遊戯王GX(十万SS)

カーテンの隙間から差し込む朝の光が、やけに眩しかった。

俺――万丈目準は、すでに完璧に制服を着込み、カバンに必要な教材が揃っていることを確認していた。あとは靴を履いて部屋を出るだけ。今日のスケジュールは万全、のはずだった。

「……おい、十代。いい加減に離れろ。学校が始まるぞ」

それなのに、なぜか俺はベッドの縁に引き戻され、パジャマ姿のまままだ半分眠っている同室者に、腰をがっちりと抱え込まれていた。

「ん……いいじゃん、ちょっとだけ……なぁ、万丈目……ヤリたい」

「なっ……!?寝ぼけるな、この愚か者!」

十代が目を半分開けただけの、理性の薄れた瞳で俺を見上げながら、あまりにも突拍子もない要求を口にした。パジャマのズボン越しに、自身の熱い質量を俺の太ももに擦りつけてくる。すでにそこは、朝の生理現象を遥かに超えた熱と硬さを持って、俺の制服のズボンを押し退けようとしていた。

「そんなこと、朝っぱらからヤれるか!そもそも俺はもう完璧に身支度を済ませているんだ、お前はいつも遅刻スレスレだろうが!これ以上引き止められては、俺のスケジュールが狂う!」

「えー、だって、すげぇしてぇんだもん……だから、な?」

「『な?』じゃない!だいたい、これから本番などして、事後処理をして、そもそも準備があって……そんな時間があるわけなかろう!」

完璧に整えたはずの制服が、こいつの腕のせいでシワになっていく。しかし、十代の腕は驚くほど強固に俺の腰に回され、その顔は一度言い出したら梃子でも動かない特有の頑固さを帯びていた。
ここで無駄に押し問答をして時間を浪費するくらいなら、いっそ、最小限の妥協で手を打つ方が合理的だ。

「……チッ。本当に、ちょっとだけだからな。大人しくしてろ、口でシてやる」

「え、口で?ん-……まぁ、万丈目がそう言うなら、いっか」

「何が『いっか』だ、何が!服を汚したらタダじゃ置かんからな」

溜息混じりに吐き捨てると、十代の顔にパッと笑みが浮かんだ。
俺はベッドの上に腰掛けたまま、十代のズボンの紐を解く。容赦なく溢れ出た熱い質量が、朝の冷えた空気に晒されて、さらにその硬度を増したように見えた。

先端からじわりと滲む透明な蜜を、俺は親指で宥めるように拭い取る。それだけで、十代の口から「ひゃ……」と、情けない鼻声が漏れた。

「おい、隣の部屋に聞こえたらどうする」

「だって、万丈目の手、冷たくて気持ちよくて……」

文句を言いながらも、俺はゆっくりと上体を屈め、その熱塊へと顔を近づけた。
ふわりと漂う、十代自身の匂いと、朝の気怠い体臭。それを深く吸い込みながら、鈴口にそっと舌先を這わせる。

「うあ……っ」

ビクンと十代の腰が跳ねる。
俺はそのまま、大きく口を開けて、その昂ぶりを先端から侵食するように咥え込んだ。

「……ふ、ぅ……」

口内を急激に満たす圧倒的な熱量に、一瞬だけ息が詰まる。
十代のそれは、すでに溢れんばかりの血流でパンパンに張り詰め、俺の舌を、顎を、頬を容赦なく圧迫してきた。

(朝からどんだけ溜め込んでやがるんだ、コイツ……)

質量そのものの熱さに圧倒されながらも、俺はゆっくりと頭を動かし始めた。
まずは先端の最も敏感な部分――鈴口から滲み出る蜜を、舌の先で掬い上げるように執拗に舐め取る。それだけで、十代の腰が小さくピクリと跳ね、シーツを掴む手に力がこもるのがわかった。

「……んぁ、万丈目……それ、いい……」

かすれた声に背中を押されるように、今度は一気にその昂ぶりを喉の奥へと滑り込ませた。じゅぷ、と湿った粘膜の音が、まだ静かな朝の部屋に生々しく響く。

奥へと突き入れるたびに、喉の奥が刺激されて涙が滲む。だが、ここで咽せるわけにはいかない。早く終わらせる、その一心で、俺は舌を絡ませ、吸引を強めた。

口をすぼめ、口腔内の圧力を高めて強く締め付けながら、上下に大きく扱き上げる。
十代のモノを包み込む俺の唇は、すでに先走りと唾液で濡れそぼり、滑りを良くしていた。根元の、皮膚が薄く血管が浮き出ている部分まで深く咥え込むと、十代の体臭がダイレクトに鼻腔を抜けていく。

じっくりと、根元から先端に向かって絞り上げるように、舌全体で包み込む。
十代の手が、いつの間にか俺の髪に絡みつき、縋るように指を震わせていた。

「ぁ、万丈目……それ、やば、っ……すげー、きもちい……」

デュエル中には見せないような、蕩けた十代の声が、耳元で鼓膜を震わせる。
その声を聞くたびに、なぜか俺自身の股間にも、じわりと熱が集まっていくのが分かった。

(……クソッ、なんで俺まで……)

最初は『早く終わらせるため』の方便だったはずだ。
だが、目の前で呼吸を荒くし、俺の口内を貪るように腰を揺らす十代を見ていると、どうしても自身の身体が反応してしまう。
きっちり着込んだ制服のスラックスの内側で、俺のモノがじりじりと存在感を増し、下着に擦れて痛いほどの熱を持ち始めていた。

それでも、俺の手は休めない。十代の太ももの内側に手を回し、根元を軽く圧迫しながら、さらに舌の動きを鋭くした。先端のカリの裏側を、舌先で弾くように激しく弄る。

「う、あ……っ!万丈目、そこ……っ!」

十代の呼吸が目に見えて乱れ、腰の動きが貪欲さを増していく。
咥えたまま、密かに自身の太ももを擦り合わせる。
もじもじと動いてしまう下半身の違和感を隠そうと、さらに深く十代のそれを迎え入れた。ぬちゅぬちゅと、溢れた唾液が顎を伝うのにも構わずに、夢中で喉を鳴らして締め付け続けた。

「……ん、ぐ……っ、ん、んぅ……」

十代の動きが急に激しくなった。
髪を掴む手に力が入り、俺の頭を自身の股間へと押し付けてくる。
限界が近いのだ。
俺は覚悟を決め、喉の奥を開いて、最後の追い込みをかけるように強く、激しく締め付けた。

「っ、万丈目……も、出る……っ!!」

十代の腰が大きく震え、次の瞬間、口内の最奥に容赦のない熱がほとばしった。

「ッ――!!」

ドクドクと、脈打つたびに溢れ出す大量の熱液。
あまりの量と熱さに、俺は目を見開いた。喉の奥をダイレクトに穿たれるような感覚に、呼吸が完全に止まる。
十代は痙攣するように腰を突き入れたまま、吐き出される全てを俺の口内へと注ぎ込んでいく。

「はぁー……っ、あぁー……」

ようやく動きが止まり、十代が力なくベッドへと倒れ込んだ。
俺は溢れそうになるそれを、喉を鳴らして一気に飲み込む。
口の端から一筋の白濁が零れ落ち、顎を伝っていった。

「……はぁ、はぁ……おい、終わったぞ……」

息も絶え絶えに、俺は自身の唇を拭った。
だが、息を整えようと身を縮めたその瞬間、スラックスの中の張り詰まりが、明確な輪郭を持って主張してしまった。

もじ、と僅かに動いた俺の膝。
ベッドの上で放心していたはずの十代の視線が、ゆっくりと、だが確実に、俺の股間へと向けられた。

「……万丈目、お前さ……」

十代の、どこか悪戯っぽくも蕩けたような視線が、俺のスラックスの合わせ目に突き刺さる。
言葉を返すより早く、十代の伸びてきた手が、俺の腰のベルトを容赦なく引き解いた。

「ま、待て、十代……!俺は別に、そんなつもりじゃ――」

「こんなにカチカチにしてるのに?……今度は、俺の番な」

言い訳を遮るように、十代がベッドの上でするりと体勢を入れ替える。
あろうことか、こいつは俺の股の間に割り込み、ひざまずいて俺のモノを真正面から見つめてきた。

「……ッ、おい!やめろ、この馬鹿者!」

静止の声も空しく、十代の温かい手のひらが俺の根元をぎゅっと握りしめる。
それだけで、限界まで溜め込んでいた熱が爆発しそうになり、背筋にゾクゾクとした悪寒のような快感が走った。
だが、本当の衝撃はその直後だった。

「んむっ……」

十代の唇が、躊躇いもなく先端の鈴口を割るようにして、一気に咥え込んできた。

「あ、ぐ……ッ!?お前……っ」

あまりの密着感と、容赦のない口内の熱さに、俺はベッドの敷布団を強く掴んで身体を仰け反らせた。

いつも大雑把で、デュエル以外はどこか抜けているはずの男だ。
それなのに、なぜか俺の敏感な場所を的確に捉えて離さない。

(……なんで、こんなに上手いんだ、こいつ……!)

十代の舌が、裏側の筋を抉るように執拗に舐め上げ、喉の奥へと深く誘い込んでいく。
じゅぶ、じゅるりと、粘膜が擦れ合う淫らな音が、俺の耳たぶを直接殴りつけてくるようだった。

「ひ、ぁ……っ、ん、くそ……!」

頭の芯がジンと痺れ、視界が白く明滅する。
このまま、されるがままになっていれば、すぐにでも頂点へと突き落とされてしまう。

だが――俺の中のくだらない、しかし譲れないプライドが、必死に歯止めをかけようと叫んでいた。

(……ふざけるな!十代のやつは余裕を持って耐えていたんだぞ!?)

こいつを満足させるために、俺は喉を詰まらせながら必死に奉仕したのだ。
それなのに、交代した途端に自分だけが秒殺されるなど、この俺の誇りが許すはずがない。
せめて、同等か、それ以上に余裕のある態度を見せてやらなければ、この先の主導権を全て握られてしまう。

「……っ、は、はは……その程度、か……?そんなんじゃ、日が暮れちまうぞ……っ」

強がりを絞り出し、十代の髪を掴んで少しだけ突き上げる。
だが、それが完全に悪手だった。

「……んむ?」

十代は髪を掴まれたまま、悪戯が成功した子どものような目で俺を見上げてきた。
そして、挑発を完全に理解したと言わんばかりに、喉の奥を限界まで開いて、俺の質量を根元まで深々と飲み込んだ。

「ッ――~~♡♡」

声にならない悲鳴が喉に張り付く。
逃げ場のない口腔の壁が、ギチギチと俺の昂ぶりを締め付ける。
さらに、十代は手で俺の玉を優しく揉みほぐしながら、頬を窄めて強烈な吸引をかけてきた。

脳内の理性の堤防が、凄まじい勢いで決壊していく。
プライドを保とうと必死に腿を硬直させ、腰を引こうとするが、十代の手が俺の腰をがっちりと固定して逃がさない。

「じゅ、十、代……っ、待て、まて、と、言って、いる……っ♡」

プライドなんて、こんこんと湧き上がる快感の前には一枚の紙切れほどの価値もなかった。必死に突き放そうと十代の肩を押すが、ぬるりと濡れた口腔は、俺の焦燥を嘲笑うようにさらに強く、貪欲に締め付けてくる。

「むぐ……ん~っ……」

十代の喉が、限界まで張り詰めた俺の先端を抉るように収縮した。
そのひと搾りで、俺の中の何かが完全にぶつりと切れた。

「ッあぁ――~~~~♡♡」

腰が勝手に跳ね上がる。
耐えようと固めていた身体の力が一気に抜け、指先までが激しく痙攣した。

ドクドクと熱い液が根元から押し寄せ、十代の口内へと容赦なくほとばしる。
一度溢れ出した衝動はもう止められなかった。
誇りも、今日の予定も、全てが白濁した快楽の渦に呑まれて消えていく。

「ん、ぐ……っ、んっ、んっ……」

十代が驚いたように目を見張り、溢れる熱量を受け止めるために喉を大きく鳴らした。
それでも収まりきらない熱塊が、何度も、何度も脈打って、彼の喉の奥を激しく叩く。

「はぁ、ぁ……っ♡く、そ……っ、ああぁ……ッ♡♡」

俺は情けない悲鳴を漏らしながら、搾り取られる全てを差し出すしかなかった。
激しい脈打ちが収まり、身体の芯がじわりと痺れるような脱力感に包まれる。
これでようやく解放される――そう思って息を吐き出そうとした、その瞬間だった。

「……ん~……じゅるっ」

十代は唇を離すどころか、さらに頬を窄めて、俺の先端に残った残滓を、きゅう、と強く吸い上げてきた。

「ひゃ、ぁ♡――ッ♡♡」

完全に無防備になった敏感なカリの縁を、容赦のない負圧がじっくりと締め付ける。
射精直後の尋常ではない敏感な情欲を直接責め立てられ、俺の喉から、とんでもなく高く甘い悲鳴が弾け飛んだ。

「あ♡まっ♡十代、だめだ♡それは、ぁ……っ♡♡」

「んむ……じゅるる……っ」

懇願する声すら掠れて、ひどく淫らに響いてしまう。
十代は俺の狼狽を楽しむように、舌の先を鈴口に押し当ててくりくりと弄りながら、逃げ場のない口腔の最奥で残りの熱液を根こそぎ搾り取ろうと吸引を止めない。

脳の芯を直接掴まれて掻き回されるような、凄まじい快感が背筋を駆け上がる。
耐えきれずに腰がガクガクと震え、涙で視界が完全に塞がった。

「う、ぁ……♡ん、あ、ぁぁ……っ♡」

何度も爪を立てて敷布団を搔きむしり、己の意思とは関係なく漏れ続ける甘い泣き声を、俺はもう止めることすらできなかった。

「……んく……ん……ぷはっ」

ようやく最後の一滴までを飲み干した十代が、息を吐いて唇を離した。
その唇の端からは、俺の痕跡が淫らに溢れて垂れている。

「……へへ、凄かったな……我慢、してたんだろー?」

勝ち誇ったような、でも心底嬉しそうな十代の笑顔が、涙の隙間から歪んで見えた。
俺は荒い呼吸を繰り返しながら、腕で顔を覆い隠す。

(……完全に、負けた……)

頭の中は真っ白な幸福感が過ぎ去ったあと、それ以上の敗北感で満たされていた。

「……万丈目、今、すっげぇそそる顔してた……」

腕で顔を隠したまま、荒い呼吸を繰り返す俺の耳元に、十代のやけに弾んだ声が届いた。
ようやく視界の涙が乾き、腕を退けて睨みつけると、そこには完全に『火がついた』目の同居人がいた。

「……何を、言っている……早く、その汚い顔を拭け」

「だってさ、普段すまし顔して授業受けてんのに、さっきまで俺の口でガタガタ震えて、泣きそうな声出して……あー、ダメだ。俺、またしたくなっちまった」

「は……っ!?お前、正気か!?」

冗談ではない。
十代の視線は、すでに俺の衣服の隙間から覗く肌を、舐め回すように捉えている。
彼の股間に目をやれば、さっき吐き出させたばかりのはずのモノが、恐ろしい早さで再び質量を持ち始めているのが分かった。

「待て、触るな!学校に遅れると言ったはずだろう!」

「じゃあさ、学校、一緒に遅刻しようぜ?万丈目が授業サボるの、俺、ちょっと見てみたいし」

「ふざけるな!貴様と一緒にするな!」

これ以上この部屋の空気に吞まれては、本当に身ぐるみ剝がされてベッドに縫い付けられる。
俺は湧き上がる身の危険を察知し、疲弊した身体に鞭打って、十代の腕を振り払いながらベッドから這い出た。

「おい、万丈目!待てって、逃げるなよー!」

「逃げるわけじゃない!学生の本分を全うするだけだ!」

乱れた下着とスラックスを大急ぎで整え、ベルトを締め直す。
背後から伸びてくるパジャマ姿の十代の熱い手を、最小限の動きで回避しながら、服のしわを伸ばしていく。
鏡を見るまでもない。自分の顔が、羞恥と焦燥でどれほど赤くなっているかなど、容易に想像がついた。

「冷たいなぁ、万丈目は。一緒に気持ちよくなったばっかりなのに」

ベッドの上にあぐらをかき、不満げに唇を尖らせる十代。まだパジャマのままの、その剝き出しの欲望と、どこか哀願するような瞳から、俺はあえて視線を逸らした。ここで絆されては、万丈目準の規律が完全に崩壊する。

「……うるさい。お前もさっさと支度をしろ。先に行くぞ」

カバンを掴み、振り返ることもせず部屋のドアへと向かう。
ドアノブを掴んだ瞬間、背後から「ちぇっ、つまんねぇの」という、どこか愉しげな呟きが聞こえた。

バタン、と静かにドアが閉まり、静まり返った廊下に一人取り残される。
カバンを握る指先が、自分のものとは思えないほど熱く、かすかに震えていた。

「……くそ、なんなんだ、あいつは……」

誰もいない廊下で、ぽつりと悪態が零れる。
早くここを離れて学校へ向かわなければならないというのに、足が思うように進まない。少しでも気を緩めると、さっきまで目の前にあった十代の顔や、あいつにされた感覚が、鮮明に脳裏に蘇ってくるからだ。

「――っ、いかんいかん!何を考えているんだ、俺は……!」

ハッと我に返り、頭の中にこびりついた十代の残像を振り払うように、激しく頭を振った。
セットしたはずの髪が少し乱れるが、構っていられない。何より、先ほどからずっと、口の中に残るあの独特な熱と、わずかな苦味を帯びた味が、己の理性をじわじわと蝕み続けている。

このままでは、授業中もずっとあいつの存在を意識させられる羽目になる。そんな不覚は万丈目準のプライドが絶対に許さない。

俺はカバンを一度廊下の端に置くと、踵を返して洗面所へと向かった。

口をゆすぎ、冷たい水で何度も顔を洗う。
それでも鏡の中の自分は、耳まで赤いままだった。
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