恋を教えてくれたあなたへ
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「それで?具体的にはどういう事をするんですか?」
デザートのプリンを口に運び、今後の話を投げかけるも山田さんは紅茶を一口飲み「どうしようか」と聞き返してくる。
「ノープランなんですか」
じとりと見つめれば、慌てて「ないってわけじゃないって!」と弁解するも疑惑しかないな。
疑惑の目を向ける私に「あるって!大丈夫!」と力強く言うので、プリンを食べつつ「ならプランをだせ」とジェスチャーで示せば、少し考えたのちに「まずは、旗館さんの好み把握したいかな」と言われる。
「好み……」
「そうそう、こういう男が好きってあるでしょ?」
うーん、そう言われると困ってしまう。最後にちゃんと恋をしたのは、たぶん、恐らく、もしかしたら小学校中学年だった気がする。
その頃はどんな人が好きだったかな、と思い出しては告白してきておいて「なんだか違った」と言って即行別れる事になった連中の事を思い出して、思わず舌打ちがでる。
「悪人面で舌打ちはやめましょう」
山田さんの言葉に「すみません」と謝罪してから、もう一度ちゃんと考える。
「……私を好きにならない人でしょうか」
「ハードルが高い。ていうか、それ無理じゃね?!」
「まあ、本末転倒なんですけど、やはり個性の所為で恋愛に懐疑的になっていますし、今更どんな男性が好きかと聞かれても思い浮かばないんですよね」
「Ah. まあ、そうだけどさ……。じゃあ、最近ドキドキした瞬間は?」
ドキドキ、と言われて瞬時に思い出すのは先程、山田さんが私に向けた冷たい視線しか思い出せない。
「さっきの怒った山田さんにはドキドキしました。恐怖的な意味合いで」
「そうじゃなくてー!え、ていうかそんなに怖かった」
「かなり。やはり、あれ怒ってたんですね」
「そりゃ、あんな言い方されたら俺だってちょっとカチンときちゃうって」
あの絶対零度とも言えそうな冷え切った目をしていたのに、ちょっとカチンと程度だったのか。
この人、怒らせると怖いタイプの人なんだろうな。
怒らせない様に今後気を付けよう。
「そんなカチンときた相手に、よく協力しようと思いましたね」
「んー?まあ、確かにカチンとはきたけどさ、それ以上に放っておけないなって思っちゃって。だって、あんな怯えた子猫みたいな顔で威嚇されたら心配にもなるだろ?」
バチンッ、とウィンクをしてかっこつけた山田さんには申し訳ないが、盛大にプリンが器官に入りかけてむせた。
「げほっ!げほっ!」
「え、なになに?どうしたの?」
「す、すみま……すみません……。そういうくさいセリフに弱くて……」
「へー。こういうの好きなの?Kitty キミは羽のはえていない天使だね」
「んっ!ちょっと、待ってください……!好きなんじゃなくて、ぶっ……くくっ……笑いのツボなんです……!」
無理矢理笑いを殺そうとする私を見て、山田さんはニヤリと笑い「やっと笑った」と言うので慌てて表情を引き締める。
「なんで?」
「いや、以前『キミの笑顔に惹かれた』と寝言を述べられた事はありまして。笑う事すらフラグに繋がると学習したので」
危ない、危ないと頬をムニムニとマッサージしていると「はー、あんだけ可愛い笑顔じゃ仕方がないとは思うけど大変だ……」と言いかけて、私がジッと見つめているのに気が付いたのかきゅっと口を引き結んでから「それは置いといて」と無理矢理話をすり替えた。
「話を戻すけど、じゃあ、クラスで気になる男子はいない?」
「気になる……。あぁ、一人」
不意に思い出したクラスのとある男子生徒。
「一人、私の個性対象外の人がいらっしゃるんですよ」
「SO・RE・JA・N ! というかさ、対象とかあるの?」
「あまりにも難しい条件ですが、あります。恋愛に興味がない人間です」
「……ねえ、その相手って本当に人間?」
私も信じがたいけれど、恋愛より遊び、お菓子、オモチャな頃の相手にはまったく機能しないので、恐らくそういう条件だと思う。
子供ならまだしも、高校生で恋愛に興味がない人間など希少種。
「とりあえず!そいつを明日、食事に誘うって事で!」
「えぇ……」
デザートのプリンを口に運び、今後の話を投げかけるも山田さんは紅茶を一口飲み「どうしようか」と聞き返してくる。
「ノープランなんですか」
じとりと見つめれば、慌てて「ないってわけじゃないって!」と弁解するも疑惑しかないな。
疑惑の目を向ける私に「あるって!大丈夫!」と力強く言うので、プリンを食べつつ「ならプランをだせ」とジェスチャーで示せば、少し考えたのちに「まずは、旗館さんの好み把握したいかな」と言われる。
「好み……」
「そうそう、こういう男が好きってあるでしょ?」
うーん、そう言われると困ってしまう。最後にちゃんと恋をしたのは、たぶん、恐らく、もしかしたら小学校中学年だった気がする。
その頃はどんな人が好きだったかな、と思い出しては告白してきておいて「なんだか違った」と言って即行別れる事になった連中の事を思い出して、思わず舌打ちがでる。
「悪人面で舌打ちはやめましょう」
山田さんの言葉に「すみません」と謝罪してから、もう一度ちゃんと考える。
「……私を好きにならない人でしょうか」
「ハードルが高い。ていうか、それ無理じゃね?!」
「まあ、本末転倒なんですけど、やはり個性の所為で恋愛に懐疑的になっていますし、今更どんな男性が好きかと聞かれても思い浮かばないんですよね」
「Ah. まあ、そうだけどさ……。じゃあ、最近ドキドキした瞬間は?」
ドキドキ、と言われて瞬時に思い出すのは先程、山田さんが私に向けた冷たい視線しか思い出せない。
「さっきの怒った山田さんにはドキドキしました。恐怖的な意味合いで」
「そうじゃなくてー!え、ていうかそんなに怖かった」
「かなり。やはり、あれ怒ってたんですね」
「そりゃ、あんな言い方されたら俺だってちょっとカチンときちゃうって」
あの絶対零度とも言えそうな冷え切った目をしていたのに、ちょっとカチンと程度だったのか。
この人、怒らせると怖いタイプの人なんだろうな。
怒らせない様に今後気を付けよう。
「そんなカチンときた相手に、よく協力しようと思いましたね」
「んー?まあ、確かにカチンとはきたけどさ、それ以上に放っておけないなって思っちゃって。だって、あんな怯えた子猫みたいな顔で威嚇されたら心配にもなるだろ?」
バチンッ、とウィンクをしてかっこつけた山田さんには申し訳ないが、盛大にプリンが器官に入りかけてむせた。
「げほっ!げほっ!」
「え、なになに?どうしたの?」
「す、すみま……すみません……。そういうくさいセリフに弱くて……」
「へー。こういうの好きなの?Kitty キミは羽のはえていない天使だね」
「んっ!ちょっと、待ってください……!好きなんじゃなくて、ぶっ……くくっ……笑いのツボなんです……!」
無理矢理笑いを殺そうとする私を見て、山田さんはニヤリと笑い「やっと笑った」と言うので慌てて表情を引き締める。
「なんで?」
「いや、以前『キミの笑顔に惹かれた』と寝言を述べられた事はありまして。笑う事すらフラグに繋がると学習したので」
危ない、危ないと頬をムニムニとマッサージしていると「はー、あんだけ可愛い笑顔じゃ仕方がないとは思うけど大変だ……」と言いかけて、私がジッと見つめているのに気が付いたのかきゅっと口を引き結んでから「それは置いといて」と無理矢理話をすり替えた。
「話を戻すけど、じゃあ、クラスで気になる男子はいない?」
「気になる……。あぁ、一人」
不意に思い出したクラスのとある男子生徒。
「一人、私の個性対象外の人がいらっしゃるんですよ」
「SO・RE・JA・N ! というかさ、対象とかあるの?」
「あまりにも難しい条件ですが、あります。恋愛に興味がない人間です」
「……ねえ、その相手って本当に人間?」
私も信じがたいけれど、恋愛より遊び、お菓子、オモチャな頃の相手にはまったく機能しないので、恐らくそういう条件だと思う。
子供ならまだしも、高校生で恋愛に興味がない人間など希少種。
「とりあえず!そいつを明日、食事に誘うって事で!」
「えぇ……」