「そういえばなんでマモくんがここに?様子を見に来てくれたの?」
マーモン「ムム···そうだゆず食欲あるかい?ルッスーリアがお粥を作ってくれたんだ君が食べれそうなら持ってくるって」
結月「···〈くぅー〉···!?な"っ///」
結月が返事をする前にお腹の音が鳴った
結月〈ガバッ〉『きゃあああ確かにお腹空いてるけどお腹で返事したみたいじゃない///』
あまりの恥ずかしさに布団を頭まで被る
マーモンは布団を被って膨らんでる結月の頭があるだろう付近に布団越しに手を置きながら
マーモン〈ポフッ〉「ふっ···それだけお腹空いてるなら食欲はありそうだね待っててルッスーリアを呼んでくる」
そう言ってマーモンが部屋から出て行った
···しばらく顔が見れる気しない