遊戯王GX(万十SS)
「……う〜ん」
「どうした、さっきから唸って」
万丈目の部屋で、デッキ構築の話とか、最近のご飯の話とかして、ひと息ついたら。
目下の悩みごとを思い出した。
「なんかさ、最近時々変な感じすんだよな」
「……変?」
「今まではさ、こーやってくっついたりしてもさ」
万丈目の腕にぎゅっと抱きつく。万丈目もふたりっきりの時は振りほどいたりしないんだよな。
話を続ける。
「デュエルで胸が熱くなったり、どきどきするのとそんな変わんない感じがしてたんだけど」
その感覚自体は今でもある。万丈目とくっついてると、どきどきする。
だけど最近気になるのは……
「腹の下の方が、きゅ〜って熱くなる感じがするっていうか」
「っ……お前……」
「万丈目わかる?」
「あー……」
万丈目が視線を泳がせる。なんか、わかってるけど言いづらそうって感じ。
これって……
「やっぱり、なんかの病気なのか……?」
「は?……お前、なんでそうなるんだ?」
「だって……今までこんなこと無かったし、万丈目、言い出しづらそうだし……」
流石の俺もしょんぼりしてしまう。
「……まあなんだ、お前が心配してるようなことはない」
「じゃあ、これがなんなのか教えて!お願い!」
「〜〜っ、お、俺も詳しくないから、同じ女にでも聞いてこいっ!」
「うん……」
でも俺、女の子同士のノリ苦手なんだよなあ。
三沢とかじゃだめかなあ。頭いいし。
「いいか!男に聞いてくるんじゃないぞ!」
「わっ。うん、わかった」
考えを見透かされたように念を押されてしまった。
俺ってそんなに分かりやすいかなあ?一応従っておこう。
***
「ってことがあって、それでさ〜鮎川先生に聞けばいいかなって思って!」
よくわかんないことは先生に聞けば早いはず!と思った俺は保健室を訪ねて、早速相談してみている。
「……良い?遊城さん。それはね、生理的な反応のひとつよ。特定の相手や状況に対して、身体が自然に反応することは珍しくないわ。特にホルモンバランスの変化による影響や、成長の一環で、そういう感覚が出ることも──」
「……ん~?」
なんか……話がむずかしいな……?
と考え込んでいると、鮎川先生がクスッと笑う。やっぱり俺は顔に出やすいらしい。
「まあ簡単に言えば……遊城さんが恋するお年頃ってことよ。誰かさんとイチャイチャしたくなるのは、別に病気じゃないわ。むしろ健康的よ?」
「おお、そっか!じゃあ万丈目ともっとくっついてもいいってこと?」
そう聞くと鮎川先生はピシッとした表情をした。
「病気じゃないけど……だからって、変に焦ってわけのわからないことをしちゃダメよ?ちゃんと自分の気持ちを整理して、無理のない範囲で向き合っていけばいいの」
「わけのわからないことって?」
俺が問い返すと、鮎川先生は少し困ったように苦笑いした。
「……とにかく、万丈目くんを困らせることはしないようにね?」
「うーん……よくわかんねえけど、万丈目は困らせても大丈夫だと思う!いつものことだし!」
「はぁ……わかってるのかしら……」
鮎川先生が小声で呟いたので、俺はむしろ元気に返すことにする。
「あいつは頼れるやつだから大丈夫!ありがとな鮎川先生〜!」
***
「万丈目〜!ただいま〜!」
あの後すぐ万丈目の部屋に向かって。
迎えてくれた万丈目に思いっきり抱きついた。
「万丈目さんだ!!!部屋に入ってくるなりなんだお前は!!!お前の部屋でもないだろ!!!」
全部ツッコんでくれるところマメだよなあ。
「……その様子だと解決したのか?」
一旦身体を離して、隣同士に座る。
「おう!なんか大丈夫だって!」
万丈目があきれたように笑う。
「まぁ、よかったんじゃないか」
「あ、そうそう!あとお前は困ることになるらしい!」
「は?……あぁ……はぁ……」
どうやら心当たりがあるらしい反応だ。万丈目は察しがいいなぁ。
「なー万丈目ー」
「万丈目さんだ……なんだぁ……」
万丈目が生返事をする。
「万丈目も身体が生理的な反応?したりすんの?」
「!?お、お前は何を話してきたんだ!!!」
万丈目は顔を真っ赤にして問い詰めてきた。
え?怒ってる?
「え〜?……」
真面目な話……だったよなあ……?相手、鮎川先生だったわけだし……?
「……万丈目は、俺とくっつくの、嫌?」
人前だとすごい嫌がるから、なるべくこうしてふたりっきりの時にしてるんだけど……
それも嫌、だったりするのかな……
「おい、どうしてそうなるんだ……」
万丈目が気持ちを抑えるような低い声で尋ねる。
「万丈目、急に怒ったから……」
万丈目が自分の頭に手を当てながら、ため息をつく。
「……怒ってない」
「……」
どうだろう、万丈目は、すぐ自分の気持ちを隠す癖があるから。
「……あー、なんだ。どうすれば納得する?」
「……じゃあさ、万丈目から、ぎゅってして?」
自分からお願いするのはどうなんだろうって気はするけど。
でもさ、嫌じゃないんだったら、してくれたっていいじゃん。
期待を込めて、目を閉じて待ってみる。
「あー」だの「むぅ」だの悩む感じの声が聞こえて。
「……いいんだな?」って言われたけど、俺は返事をしない。
……しばらくした後、肩を掴まれて。
遠慮がちに抱き寄せられる。背中に回る手が、たどたどしくて。
目を開けると、万丈目の赤い耳が見える。
ああ、万丈目、照れてたんだ。多分、さっきも。
やっぱ俺、にぶいんだなぁ。
でも、ちょっとずつわかるのが、なんか……嬉しいかも……
不安だった気持ちが、ふわふわした気持ちに変わってく。
照れながら、抱いてくれてるんだ……
あぁ……なんかすっごく、下腹の奥がきゅ〜ってなる。
「どうした、さっきから唸って」
万丈目の部屋で、デッキ構築の話とか、最近のご飯の話とかして、ひと息ついたら。
目下の悩みごとを思い出した。
「なんかさ、最近時々変な感じすんだよな」
「……変?」
「今まではさ、こーやってくっついたりしてもさ」
万丈目の腕にぎゅっと抱きつく。万丈目もふたりっきりの時は振りほどいたりしないんだよな。
話を続ける。
「デュエルで胸が熱くなったり、どきどきするのとそんな変わんない感じがしてたんだけど」
その感覚自体は今でもある。万丈目とくっついてると、どきどきする。
だけど最近気になるのは……
「腹の下の方が、きゅ〜って熱くなる感じがするっていうか」
「っ……お前……」
「万丈目わかる?」
「あー……」
万丈目が視線を泳がせる。なんか、わかってるけど言いづらそうって感じ。
これって……
「やっぱり、なんかの病気なのか……?」
「は?……お前、なんでそうなるんだ?」
「だって……今までこんなこと無かったし、万丈目、言い出しづらそうだし……」
流石の俺もしょんぼりしてしまう。
「……まあなんだ、お前が心配してるようなことはない」
「じゃあ、これがなんなのか教えて!お願い!」
「〜〜っ、お、俺も詳しくないから、同じ女にでも聞いてこいっ!」
「うん……」
でも俺、女の子同士のノリ苦手なんだよなあ。
三沢とかじゃだめかなあ。頭いいし。
「いいか!男に聞いてくるんじゃないぞ!」
「わっ。うん、わかった」
考えを見透かされたように念を押されてしまった。
俺ってそんなに分かりやすいかなあ?一応従っておこう。
***
「ってことがあって、それでさ〜鮎川先生に聞けばいいかなって思って!」
よくわかんないことは先生に聞けば早いはず!と思った俺は保健室を訪ねて、早速相談してみている。
「……良い?遊城さん。それはね、生理的な反応のひとつよ。特定の相手や状況に対して、身体が自然に反応することは珍しくないわ。特にホルモンバランスの変化による影響や、成長の一環で、そういう感覚が出ることも──」
「……ん~?」
なんか……話がむずかしいな……?
と考え込んでいると、鮎川先生がクスッと笑う。やっぱり俺は顔に出やすいらしい。
「まあ簡単に言えば……遊城さんが恋するお年頃ってことよ。誰かさんとイチャイチャしたくなるのは、別に病気じゃないわ。むしろ健康的よ?」
「おお、そっか!じゃあ万丈目ともっとくっついてもいいってこと?」
そう聞くと鮎川先生はピシッとした表情をした。
「病気じゃないけど……だからって、変に焦ってわけのわからないことをしちゃダメよ?ちゃんと自分の気持ちを整理して、無理のない範囲で向き合っていけばいいの」
「わけのわからないことって?」
俺が問い返すと、鮎川先生は少し困ったように苦笑いした。
「……とにかく、万丈目くんを困らせることはしないようにね?」
「うーん……よくわかんねえけど、万丈目は困らせても大丈夫だと思う!いつものことだし!」
「はぁ……わかってるのかしら……」
鮎川先生が小声で呟いたので、俺はむしろ元気に返すことにする。
「あいつは頼れるやつだから大丈夫!ありがとな鮎川先生〜!」
***
「万丈目〜!ただいま〜!」
あの後すぐ万丈目の部屋に向かって。
迎えてくれた万丈目に思いっきり抱きついた。
「万丈目さんだ!!!部屋に入ってくるなりなんだお前は!!!お前の部屋でもないだろ!!!」
全部ツッコんでくれるところマメだよなあ。
「……その様子だと解決したのか?」
一旦身体を離して、隣同士に座る。
「おう!なんか大丈夫だって!」
万丈目があきれたように笑う。
「まぁ、よかったんじゃないか」
「あ、そうそう!あとお前は困ることになるらしい!」
「は?……あぁ……はぁ……」
どうやら心当たりがあるらしい反応だ。万丈目は察しがいいなぁ。
「なー万丈目ー」
「万丈目さんだ……なんだぁ……」
万丈目が生返事をする。
「万丈目も身体が生理的な反応?したりすんの?」
「!?お、お前は何を話してきたんだ!!!」
万丈目は顔を真っ赤にして問い詰めてきた。
え?怒ってる?
「え〜?……」
真面目な話……だったよなあ……?相手、鮎川先生だったわけだし……?
「……万丈目は、俺とくっつくの、嫌?」
人前だとすごい嫌がるから、なるべくこうしてふたりっきりの時にしてるんだけど……
それも嫌、だったりするのかな……
「おい、どうしてそうなるんだ……」
万丈目が気持ちを抑えるような低い声で尋ねる。
「万丈目、急に怒ったから……」
万丈目が自分の頭に手を当てながら、ため息をつく。
「……怒ってない」
「……」
どうだろう、万丈目は、すぐ自分の気持ちを隠す癖があるから。
「……あー、なんだ。どうすれば納得する?」
「……じゃあさ、万丈目から、ぎゅってして?」
自分からお願いするのはどうなんだろうって気はするけど。
でもさ、嫌じゃないんだったら、してくれたっていいじゃん。
期待を込めて、目を閉じて待ってみる。
「あー」だの「むぅ」だの悩む感じの声が聞こえて。
「……いいんだな?」って言われたけど、俺は返事をしない。
……しばらくした後、肩を掴まれて。
遠慮がちに抱き寄せられる。背中に回る手が、たどたどしくて。
目を開けると、万丈目の赤い耳が見える。
ああ、万丈目、照れてたんだ。多分、さっきも。
やっぱ俺、にぶいんだなぁ。
でも、ちょっとずつわかるのが、なんか……嬉しいかも……
不安だった気持ちが、ふわふわした気持ちに変わってく。
照れながら、抱いてくれてるんだ……
あぁ……なんかすっごく、下腹の奥がきゅ〜ってなる。
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