空欄の場合は夢主になります。
逆ハー・複数キャラ
お名前をどうぞ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
とあるところに華麗なる貴族がいた。その名も花沢一家。父、「花沢幸次郎」はこの国を導き守る軍神。母、「花沢トメ」はそんな父を支える献身的な妻。そして「花沢百之助」は将来有望な優秀な一人息子。
一族は豊かで華々しい活躍をしていた。国の式典や政には必ず出席し、人々からは拍手喝采で迎え入れられる。皆が羨望のまなざしを向けていた。
花沢一家はあるとき孤児である「勇作」を迎えることになった。出自が怪しい勇作のことも、優秀な百之助は優秀な兄として弟を導き優しく見守ったとさ。めでたしめでたし――さて、これらは全て実現不可能な夢だろうか?
現実は全てが逆であった。花沢幸次郎の妾が尾形トメであり、その間の子が尾形百之助だ。勇作こそが正妻との間に生まれた眉目秀麗、成績優秀、品行方正の自慢の息子であった。
では、尾形百之助の人生はずっと不幸だったのか?そうではないだろう。「私」が思うに、それなりの祝福を感じて生きたはずだ。
自らを納得させるため半ば強引な理論武装をしていた点はいただけないが、金塊争奪戦の中での彼の銃の腕前や様々な陣営を渡り歩くスキルは間違いなく彼自身の功績で、それこそが正当に世界から評価を受けて祝福されていた瞬間だろうと思う。
ただ本人は最期の瞬間になってやっと自分が一番欲していた祝福を感じて散ったのだと「私」は思う。
できることなら、もっと早く彼を救ってやりたかった。少なくともこちらは心の底から祝福を与えているつもりではあったが、所詮自己満足。彼に伝わっていたかは不明である。
※※※※※※※※※※
俺には罪悪感などない。なぜなら俺は愛が欠けた両親から生まれた欠けた子供だったから。
仮に俺を愛する人間が存在するならば、きっとそいつは俺と同じく罪悪感の欠けた人間だろう。だから両親からの愛を一身に受けて祝福されて生まれ育った勇作殿は違う。
人を殺すのが怖い?罪悪感だと?そんな不抜けたことを言っている人間に、俺が理解できるわけも俺に勝てるわけもない。
そういえば「あいつ」はどうだっただろうか。
「あいつ」に罪悪感があるのかないのかすら俺は知らない。俺の態度に関わらずいつも真っ直ぐに俺を見つめてくる変な奴だった。「あいつ」の言葉は耳障りの良いものばかりで一つも思い出せないが、行動は俺を心から信頼し認めていることが伝わった。不思議と「あいつ」のそんな態度に悪い気はしなかったので、俺はいつも好きなようにさせていた。
どこに行ったのか。何をしているのか、何故だか無性に気になる。まあいいだろう。生きていようが、死んでいようが、そのうち会えるはずだ。根拠はないが俺には「あいつ」だけは俺を裏切らない自信がある。