皇子と私
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さて、夜も更けてきたしそろそろ誰も入らないだろうと思い、お風呂の用意をしていると唐突に扉が開き「言ったな、李鈴」と言いながら白雄様が入ってきた。
「報復は、覚悟できているな?」
「ちゃんと誤魔化しましたし、そもそも信じてもらえなかったのでノーカンです」
「……」
「……」
暫くの睨み合いの末、不服そうながらも「今回は見送ってやろう」と仰った。
はい、はい、ありがとうございます。
お風呂の用意を済ませて「行きますか?」と尋ねると、満面の笑みで「あぁ!」と仰りうきうきを隠さずに先を歩きだした。
楽しそうだなぁ。
脱衣所で戸惑う事無く服を脱ぎだす私に「何だ、案外簡単に脱ぐな。つまらん」と言い出した。
「馬車にいた時は、あんなに抵抗したのに」
「腹くくったからですよ」
「つまらん」
着ている服をきちんとたたみ、棚に置いて髪を簪で一纏めにしていると隣から熱視線を感じた。
ちらりと見ると、白雄様がまじまじと私の体を上から下まで見ていた。
「何ですか?」
「いや、意外と豊満な体をしているなと思ってな。もっと、幼児体型かと思っていたが……。そうか、お前ももう大人なんだな……」
しんみりと仰る白雄様に「お父さんですか」とツッコミをいれると「そうだな、気分的にはそんな感じだ」と返ってきた。
「触っていいか?」
「いいですよ、とでも言うと思いましたか?ダメです」
ダメだと言っているのに触ろうと手を伸ばしてくる白雄様の手を叩き落として、さっさと浴場へと向かう。
後ろから「ケチだな」と文句を言う白雄様がついて来た。
湯船に入る前に体を洗っていると、何故か隣に椅子を置いて白雄様がじっとこちらを見つめてくる。
最高に意味が分からない。
何で私、国の第一皇子に見つめられながら体洗ってるんだ?
「あの、白雄様?お風邪をひきますし、湯船に入った方がよいのでは?」
「入ったらちゃんと見られないじゃないか」
「何を?」
「体」
恥ずかしげもなく言う白雄様に黙って桶にお湯を汲んで思い切りかけた。
それでもぼんやりこちらを見つめてくる白雄様に「変態」と言い捨ててから、体を洗うのを再開すると、ぽつりと「お前も、嫁に行くんだな」と言った。
更に、お父さんっぽい事を言い出したな。
「行きますよ、そのうち」
「そうか……」
「?」
一度、体を洗うのをやめて「どうしました?」と聞くと「そうなったら、もう俺には会ってはくれなくなるんだな」と寂しそうに呟かれた。
「いつかは、俺の元からいなくなるんだな」
「は?会いに行きますよ?」
「旦那にいるのにか?」
「友達に会いに行くのに、何か問題がありますか?それに、前にも言ったじゃないですか。私は身分など捨てて会いに行きますと」
そう言うと、真顔になったかと思えば嬉しい気持ちを必死に押し隠そうとするも隠し切れない奇妙な顔をしてから「抱き着いてもいいか?」と尋ねてきた。
数秒考えてから体の泡をお湯で流してから腕を広げ「どうぞ」と言うと、遠慮なしに飛びついてきた。
「ちょ、っとま……!」
勢いを殺しきれずに、椅子から転げ落ちて強かに背中と頭を打った。
うわ、めっちゃ痛いし、白雄様力加減も考えずに抱きしめてくるので苦しい。
だが、離れろと言うのも何だか可哀想なので、気が済むまで我慢をする。
漸く気が済んだ白雄様が「決めた!」と満面の笑みを浮かべて体を起こした。
「李鈴!お前は嫁に行くな!」
「は?」
「報復は、覚悟できているな?」
「ちゃんと誤魔化しましたし、そもそも信じてもらえなかったのでノーカンです」
「……」
「……」
暫くの睨み合いの末、不服そうながらも「今回は見送ってやろう」と仰った。
はい、はい、ありがとうございます。
お風呂の用意を済ませて「行きますか?」と尋ねると、満面の笑みで「あぁ!」と仰りうきうきを隠さずに先を歩きだした。
楽しそうだなぁ。
脱衣所で戸惑う事無く服を脱ぎだす私に「何だ、案外簡単に脱ぐな。つまらん」と言い出した。
「馬車にいた時は、あんなに抵抗したのに」
「腹くくったからですよ」
「つまらん」
着ている服をきちんとたたみ、棚に置いて髪を簪で一纏めにしていると隣から熱視線を感じた。
ちらりと見ると、白雄様がまじまじと私の体を上から下まで見ていた。
「何ですか?」
「いや、意外と豊満な体をしているなと思ってな。もっと、幼児体型かと思っていたが……。そうか、お前ももう大人なんだな……」
しんみりと仰る白雄様に「お父さんですか」とツッコミをいれると「そうだな、気分的にはそんな感じだ」と返ってきた。
「触っていいか?」
「いいですよ、とでも言うと思いましたか?ダメです」
ダメだと言っているのに触ろうと手を伸ばしてくる白雄様の手を叩き落として、さっさと浴場へと向かう。
後ろから「ケチだな」と文句を言う白雄様がついて来た。
湯船に入る前に体を洗っていると、何故か隣に椅子を置いて白雄様がじっとこちらを見つめてくる。
最高に意味が分からない。
何で私、国の第一皇子に見つめられながら体洗ってるんだ?
「あの、白雄様?お風邪をひきますし、湯船に入った方がよいのでは?」
「入ったらちゃんと見られないじゃないか」
「何を?」
「体」
恥ずかしげもなく言う白雄様に黙って桶にお湯を汲んで思い切りかけた。
それでもぼんやりこちらを見つめてくる白雄様に「変態」と言い捨ててから、体を洗うのを再開すると、ぽつりと「お前も、嫁に行くんだな」と言った。
更に、お父さんっぽい事を言い出したな。
「行きますよ、そのうち」
「そうか……」
「?」
一度、体を洗うのをやめて「どうしました?」と聞くと「そうなったら、もう俺には会ってはくれなくなるんだな」と寂しそうに呟かれた。
「いつかは、俺の元からいなくなるんだな」
「は?会いに行きますよ?」
「旦那にいるのにか?」
「友達に会いに行くのに、何か問題がありますか?それに、前にも言ったじゃないですか。私は身分など捨てて会いに行きますと」
そう言うと、真顔になったかと思えば嬉しい気持ちを必死に押し隠そうとするも隠し切れない奇妙な顔をしてから「抱き着いてもいいか?」と尋ねてきた。
数秒考えてから体の泡をお湯で流してから腕を広げ「どうぞ」と言うと、遠慮なしに飛びついてきた。
「ちょ、っとま……!」
勢いを殺しきれずに、椅子から転げ落ちて強かに背中と頭を打った。
うわ、めっちゃ痛いし、白雄様力加減も考えずに抱きしめてくるので苦しい。
だが、離れろと言うのも何だか可哀想なので、気が済むまで我慢をする。
漸く気が済んだ白雄様が「決めた!」と満面の笑みを浮かべて体を起こした。
「李鈴!お前は嫁に行くな!」
「は?」