怪怪
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
駆け足になりながら駐車場に着き「この人と一緒にいたら体力つきそう」などと別事を考えながら、後部座席に荷物を置く。
「それで、あとはなにが必要だ」
「わー、意外。ちゃんと要望聞いてくれるんですね」
心のおもらしをしたら、問答無用で「帰るぞ」と言って運転席に着こうとしたので「ごめんなさーい!」と謝って、しどろもどろに必要な物を口頭で列挙していく。
「えっと、まずは服ですよね私服とかパジャマとか、あと靴。それから、家具とかも燃えてしまったので寝具とか机案とか箪笥とか……」
「机案……」
暫し考えてから、自分が古い言い方をしてしまった事に気が付き「テーブル!ローテーブル!」と言い直す。
「それで全部か」
「あと、欲を言えば本棚とお化粧品と化粧水と……」
「……」
「は、自分で手に入れるんで大丈夫でーす!」
少し欲をだし過ぎたなと、眉間に皺を寄せて睨んでくる治崎さんとは一切目を合わせずにごめんなさいする。
「なら、ここでの買い物は衣服だけだな。行くぞ」
「箪笥!あと机と寝具!靴!」
「それは、うちの家具と揃えるから別の場所で買う。布団は、客間にあるのを使え。靴は専門店で買う」
「あんな高い寝具を頂けるんですか!」
うひょー!これで寒い夜とはおさらばだー!とテンションが上がっていると、治崎さんに「うるさい」と地を這うような声で言われてしまったので無言で喜びを表現したら「視界がうるさい」とキレる五秒前っぽい気配を察知。
「すみません。私、寒いのって苦手で嬉しくて」
「だとしても静かにしろ。服は俺が見繕う」
「なにゆえ」
そういう、女性の服を選ぶようなタイプに見えなかったので思わずぎょっとしてしまう。
意外と、女性は自分色に染めたいタイプですか?と冗談のつもりで言ったのだが、一切冗談として受け取られずにとうとう襟首掴まれて吊るしあげられた。
「女の買い物は長いから時間短縮の為なんだが……?他に言い残す事は……?」
「申し訳ありません~!」
調子にのり過ぎました、選んでください~!半べそでお願いしたら、割と高い位置から落とされた。
あの、その、すみません、私あまり運動能力高くないので普通に尻から落ちます。
他の所にお金割いてもらうわけだし、きっとユモクロとかファストファッションだろうとたかをくくっていたのだが、連れて来られた店は明らかに高級ブランド店。
いや……いやいやいや……一着とか二着ですよね……?それでもたぶんお高いと思うんですけど……。
この時代に入ってから縁のないオシャレ店に尻込みしていたら、さっさと入店して私のサイズに合う服をセットでなん着も手早く見繕っていく。
シンプル・イズ・ベストな大人の女感漂う服たちばかりで、これ着て馬鹿にされないかなぁと若干不安になる。
クレジットカードで支払いを済ませ、商品を両手に持ちながらまたも治崎さんはさっさと歩いて行ってしまった。
荷物を持つ男と追いかける女。
これ、はた目から見たら異様な光景だろうな。
荷物を落ちないように後部座席に全てのせてから、助手席と運転席に腰を落ち着ける。
「そうだ、今日はありがとうございました」
「オヤジに頼まれなかったら絶対に断っていた」
「ははっ、すみません。けど、楽しかったですし」
「……」
凄くありえないモノを見るような視線を向けられているが、まあ、そりゃこのハイスピード買い物のなにが楽しいのかと思われてもしかたがないだろう。
「私、こうやって人と生活必需品買いに来るのって初めてですし、人として誰かに服を選んでもらうのも初めてで嬉しかったんですよね。あと、意外と治崎さんが優しいって事もなんとなくわかったので」
「は?」
だって、一度も私に荷物持たせなかったじゃないですか。優しいですね、治崎さん。
私の言葉に、治崎さんは眉間の深い皺に指を押し付け「能天気すぎて頭が痛い」と言った。
ははっ、慣れてください。
「それで、あとはなにが必要だ」
「わー、意外。ちゃんと要望聞いてくれるんですね」
心のおもらしをしたら、問答無用で「帰るぞ」と言って運転席に着こうとしたので「ごめんなさーい!」と謝って、しどろもどろに必要な物を口頭で列挙していく。
「えっと、まずは服ですよね私服とかパジャマとか、あと靴。それから、家具とかも燃えてしまったので寝具とか机案とか箪笥とか……」
「机案……」
暫し考えてから、自分が古い言い方をしてしまった事に気が付き「テーブル!ローテーブル!」と言い直す。
「それで全部か」
「あと、欲を言えば本棚とお化粧品と化粧水と……」
「……」
「は、自分で手に入れるんで大丈夫でーす!」
少し欲をだし過ぎたなと、眉間に皺を寄せて睨んでくる治崎さんとは一切目を合わせずにごめんなさいする。
「なら、ここでの買い物は衣服だけだな。行くぞ」
「箪笥!あと机と寝具!靴!」
「それは、うちの家具と揃えるから別の場所で買う。布団は、客間にあるのを使え。靴は専門店で買う」
「あんな高い寝具を頂けるんですか!」
うひょー!これで寒い夜とはおさらばだー!とテンションが上がっていると、治崎さんに「うるさい」と地を這うような声で言われてしまったので無言で喜びを表現したら「視界がうるさい」とキレる五秒前っぽい気配を察知。
「すみません。私、寒いのって苦手で嬉しくて」
「だとしても静かにしろ。服は俺が見繕う」
「なにゆえ」
そういう、女性の服を選ぶようなタイプに見えなかったので思わずぎょっとしてしまう。
意外と、女性は自分色に染めたいタイプですか?と冗談のつもりで言ったのだが、一切冗談として受け取られずにとうとう襟首掴まれて吊るしあげられた。
「女の買い物は長いから時間短縮の為なんだが……?他に言い残す事は……?」
「申し訳ありません~!」
調子にのり過ぎました、選んでください~!半べそでお願いしたら、割と高い位置から落とされた。
あの、その、すみません、私あまり運動能力高くないので普通に尻から落ちます。
他の所にお金割いてもらうわけだし、きっとユモクロとかファストファッションだろうとたかをくくっていたのだが、連れて来られた店は明らかに高級ブランド店。
いや……いやいやいや……一着とか二着ですよね……?それでもたぶんお高いと思うんですけど……。
この時代に入ってから縁のないオシャレ店に尻込みしていたら、さっさと入店して私のサイズに合う服をセットでなん着も手早く見繕っていく。
シンプル・イズ・ベストな大人の女感漂う服たちばかりで、これ着て馬鹿にされないかなぁと若干不安になる。
クレジットカードで支払いを済ませ、商品を両手に持ちながらまたも治崎さんはさっさと歩いて行ってしまった。
荷物を持つ男と追いかける女。
これ、はた目から見たら異様な光景だろうな。
荷物を落ちないように後部座席に全てのせてから、助手席と運転席に腰を落ち着ける。
「そうだ、今日はありがとうございました」
「オヤジに頼まれなかったら絶対に断っていた」
「ははっ、すみません。けど、楽しかったですし」
「……」
凄くありえないモノを見るような視線を向けられているが、まあ、そりゃこのハイスピード買い物のなにが楽しいのかと思われてもしかたがないだろう。
「私、こうやって人と生活必需品買いに来るのって初めてですし、人として誰かに服を選んでもらうのも初めてで嬉しかったんですよね。あと、意外と治崎さんが優しいって事もなんとなくわかったので」
「は?」
だって、一度も私に荷物持たせなかったじゃないですか。優しいですね、治崎さん。
私の言葉に、治崎さんは眉間の深い皺に指を押し付け「能天気すぎて頭が痛い」と言った。
ははっ、慣れてください。