皇子と私
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温泉宿に辿り着き、各々荷ほどきをしていたら紅炎様が「剣を持って浴場まで来い」と仰った。
はて、何故、剣なんてと思いながらも言われたとおりに浴場まで行くと、白雄様、白蓮様、紅炎様が待っていた。
「よし、じゃあ風呂に入るか」
「兄上と久しぶりの湯浴み!」
「お二人の入浴中、しかとお守りします!」
皇子三人が私抜きで話を進めていく……。
紅炎様に「私は何故呼ばれたのですか?」と聞くと「警護の為だ」と言われた。
「私、必要ですか?」
「何だ、李鈴。警護が嫌なら、俺達の湯浴みを手伝ってもいいぞ」
「紅炎様と警護していますのでご兄弟水入らずで入ってきてください」
何て事を言いだすんだ、この男は。
白蓮様が顔を真っ赤にして狼狽しているではないか。
「では、李鈴はあとで一緒に入ろう」
「兄上?!」
「李鈴?!」
お前、本当にお前……。
紅炎様のぎらついた視線から逃げるも、白雄様は追い打ちをかける様に「李鈴がどうしても一緒にと言うから」と虚偽を重ねてきた。
白蓮様までも私をぎょっとした表情で見つめる。
「白雄様。あまり調子に乗っていますとばらしますよ、色々」
「ばらしたら最後、報復は覚悟しろよ?」
にっこりと綺麗な微笑みを向けてくる白雄様に舌打ちがでそうになるのを我慢する。
「え?李鈴、兄上と入るの……?」
「のっぴきならない事情があったんです……。あまり深く聞かないでください……」
白雄様と白蓮様を脱衣所に押し込み、静かに扉を閉める。
恐る恐る背後を見ると、瞳孔が開ききった紅炎様と視線がかち合った。
怖いよぉ……。
「理由を話して貰おうか」
「いやぁ、話しても信じて貰えないと思います」
「……」
「……例えば、白雄様が『お前の裸が見たいから一緒に風呂に入ろう。さもなくば今ここで脱がす』と言いだしたから、と言ったら信じますか?」
私の例え話という事実を聞いた紅炎様は目をつり上げながら「殿下がその様な事を言うはずないだろ!」と怒鳴った。
はい、そうですね、はい。
頭を働かせ言い訳を考える。
「ここの浴場、混浴じゃないですか?一人で入っている時に、ないとは思いますが不貞の輩が入ってこないとは限らないじゃないですか。なので、白雄様が一緒に入れば安全だからと仰ってくださったので、お願いしました」
捻り出した答えに、紅炎様は開いた瞳孔を引っ込め瞳を輝かせながら「流石は殿下……!何と慈悲深い!」と仰った。
マジかよ。
いや、信じて貰わないと困るからいいのだけれど。
感動している紅炎様に若干の申し訳なさを感じながら、お二人が出てくるまでひたすら紅炎様とトラン語や歴史について語り合っていた。
はて、何故、剣なんてと思いながらも言われたとおりに浴場まで行くと、白雄様、白蓮様、紅炎様が待っていた。
「よし、じゃあ風呂に入るか」
「兄上と久しぶりの湯浴み!」
「お二人の入浴中、しかとお守りします!」
皇子三人が私抜きで話を進めていく……。
紅炎様に「私は何故呼ばれたのですか?」と聞くと「警護の為だ」と言われた。
「私、必要ですか?」
「何だ、李鈴。警護が嫌なら、俺達の湯浴みを手伝ってもいいぞ」
「紅炎様と警護していますのでご兄弟水入らずで入ってきてください」
何て事を言いだすんだ、この男は。
白蓮様が顔を真っ赤にして狼狽しているではないか。
「では、李鈴はあとで一緒に入ろう」
「兄上?!」
「李鈴?!」
お前、本当にお前……。
紅炎様のぎらついた視線から逃げるも、白雄様は追い打ちをかける様に「李鈴がどうしても一緒にと言うから」と虚偽を重ねてきた。
白蓮様までも私をぎょっとした表情で見つめる。
「白雄様。あまり調子に乗っていますとばらしますよ、色々」
「ばらしたら最後、報復は覚悟しろよ?」
にっこりと綺麗な微笑みを向けてくる白雄様に舌打ちがでそうになるのを我慢する。
「え?李鈴、兄上と入るの……?」
「のっぴきならない事情があったんです……。あまり深く聞かないでください……」
白雄様と白蓮様を脱衣所に押し込み、静かに扉を閉める。
恐る恐る背後を見ると、瞳孔が開ききった紅炎様と視線がかち合った。
怖いよぉ……。
「理由を話して貰おうか」
「いやぁ、話しても信じて貰えないと思います」
「……」
「……例えば、白雄様が『お前の裸が見たいから一緒に風呂に入ろう。さもなくば今ここで脱がす』と言いだしたから、と言ったら信じますか?」
私の例え話という事実を聞いた紅炎様は目をつり上げながら「殿下がその様な事を言うはずないだろ!」と怒鳴った。
はい、そうですね、はい。
頭を働かせ言い訳を考える。
「ここの浴場、混浴じゃないですか?一人で入っている時に、ないとは思いますが不貞の輩が入ってこないとは限らないじゃないですか。なので、白雄様が一緒に入れば安全だからと仰ってくださったので、お願いしました」
捻り出した答えに、紅炎様は開いた瞳孔を引っ込め瞳を輝かせながら「流石は殿下……!何と慈悲深い!」と仰った。
マジかよ。
いや、信じて貰わないと困るからいいのだけれど。
感動している紅炎様に若干の申し訳なさを感じながら、お二人が出てくるまでひたすら紅炎様とトラン語や歴史について語り合っていた。