皇子と私
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翌朝、朝日を浴びて目覚めると「遅い」という男の声がした。
眠い目をこすりながら声の方へ向くと、瞳を爛々と輝かせた白雄様が鎮座していた。
「早くないですか、白雄様」
欠伸を噛み殺しながら「いつから来てたんですか?」と尋ねると、自信満々に「二時間前だ」と仰った。
夜明け前じゃないですか。
「その間、ずっとそこにいらしたんですか?」
「ああ、楽しみで目が覚めてしまってな。李鈴、お前相変わらず幼い寝顔だな」
「まあ、一応まだ子供に位置する年齢ですしね」
白雄様が私の寝所に侵入するのは出会ってから何度もあるので、今更咎めるつもりはない。
昔は、寝台によじ登って真上から眺めていたので椅子の上で待っているだけでも進歩していると言えよう。
「身支度するので、庭で待っていてください」
手ぬぐいを持ち、共同洗面所で顔を洗い、髪を整え私服に着替えて庭で空を眺めている白雄様に「いいですよ」と声をかける。
ゆっくりとした動作で部屋に戻ってきた白雄様に用意した服を見せると表情が陰った。
「李鈴、まさかとは思うが、それは女物か?」
「女物ですね」
追撃するように「お化粧もしますよ」と言うと、目を瞑り大きく呼吸をしながら気持ちを整え「理由だけでも教えてくれ」と仰った。
「だって、白雄様が普通に歩いていたら普通にばれるじゃないですか。大丈夫、お綺麗な顔立ちですし、女装すればばれない、ばれない」
軽い調子の私を睨みつけながら「面白がってないか」と問い詰めてくるも、何とか自分の感情と折り合いをつけた白雄様が「着替える。手伝え」と仰ったので「御意」と返す。
テキパキと白雄様の豪奢な服を脱がせ、用意した女物の服を着せていく。
今日日、こんなややこしい服より簡単な服一人で着ろよと思うが女物の服など未知の体験をさせるわけだから、まあ、仕方がないだろう。
襟元を整え、鬘を被せて髪を整えれば化粧をしていないのに女の私でも道ですれ違えば二度見する様な美女へと変身した。
「このままでもよさそうですが、一応化粧を施しますね」
化粧道具一式を側に置き、白雄様を椅子に座らせ斜め上を向いてもらった。
肌綺麗だなとか、まつ毛長いと感心しながら化粧を簡単に施していく。
「はい、終わりです。鏡見ますか?」
「自分の女装姿なんてあまり見たくない」
「まあ、まあ、そう言わず。絶世の美女に仕上がってますよ」
嫌がる白雄様に鏡をわたせば、嫌がりながらも渋々鏡に自分の姿を映す。
「なるほど。流石は、俺だ」
「その自信、腹がたちますねー。じゃあ、行きますか」
よっこいしょ、と腰を上げると白雄様が「お前は化粧、しないのか?」と尋ねてきた。
「しませんよ。普段でかける時はしていないので」
「それは、ずるくないか?」
「ずるくはないです」
否定するも、白雄様が無言の圧力をかけてくるので直ぐに「わかりました、しますよ」と了承すると、白雄様は悪い笑みを浮かべた。
「じゃあ、部屋の外で待っててください」
「何故だ?」
「女の化粧は見るものではないですよ」
そう言い、白雄様を部屋から追い出した。
眠い目をこすりながら声の方へ向くと、瞳を爛々と輝かせた白雄様が鎮座していた。
「早くないですか、白雄様」
欠伸を噛み殺しながら「いつから来てたんですか?」と尋ねると、自信満々に「二時間前だ」と仰った。
夜明け前じゃないですか。
「その間、ずっとそこにいらしたんですか?」
「ああ、楽しみで目が覚めてしまってな。李鈴、お前相変わらず幼い寝顔だな」
「まあ、一応まだ子供に位置する年齢ですしね」
白雄様が私の寝所に侵入するのは出会ってから何度もあるので、今更咎めるつもりはない。
昔は、寝台によじ登って真上から眺めていたので椅子の上で待っているだけでも進歩していると言えよう。
「身支度するので、庭で待っていてください」
手ぬぐいを持ち、共同洗面所で顔を洗い、髪を整え私服に着替えて庭で空を眺めている白雄様に「いいですよ」と声をかける。
ゆっくりとした動作で部屋に戻ってきた白雄様に用意した服を見せると表情が陰った。
「李鈴、まさかとは思うが、それは女物か?」
「女物ですね」
追撃するように「お化粧もしますよ」と言うと、目を瞑り大きく呼吸をしながら気持ちを整え「理由だけでも教えてくれ」と仰った。
「だって、白雄様が普通に歩いていたら普通にばれるじゃないですか。大丈夫、お綺麗な顔立ちですし、女装すればばれない、ばれない」
軽い調子の私を睨みつけながら「面白がってないか」と問い詰めてくるも、何とか自分の感情と折り合いをつけた白雄様が「着替える。手伝え」と仰ったので「御意」と返す。
テキパキと白雄様の豪奢な服を脱がせ、用意した女物の服を着せていく。
今日日、こんなややこしい服より簡単な服一人で着ろよと思うが女物の服など未知の体験をさせるわけだから、まあ、仕方がないだろう。
襟元を整え、鬘を被せて髪を整えれば化粧をしていないのに女の私でも道ですれ違えば二度見する様な美女へと変身した。
「このままでもよさそうですが、一応化粧を施しますね」
化粧道具一式を側に置き、白雄様を椅子に座らせ斜め上を向いてもらった。
肌綺麗だなとか、まつ毛長いと感心しながら化粧を簡単に施していく。
「はい、終わりです。鏡見ますか?」
「自分の女装姿なんてあまり見たくない」
「まあ、まあ、そう言わず。絶世の美女に仕上がってますよ」
嫌がる白雄様に鏡をわたせば、嫌がりながらも渋々鏡に自分の姿を映す。
「なるほど。流石は、俺だ」
「その自信、腹がたちますねー。じゃあ、行きますか」
よっこいしょ、と腰を上げると白雄様が「お前は化粧、しないのか?」と尋ねてきた。
「しませんよ。普段でかける時はしていないので」
「それは、ずるくないか?」
「ずるくはないです」
否定するも、白雄様が無言の圧力をかけてくるので直ぐに「わかりました、しますよ」と了承すると、白雄様は悪い笑みを浮かべた。
「じゃあ、部屋の外で待っててください」
「何故だ?」
「女の化粧は見るものではないですよ」
そう言い、白雄様を部屋から追い出した。