魔法少女はかく語りき
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
届いた合否判定は、満足いく合格点。
倒した仮想敵こそ三十ポイントとやや低めだったけれど、レスキューポイントという点で四十五ポイント入っていた。
あのゼロポイント仮想敵はその為の存在だったのか。
担任に合格通知を見せに行ったら「うちの学校から二人も雄英進学者が出た!」と喜ばれた。
二人と言う事は、轟君も合格したのだろう。
失礼しました、と言い扉を開けると轟君が立っていた。
「川利」
名前知ってたんだ、と思いながら「雄英合格おめでとう」と言うと、轟君も「お前も、おめでとう」と言ってくれた。
「ありがとう。高校まで一緒だと、なんか運命感じちゃうね」
なんてね、と冗談を言ったら「そうだな」と同意された。
そこはツッコんで欲しかったな、と自分で言っておきながらちょっと照れてしまった。
「川利、一緒に帰らないか?」
「いいよ。荷物持ってくるから、ちょっと待っててね」
玄関で待ってもらい、大急ぎで荷物を持ってくると物憂い気に佇む轟君を遠目からきゃあきゃあ言いながら見ている女子とそれを面白くなさそうに見ている男子がいた。
良くも悪くも目立つ存在だな、轟君。
その視線の先にいる轟君に「お待たせ」と声をかけると、女子の嫉妬の視線が一気に私へと注がれるが気にしない。
女子の嫉妬の視線を背中にチクチクと浴びながら歩いていると「お前はいつも落ち着いているな」と言われた。
「どんな視線を受けても、俺がどんな事を言っても動じない。凄いな」
「精神が強くないと、あんな個性とは付き合っていけないからね」
私の言葉に、轟君は「確かに」と言った。
轟君は、私の個性を知っている数少ない人間だ。
「試験はどうだった?」
「うーん、どうかと聞かれてもな……」
言葉では表しがたいので、一通りの流れを説明したら「簡単なんだな」と言われてしまった。
くそぅ、天才め……。
「クラス、同じになるといいね」
私の何気ない言葉に、轟君は真顔で「なんでだ?」と聞き返してきた。
「だって、知り合いがいた方が安心するじゃん?」
「俺に安心感を求めるな」
「そう?私、割と轟君の隣は安心するよ」
静かに過ごしたい時は轟君の隣に限る。
会話こそないけれど、穏やかに過ごせるのだ。
小学校高学年辺りから、テンションが落ち着きを見せた私にとって、中学生のノリはあまりついていけない。
その点、私と同じローテンションな彼の隣は落ち着く。
轟君の隣が、私が一番普通でいられる場所だったりする。
私の言葉によくわからないという顔をする轟君に、微笑みだけを返した。
「まあ、クラス違ってもよろしくね」
差し出した私の手を、少し間をおいて轟君は力一杯握り返した。
あいたたた。
倒した仮想敵こそ三十ポイントとやや低めだったけれど、レスキューポイントという点で四十五ポイント入っていた。
あのゼロポイント仮想敵はその為の存在だったのか。
担任に合格通知を見せに行ったら「うちの学校から二人も雄英進学者が出た!」と喜ばれた。
二人と言う事は、轟君も合格したのだろう。
失礼しました、と言い扉を開けると轟君が立っていた。
「川利」
名前知ってたんだ、と思いながら「雄英合格おめでとう」と言うと、轟君も「お前も、おめでとう」と言ってくれた。
「ありがとう。高校まで一緒だと、なんか運命感じちゃうね」
なんてね、と冗談を言ったら「そうだな」と同意された。
そこはツッコんで欲しかったな、と自分で言っておきながらちょっと照れてしまった。
「川利、一緒に帰らないか?」
「いいよ。荷物持ってくるから、ちょっと待っててね」
玄関で待ってもらい、大急ぎで荷物を持ってくると物憂い気に佇む轟君を遠目からきゃあきゃあ言いながら見ている女子とそれを面白くなさそうに見ている男子がいた。
良くも悪くも目立つ存在だな、轟君。
その視線の先にいる轟君に「お待たせ」と声をかけると、女子の嫉妬の視線が一気に私へと注がれるが気にしない。
女子の嫉妬の視線を背中にチクチクと浴びながら歩いていると「お前はいつも落ち着いているな」と言われた。
「どんな視線を受けても、俺がどんな事を言っても動じない。凄いな」
「精神が強くないと、あんな個性とは付き合っていけないからね」
私の言葉に、轟君は「確かに」と言った。
轟君は、私の個性を知っている数少ない人間だ。
「試験はどうだった?」
「うーん、どうかと聞かれてもな……」
言葉では表しがたいので、一通りの流れを説明したら「簡単なんだな」と言われてしまった。
くそぅ、天才め……。
「クラス、同じになるといいね」
私の何気ない言葉に、轟君は真顔で「なんでだ?」と聞き返してきた。
「だって、知り合いがいた方が安心するじゃん?」
「俺に安心感を求めるな」
「そう?私、割と轟君の隣は安心するよ」
静かに過ごしたい時は轟君の隣に限る。
会話こそないけれど、穏やかに過ごせるのだ。
小学校高学年辺りから、テンションが落ち着きを見せた私にとって、中学生のノリはあまりついていけない。
その点、私と同じローテンションな彼の隣は落ち着く。
轟君の隣が、私が一番普通でいられる場所だったりする。
私の言葉によくわからないという顔をする轟君に、微笑みだけを返した。
「まあ、クラス違ってもよろしくね」
差し出した私の手を、少し間をおいて轟君は力一杯握り返した。
あいたたた。