魔法少女はかく語りき
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雄英の玄関に張り出されたクラス分け表を確認し、A組の教室まで行くと私の身長三人分ちょっと程の扉が眼前にあった。
こんな大きな生徒もいるのかな、とワクワクしながら入るも生徒は皆、普通サイズだった。
轟君はいるかな~、と探すと、後ろの方の席にその姿を発見した。
自席に荷物を置いて「同じクラスだね」と声をかけると、少し表情を緩めながら「運命感じるか?」と言われた。
「運命感じちゃうね~。ははっ、ごめんね。特に仲がいい訳じゃないのに運命だなんて」
そう謝ると、轟君はキョトンとした顔で「仲、よくないのか俺たち?」と聞いてきた。
「だって、そんなに話したことないよ?」
「割と話してる方だと思ってた」
俺の思い違いか、とちょっとしょんぼりする轟君に罪悪感を覚え、苦笑いしながら「じゃあ、今日から仲良しってことで一つ宜しく」と、一緒に帰った日の時同様、握手を求めて手を差し出せば、戸惑いながら手を握られた。力一杯。めっちゃ痛い。
そのタイミングを見計らったように「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」と言う声がした。
こ、この声は……!
「担任の相澤消太だ。よろしーー」
「相澤さーん!!」
思わず叫び、衝動が赴くままに相澤さんに駆け寄り強制握手をした。
「相澤さん!川利です!川利心香です!わー!相澤さんのクラスになるなんて、凄い運命感じちゃいます!相澤さんの授業を受けられるなんてかーー」
言いたいことの五分の一も言い切らずに、相澤さんに片手でほっぺたを両サイドから掴まれ「川利、ちょっと黙れ」と言われた。
相澤さんは私が再度捲し立てないように、ほっぺたを掴んだまま「早速だが体操服着てグラウンドに出ろ」と言った。
言われるままに着替えて外に出ると、個性把握テストなるものを言い渡された。
まあ、ざっくり言えば個性を使った体力測定。
しかも、最下位は除籍あり。
こ、個性を使った体力測定かぁ……。
「やばいな……」
個性が八分しか持続しないし、あの凄い恥ずかしい姿を晒さないといけない。
相澤さんのことだから本当に除籍するだろう。
素の能力で何とかならないかなと甘い考えで測定していたが、皆、なんらかの種目で特筆した結果を残している。
やばい、という思いが更に強くなり、それに上塗りするように最終種目の時に相澤さんから「川利。個性を使わないなら、最下位じゃなくても除籍するぞ」と言われた。
「なんで、最終で言うんですか相澤さん!」
「はいはい。お前の個性は知っているが、“恥ずかしい”で躊躇するなら初めからヒーローなんて目指すな」
厳しい言葉を頂いてしまった。
たがしかし、相澤さんの言っていることは的を得ている。
恥ずかしいと言って躊躇している間に、被害は広がるばかりだ。
母さんだって、恥を捨てて即座に個性を使っている。
ぐっ、と気持ちを引き締めスタート地点に立つ。
スタートの合図と共に「きらリン!ラブリン!メタモルフォーゼ!魔法少女シーカ登場だぞ!」と言い変身すると、周りにいた子たちが一瞬私に目を取られて振り向いた瞬間、勢いよく蹴り先頭を走っていた飯田君に追いつき、そのままもう一度地を蹴り差をつける。
「川利心香。二分三十秒」
「しゃっあー!」
一抜けでゴールし、魔女っ娘らしからぬ叫び声をあげたら変身が解けた。
まあ、それでも下から数えた方が早い順位だった。
相澤さんは「合理的虚偽だ」と言っていたが、本当に見込みなしと判断したら絶対除籍処分にされていただろう。
こんな大きな生徒もいるのかな、とワクワクしながら入るも生徒は皆、普通サイズだった。
轟君はいるかな~、と探すと、後ろの方の席にその姿を発見した。
自席に荷物を置いて「同じクラスだね」と声をかけると、少し表情を緩めながら「運命感じるか?」と言われた。
「運命感じちゃうね~。ははっ、ごめんね。特に仲がいい訳じゃないのに運命だなんて」
そう謝ると、轟君はキョトンとした顔で「仲、よくないのか俺たち?」と聞いてきた。
「だって、そんなに話したことないよ?」
「割と話してる方だと思ってた」
俺の思い違いか、とちょっとしょんぼりする轟君に罪悪感を覚え、苦笑いしながら「じゃあ、今日から仲良しってことで一つ宜しく」と、一緒に帰った日の時同様、握手を求めて手を差し出せば、戸惑いながら手を握られた。力一杯。めっちゃ痛い。
そのタイミングを見計らったように「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」と言う声がした。
こ、この声は……!
「担任の相澤消太だ。よろしーー」
「相澤さーん!!」
思わず叫び、衝動が赴くままに相澤さんに駆け寄り強制握手をした。
「相澤さん!川利です!川利心香です!わー!相澤さんのクラスになるなんて、凄い運命感じちゃいます!相澤さんの授業を受けられるなんてかーー」
言いたいことの五分の一も言い切らずに、相澤さんに片手でほっぺたを両サイドから掴まれ「川利、ちょっと黙れ」と言われた。
相澤さんは私が再度捲し立てないように、ほっぺたを掴んだまま「早速だが体操服着てグラウンドに出ろ」と言った。
言われるままに着替えて外に出ると、個性把握テストなるものを言い渡された。
まあ、ざっくり言えば個性を使った体力測定。
しかも、最下位は除籍あり。
こ、個性を使った体力測定かぁ……。
「やばいな……」
個性が八分しか持続しないし、あの凄い恥ずかしい姿を晒さないといけない。
相澤さんのことだから本当に除籍するだろう。
素の能力で何とかならないかなと甘い考えで測定していたが、皆、なんらかの種目で特筆した結果を残している。
やばい、という思いが更に強くなり、それに上塗りするように最終種目の時に相澤さんから「川利。個性を使わないなら、最下位じゃなくても除籍するぞ」と言われた。
「なんで、最終で言うんですか相澤さん!」
「はいはい。お前の個性は知っているが、“恥ずかしい”で躊躇するなら初めからヒーローなんて目指すな」
厳しい言葉を頂いてしまった。
たがしかし、相澤さんの言っていることは的を得ている。
恥ずかしいと言って躊躇している間に、被害は広がるばかりだ。
母さんだって、恥を捨てて即座に個性を使っている。
ぐっ、と気持ちを引き締めスタート地点に立つ。
スタートの合図と共に「きらリン!ラブリン!メタモルフォーゼ!魔法少女シーカ登場だぞ!」と言い変身すると、周りにいた子たちが一瞬私に目を取られて振り向いた瞬間、勢いよく蹴り先頭を走っていた飯田君に追いつき、そのままもう一度地を蹴り差をつける。
「川利心香。二分三十秒」
「しゃっあー!」
一抜けでゴールし、魔女っ娘らしからぬ叫び声をあげたら変身が解けた。
まあ、それでも下から数えた方が早い順位だった。
相澤さんは「合理的虚偽だ」と言っていたが、本当に見込みなしと判断したら絶対除籍処分にされていただろう。