怪怪
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ちびっこたちに混じって、治崎さんが迎えに来てくれるのを待っていたら「治崎鹿乃子さーん!お兄様がお迎えに来ましたよー!」と声がかかる。
急ぎ足で受付まで行くと、満面の笑み(マスクの所為で目元しか見えないが)を浮かべながら背後に般若を背負う治崎さんが待ち受けていた。
ひ、ひぇ……。
「ダメだろ、高校生にもなって迷子だなんて」
穏やかな口調がとても怖い。
いや、でも、治崎さんが兄を装っている手前、私が妹のふりをしないのは許されない。
「ごめーん!お兄ちゃん!一緒に買い物とか嬉しすぎて!」
「悪いな、仕事続きで。でも、もうはぐれるなよ」
「はーい!」
仲のいい兄妹を装いながら受付を去ると低い声で「次はないと思え」と宣告される。
それは、デス・オア・デスという意味なのか、次はぐれても迎えに来ないという意味なのか。
どちらにせよ「はい」と答えなければ前者で確定しそうなので、そう返事をしておく。
駆け足と、人を回避するフットワークをフル稼働させてさっさと行ってしまう治崎さんになんとか食らいつき、こんにちはランジェリーショップ。
息をきらす私に「さっさと選んでこい」と言い渡し、扉のないオープンな店なので入口付近でケータイをいじりだした。
さっさと、と言われてもここ数年サイズを測っていないので、変わってないとは思うがダメもとで店員さんにサイズ計測をお願いする。
悲しいかな、サイズは変わらず平均より下。
店員さんに、オススメの上下セットを教えてもらっていたらこそっと「一緒に来た人、彼氏さんですか?」と好奇心の強そうな目で聞かれた。
傍目から見ると、そう見えるのか。
女の子の食いつく話題はいつ時代も変わらないなと微笑ましく思い「兄です」と答えれば、目に見えて残念そうな顔になる。
期待に添えず、ごめんなさい。
「久しぶりの休みだからって、買い物に連れてきてもらったんです」
「え!じゃあ、この商品の支払いってお兄さんが!」
「はい」
やさし~!ときゃっきゃっしながら、入口の治崎さんに視線をやり「でも、目元だけでもイケメンってわかりますね!」と言い出したので、狙っているのだろうと勘づき「気難しい人ですよ」と注釈を入れてからお会計に入る。
財布を握っている治崎さんを呼ぼうとしたが、名前が呼べないので致し方なくおっかなびっくり「お兄ちゃーん」と呼べば、ケータイをしまいクレジットカードを流れる動作で出した。
先程の店員さんの熱視線など無視し、サインをして品物を受けとるとそのまま駐車場へと向かった。
「え?!帰るんですか?!」
「こんな物もって往来を歩きたいなら、お前がもって歩いてろ」
「歩きたくないでーす!荷物置きに行きまーす!」
急ぎ足で受付まで行くと、満面の笑み(マスクの所為で目元しか見えないが)を浮かべながら背後に般若を背負う治崎さんが待ち受けていた。
ひ、ひぇ……。
「ダメだろ、高校生にもなって迷子だなんて」
穏やかな口調がとても怖い。
いや、でも、治崎さんが兄を装っている手前、私が妹のふりをしないのは許されない。
「ごめーん!お兄ちゃん!一緒に買い物とか嬉しすぎて!」
「悪いな、仕事続きで。でも、もうはぐれるなよ」
「はーい!」
仲のいい兄妹を装いながら受付を去ると低い声で「次はないと思え」と宣告される。
それは、デス・オア・デスという意味なのか、次はぐれても迎えに来ないという意味なのか。
どちらにせよ「はい」と答えなければ前者で確定しそうなので、そう返事をしておく。
駆け足と、人を回避するフットワークをフル稼働させてさっさと行ってしまう治崎さんになんとか食らいつき、こんにちはランジェリーショップ。
息をきらす私に「さっさと選んでこい」と言い渡し、扉のないオープンな店なので入口付近でケータイをいじりだした。
さっさと、と言われてもここ数年サイズを測っていないので、変わってないとは思うがダメもとで店員さんにサイズ計測をお願いする。
悲しいかな、サイズは変わらず平均より下。
店員さんに、オススメの上下セットを教えてもらっていたらこそっと「一緒に来た人、彼氏さんですか?」と好奇心の強そうな目で聞かれた。
傍目から見ると、そう見えるのか。
女の子の食いつく話題はいつ時代も変わらないなと微笑ましく思い「兄です」と答えれば、目に見えて残念そうな顔になる。
期待に添えず、ごめんなさい。
「久しぶりの休みだからって、買い物に連れてきてもらったんです」
「え!じゃあ、この商品の支払いってお兄さんが!」
「はい」
やさし~!ときゃっきゃっしながら、入口の治崎さんに視線をやり「でも、目元だけでもイケメンってわかりますね!」と言い出したので、狙っているのだろうと勘づき「気難しい人ですよ」と注釈を入れてからお会計に入る。
財布を握っている治崎さんを呼ぼうとしたが、名前が呼べないので致し方なくおっかなびっくり「お兄ちゃーん」と呼べば、ケータイをしまいクレジットカードを流れる動作で出した。
先程の店員さんの熱視線など無視し、サインをして品物を受けとるとそのまま駐車場へと向かった。
「え?!帰るんですか?!」
「こんな物もって往来を歩きたいなら、お前がもって歩いてろ」
「歩きたくないでーす!荷物置きに行きまーす!」