皇子と私
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「はぁ、湯治ですか。いってらっしゃいませ」
「例にもれず、お前も行くんだからな?」
白雄様の言葉に思い切り「えぇ~」と不平を隠さずに言うと、白雄様は「ちゃんと報酬は払うぞ」とにこやかに仰るので物欲がうずく。
前回の留学の時にもらった報酬は中々高額だったので、今回も期待できるかもしれない。
「しかたないですね」
「また買い物に行くのか?なら、俺も行くぞ」
「お?また女装しますか?」
「嫌だ」
「なら、諦めてください」
私の言葉に、白雄様が唇を尖らせて子供の様に拗ねて見せた。
「もっとお前と普通に買い物がしたい。男の格好で」
「いやぁ、勘弁してくださいよ。来年で私も成人なのに男の影がないのは、白雄様との噂が原因な部分もあるんですよ?」
「よし、俺の所に嫁げ」
「冗談にしては面白くないですね」
つまらん、やり直しと言うと「俺と子を成したくないか?」と更に艶めかしい言い方に変えてきた。
「もう、面白いとか面白くないとかではないですね。お断りします」
不満そうな顔をしながら「大概の姫は惚けた表情で快諾してくれるんだがな」と仰った。
えぇ~、あれで?
姫様達の感性とは絶対に合わないわ。
想像してみても……、いや、中々面白いな。
真面目な顔で白雄様が「俺と子を成したくないか?」などと言い出したら、その場で抱腹絶倒ものだ。
「ふ……くくっ……」
「何が面白いか当ててやろうか?想像したんだろ、俺が真顔でお前に迫る所を」
「ふふっ……、当たりです。長く付き合っているだけありませんね」
ぶすっとする白雄様に「白雄様だって、私が真剣な顔で子を迫ったら笑うでしょう?」と聞くと、宙に視線を彷徨わせると突然「ふっ……ははっ……!」と笑いだした。
ほらね。
「李鈴、ちょっと実際やってみてくれ。感想が変わるかもしれない」
「変わんないと思いますけどね。……白雄様。私と……、子を成してくれませんか?」
「李鈴、それは俺からも願いたい。俺と子を成してくれ」
お互いに真剣な顔をして言うが、数秒後には二人して爆笑していた。
いやぁ、ないわ。
笑いがおさまった頃に「俺達は一生そういった雰囲気にはならんな」と言われた。
「そもそも、これだけ一緒に夜を過ごしたりしているのにお互いアプローチしない時点でないですよ」
「確かに。お前とは長く付き合いすぎたな」
しみじみと言う白雄様に「その言い方ですと、付き合いが短かったらアプローチしていたかもしれないって感じですね」と冗談で言ったつもりが、物凄い神妙な顔で悩み始めた。
そこはあまり悩んでほしくないかな、白雄様。
とりあえず、答えを待っていたのだが「その可能性はあったかもしれない」と言い出した。
「勘弁」
「いや、でもどうだろうな。そもそも、お前に近付いたのは女としてではなく、年の近い子供だったからだからな」
「というと?」
「友達がほしかった」
友達……、と反復すると白雄様は恥ずかしそうに顔をそらした。
前に、紅炎様から聞いていたがまさか本人の口から聞けるとは思わず、つい笑ってしまった。
「笑うな」
「すみません。そうですね、当初こそ何故、白雄様がこんなに目をかけてくださるのかわからず唯々怖かったです」
「その、すまない……」
「いいんです。今、こうしてお喋りできるのとても幸せですから。ありがとうございます、白雄様。私の大切な親友」
心からそう言うと、無表情で手招きされたので流石に馴れ馴れしかったかな?と反省しながら近づくと思い切り抱きしめられた。
はいはい、もう驚きませんよ。
「お前、本当にそういう事を突然言うな。心臓に悪い」
「定期的に言っていたら有難味がないでしょう?」
「そうだな。……俺の方こそ、ありがとう。俺の大切な親友、李鈴。いつまでも、俺を支えてくれ」
抱きしめる力を少し強めた白雄様に「はい、いつまでも」と言い私も白雄様を強く抱きしめる。
「例にもれず、お前も行くんだからな?」
白雄様の言葉に思い切り「えぇ~」と不平を隠さずに言うと、白雄様は「ちゃんと報酬は払うぞ」とにこやかに仰るので物欲がうずく。
前回の留学の時にもらった報酬は中々高額だったので、今回も期待できるかもしれない。
「しかたないですね」
「また買い物に行くのか?なら、俺も行くぞ」
「お?また女装しますか?」
「嫌だ」
「なら、諦めてください」
私の言葉に、白雄様が唇を尖らせて子供の様に拗ねて見せた。
「もっとお前と普通に買い物がしたい。男の格好で」
「いやぁ、勘弁してくださいよ。来年で私も成人なのに男の影がないのは、白雄様との噂が原因な部分もあるんですよ?」
「よし、俺の所に嫁げ」
「冗談にしては面白くないですね」
つまらん、やり直しと言うと「俺と子を成したくないか?」と更に艶めかしい言い方に変えてきた。
「もう、面白いとか面白くないとかではないですね。お断りします」
不満そうな顔をしながら「大概の姫は惚けた表情で快諾してくれるんだがな」と仰った。
えぇ~、あれで?
姫様達の感性とは絶対に合わないわ。
想像してみても……、いや、中々面白いな。
真面目な顔で白雄様が「俺と子を成したくないか?」などと言い出したら、その場で抱腹絶倒ものだ。
「ふ……くくっ……」
「何が面白いか当ててやろうか?想像したんだろ、俺が真顔でお前に迫る所を」
「ふふっ……、当たりです。長く付き合っているだけありませんね」
ぶすっとする白雄様に「白雄様だって、私が真剣な顔で子を迫ったら笑うでしょう?」と聞くと、宙に視線を彷徨わせると突然「ふっ……ははっ……!」と笑いだした。
ほらね。
「李鈴、ちょっと実際やってみてくれ。感想が変わるかもしれない」
「変わんないと思いますけどね。……白雄様。私と……、子を成してくれませんか?」
「李鈴、それは俺からも願いたい。俺と子を成してくれ」
お互いに真剣な顔をして言うが、数秒後には二人して爆笑していた。
いやぁ、ないわ。
笑いがおさまった頃に「俺達は一生そういった雰囲気にはならんな」と言われた。
「そもそも、これだけ一緒に夜を過ごしたりしているのにお互いアプローチしない時点でないですよ」
「確かに。お前とは長く付き合いすぎたな」
しみじみと言う白雄様に「その言い方ですと、付き合いが短かったらアプローチしていたかもしれないって感じですね」と冗談で言ったつもりが、物凄い神妙な顔で悩み始めた。
そこはあまり悩んでほしくないかな、白雄様。
とりあえず、答えを待っていたのだが「その可能性はあったかもしれない」と言い出した。
「勘弁」
「いや、でもどうだろうな。そもそも、お前に近付いたのは女としてではなく、年の近い子供だったからだからな」
「というと?」
「友達がほしかった」
友達……、と反復すると白雄様は恥ずかしそうに顔をそらした。
前に、紅炎様から聞いていたがまさか本人の口から聞けるとは思わず、つい笑ってしまった。
「笑うな」
「すみません。そうですね、当初こそ何故、白雄様がこんなに目をかけてくださるのかわからず唯々怖かったです」
「その、すまない……」
「いいんです。今、こうしてお喋りできるのとても幸せですから。ありがとうございます、白雄様。私の大切な親友」
心からそう言うと、無表情で手招きされたので流石に馴れ馴れしかったかな?と反省しながら近づくと思い切り抱きしめられた。
はいはい、もう驚きませんよ。
「お前、本当にそういう事を突然言うな。心臓に悪い」
「定期的に言っていたら有難味がないでしょう?」
「そうだな。……俺の方こそ、ありがとう。俺の大切な親友、李鈴。いつまでも、俺を支えてくれ」
抱きしめる力を少し強めた白雄様に「はい、いつまでも」と言い私も白雄様を強く抱きしめる。