巻き込み事故
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「白雄くん、隣座ってもいい?」
甘い猫なで声で、学部一可愛いと言われている女子が私の隣に座る男子生徒に尋ねた。
片方には私が座っており、女子の他にももう一人が期待に満ちた顔色で“白雄くん”の返答を待っている。
別に、私は“白雄くん”と一緒に座ろうと約束しているわけでもないので、一人分の席を開けて横へとずれる。
すると、“白雄くん”がどういうわけかその間を詰めて「どうぞ」と爽やかに笑って言った。
何故、間を詰めた。
女子が物凄い形相でこちらを睨んでいるのを感じながら、もう一度、一人分の間隔を開けて席を移動するが、またも“白雄くん”は間を詰めてきた。
いやあ、これは私が悪いわけではないのでこちらを睨まないでいただきたい。
致し方ない、と席を変えようとしたら太腿を押さえつけられ「行かないでくれ」と小さく言われた。
なんでだ?可愛い女子に囲まれてうはうはでしょ?
とは言う物の、なにかのっぴきならない理由があるのかも知れないし、先生が来てしまったし諦めてノート類を広げていく。
私が去らないとわかったのか、押さえつけられていた太腿から“白雄くん”の手が離れた。
授業が終わり一つ伸びをしてノート類をまとめていると、女子が「ねえ、白雄くん。ごはん一緒にしよう?」と甘えるように言うのが聞こえた。
関わらないように、そそくさと退散しようと思ったのだが行動が遅かった。
「今日は彼女と食事をする約束をしているんだ」
おいー、これ以上私を巻き込まないでくれよ。
していないと否定する前に、“白雄くん”が私を席から押し出し肩に手を回し強制的に講堂の外へと連れだした。
女子達が追いかけてきていない事を確認すると、安堵の溜息を吐きながら「巻き込んで悪かった」と顔を顰めている私に謝ってきた。
「スギタコトダシカタガナイ」
「すまないと思っている。見ず知らずのキミを巻き込んだ事は。お詫びに、何か奢ろう。フレンチでいいか?」
「ラーメン」
即座に切り返した私の要望に、“白雄くん”は「美味しい店があるんだ。行こう」と一切要望を聞き入れない姿勢を見せた。
「そういえば、キミの名前を聞いてもいいか?俺は、練白雄。医学部三年だ」
「雷春泉。医学部三年。よろしく、練くん」
「よろしく、雷」
甘い猫なで声で、学部一可愛いと言われている女子が私の隣に座る男子生徒に尋ねた。
片方には私が座っており、女子の他にももう一人が期待に満ちた顔色で“白雄くん”の返答を待っている。
別に、私は“白雄くん”と一緒に座ろうと約束しているわけでもないので、一人分の席を開けて横へとずれる。
すると、“白雄くん”がどういうわけかその間を詰めて「どうぞ」と爽やかに笑って言った。
何故、間を詰めた。
女子が物凄い形相でこちらを睨んでいるのを感じながら、もう一度、一人分の間隔を開けて席を移動するが、またも“白雄くん”は間を詰めてきた。
いやあ、これは私が悪いわけではないのでこちらを睨まないでいただきたい。
致し方ない、と席を変えようとしたら太腿を押さえつけられ「行かないでくれ」と小さく言われた。
なんでだ?可愛い女子に囲まれてうはうはでしょ?
とは言う物の、なにかのっぴきならない理由があるのかも知れないし、先生が来てしまったし諦めてノート類を広げていく。
私が去らないとわかったのか、押さえつけられていた太腿から“白雄くん”の手が離れた。
授業が終わり一つ伸びをしてノート類をまとめていると、女子が「ねえ、白雄くん。ごはん一緒にしよう?」と甘えるように言うのが聞こえた。
関わらないように、そそくさと退散しようと思ったのだが行動が遅かった。
「今日は彼女と食事をする約束をしているんだ」
おいー、これ以上私を巻き込まないでくれよ。
していないと否定する前に、“白雄くん”が私を席から押し出し肩に手を回し強制的に講堂の外へと連れだした。
女子達が追いかけてきていない事を確認すると、安堵の溜息を吐きながら「巻き込んで悪かった」と顔を顰めている私に謝ってきた。
「スギタコトダシカタガナイ」
「すまないと思っている。見ず知らずのキミを巻き込んだ事は。お詫びに、何か奢ろう。フレンチでいいか?」
「ラーメン」
即座に切り返した私の要望に、“白雄くん”は「美味しい店があるんだ。行こう」と一切要望を聞き入れない姿勢を見せた。
「そういえば、キミの名前を聞いてもいいか?俺は、練白雄。医学部三年だ」
「雷春泉。医学部三年。よろしく、練くん」
「よろしく、雷」
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