恋を教えてくれたあなたへ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
某金髪に昼食に誘えと指令をだされた翌日。
その日は学級委員を選出することになった。
委員会とか、絶対に避けて通りたい部類のイベントだなぁ、と「僕が!」「私が!」と、大学受験を有利にする為か、はたまたヒーロー科に下克上転入の為かは知らないが、誰も彼もが立候補した。
私は面倒なのでパス、と傍観を決め込んでいたら担任の忍足先生が「ほんなら、俺が指名するな!」と言い、「そこのやる気ない、相澤と旗館や!」と名指しされた。
は?
「こういうんは、確かに自主性が必要や。せやけど、やる気ないんはもっとあかんし、協調性なさそうな顔しとる!俺の後輩と同じ顔や!」
知らんがな。
誰やねん、後輩って。
異を唱えようにも、「もう決定事項や!」と聞く耳を持たない。
げんなりする。
致し方なく、教壇に相澤くんと立ち「あー、学級委員になってしまいすみません。旗館歌恋です」と挨拶をすれば、不満そうな顔が視界いっぱいに広がる。
文句なら、この金髪関西弁に言ってほしい。
隣に立つ相澤くんは「相澤。よろしく」とだけ。
簡潔でとてもよいと思う。
「ほんなら、残りの委員会決めよろしゅうな!」
「それじゃあ、相澤くん。声小さいから、記録お願い」
私の失礼な物言いも気にせず、相澤くんは「わかった」と短く返事をして板書していく。
全てが決まり、やっかいな役回りを押し付けられたと、再度げんなりしてしまった。
これも個性の所為なのだろうか。
個性で某からの指令を思いだし、間休み中に相澤くんに「お昼ごはん一緒に食べない?」と誘いをかける。
昨日言っていたのが、この相澤消太くんなのだ。
私が珍しくちゃんと、名前と顔を覚えた人である。
しかし、相澤くんは「昼飯、これだから」と言ってゼリー飲料を取り出した。
「てなわけで失敗した」
「諦め早すぎるっしょ!ていうか、マジでそいつ人間?!」
律儀に名札ぶら下げてきた山田くんに報告すれば、大仰に驚かれた。
まぁ、私も少し疑っている。
結局は、昨日同様に山田くんと昼食をとっている。
どうやら、私がちゃんと実行するか食堂で張っていたらしい。
暇なのかな……。
「また別の作戦考えっか~!」
「そもそも私、恋がどういう物かよくわからないんですよね」
幼少期から泥棒猫扱いだった所為で、早くから恋愛というものから距離をとっていたわけだし。
「やだ~!純な質問~!」
茶化す山田くんの脛を蹴ってから、「説明してくださいよ」と言えば、唸りながら考えてくれた。
「まぁ、恋ってのがそもそも『この相手となら子孫を残しやすそう』ていう動物的本能なとこがあるから、これが恋ですって明言しにくいんだよね」
「え、突然頭良さそうな発言、どうしました?」
「聞いて驚くなよ?俺は雄英に入れる程度には頭がいい」
「はっ!たしかに!見た目に惑わされていた!」
見た目が完全にパリピヤンキーなものだから、すっかり忘れてしまっていた。
そうか、山田くん頭いいのか……。
「そういう本能は置いといて、俺の持論としては『一緒に幸せになりたい』とか『支えあって生きたい』ていう気持ちがあれば、恋なんじゃないかなぁ、て思う。勿論、見た目がいいとかもあるけどさ」
「以外と純な持論ですね」
そうなってくると、私が相澤くんに思っている感情は違う気もする。
私が相澤くんを選んだのは、私に反応しなかったから。
ただ、その一点に限る。
難しいなぁ、とプリンを頬張り今度は私が唸る。
「そんな難しく考えるなって。そういえば、学級委員になったんだろ?実は俺もだから、そのつてで相澤ってやつと俺が仲良くなって、綱渡ししてやるよ!香山先輩も学級委員だし、任せとけ!」
「チームお節介……」
「なんか言った?」
「なにもー?」
まぁ、とにかくチームお節介に介護されて人生初めての恋活がんばってみよう。
その日は学級委員を選出することになった。
委員会とか、絶対に避けて通りたい部類のイベントだなぁ、と「僕が!」「私が!」と、大学受験を有利にする為か、はたまたヒーロー科に下克上転入の為かは知らないが、誰も彼もが立候補した。
私は面倒なのでパス、と傍観を決め込んでいたら担任の忍足先生が「ほんなら、俺が指名するな!」と言い、「そこのやる気ない、相澤と旗館や!」と名指しされた。
は?
「こういうんは、確かに自主性が必要や。せやけど、やる気ないんはもっとあかんし、協調性なさそうな顔しとる!俺の後輩と同じ顔や!」
知らんがな。
誰やねん、後輩って。
異を唱えようにも、「もう決定事項や!」と聞く耳を持たない。
げんなりする。
致し方なく、教壇に相澤くんと立ち「あー、学級委員になってしまいすみません。旗館歌恋です」と挨拶をすれば、不満そうな顔が視界いっぱいに広がる。
文句なら、この金髪関西弁に言ってほしい。
隣に立つ相澤くんは「相澤。よろしく」とだけ。
簡潔でとてもよいと思う。
「ほんなら、残りの委員会決めよろしゅうな!」
「それじゃあ、相澤くん。声小さいから、記録お願い」
私の失礼な物言いも気にせず、相澤くんは「わかった」と短く返事をして板書していく。
全てが決まり、やっかいな役回りを押し付けられたと、再度げんなりしてしまった。
これも個性の所為なのだろうか。
個性で某からの指令を思いだし、間休み中に相澤くんに「お昼ごはん一緒に食べない?」と誘いをかける。
昨日言っていたのが、この相澤消太くんなのだ。
私が珍しくちゃんと、名前と顔を覚えた人である。
しかし、相澤くんは「昼飯、これだから」と言ってゼリー飲料を取り出した。
「てなわけで失敗した」
「諦め早すぎるっしょ!ていうか、マジでそいつ人間?!」
律儀に名札ぶら下げてきた山田くんに報告すれば、大仰に驚かれた。
まぁ、私も少し疑っている。
結局は、昨日同様に山田くんと昼食をとっている。
どうやら、私がちゃんと実行するか食堂で張っていたらしい。
暇なのかな……。
「また別の作戦考えっか~!」
「そもそも私、恋がどういう物かよくわからないんですよね」
幼少期から泥棒猫扱いだった所為で、早くから恋愛というものから距離をとっていたわけだし。
「やだ~!純な質問~!」
茶化す山田くんの脛を蹴ってから、「説明してくださいよ」と言えば、唸りながら考えてくれた。
「まぁ、恋ってのがそもそも『この相手となら子孫を残しやすそう』ていう動物的本能なとこがあるから、これが恋ですって明言しにくいんだよね」
「え、突然頭良さそうな発言、どうしました?」
「聞いて驚くなよ?俺は雄英に入れる程度には頭がいい」
「はっ!たしかに!見た目に惑わされていた!」
見た目が完全にパリピヤンキーなものだから、すっかり忘れてしまっていた。
そうか、山田くん頭いいのか……。
「そういう本能は置いといて、俺の持論としては『一緒に幸せになりたい』とか『支えあって生きたい』ていう気持ちがあれば、恋なんじゃないかなぁ、て思う。勿論、見た目がいいとかもあるけどさ」
「以外と純な持論ですね」
そうなってくると、私が相澤くんに思っている感情は違う気もする。
私が相澤くんを選んだのは、私に反応しなかったから。
ただ、その一点に限る。
難しいなぁ、とプリンを頬張り今度は私が唸る。
「そんな難しく考えるなって。そういえば、学級委員になったんだろ?実は俺もだから、そのつてで相澤ってやつと俺が仲良くなって、綱渡ししてやるよ!香山先輩も学級委員だし、任せとけ!」
「チームお節介……」
「なんか言った?」
「なにもー?」
まぁ、とにかくチームお節介に介護されて人生初めての恋活がんばってみよう。