魔法少女はかく語りき
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あれから何年経っただろうか。
雄英を卒業してから、リリルの下でサイドキックとして経験を積み、キャッチーな個性からかサイドキックながら人気を博していた。
まあ、別の案件でアンチもたくさんいるのだが。
そして、リリルの許可を得て事務所を立ち上げたか、ここからまた大変で。
シーカのファンだという人たちがたくさん所属希望をだしてくれたが、一様に現場経験が少なく、まだまだ新人な私には荷が重い。
かと言って、新人をサポートできるような中堅は、そう簡単に事務所の移動もしないだろうし。
「くまったよ、焦凍くんー」
「くまったのか」
「くまったんだよ」
私のお悩み駆け込み寺である焦凍くんを召喚し、「どうしよう」と相談すれば、「心香なら現場経験少ないやつでも、上手くやれると思うけどな」とありがたい信頼を向けられる。
母さんは逆に、片っ端から却下していったのに。
「俺と共同運営にするとか」
「ダメだよー。私が世間でなんて言われてるか、知ってる?敵贔屓の魔法少女だよ?」
とある学校で、一人の生徒が個性のことで虐められ、それが原因で暴れだした事件が切っ掛けだ。
私は、犯人のあまりにも悲痛な叫びに同情し、被害者ぶる生徒やなにも知らない外野たちの心ない言葉に対してキレてしまったのだ。
『彼の個性を呪いに変えたのは誰だ!自分たちがなにもしてないなんて、思い上がるな!貴様らのお遊び半分の中傷が人一人の人生を台無しにしたのを忘れれな!なにも知らない外野は黙ってろ!』
それから、個性に悩む人たちからは神聖視されるようになったものの、一般的に見れば私は異端だ。
敵を倒すヒーローが敵の肩を持つなんて、いい顔されるわけがない。
そりゃ、どんな理由があったとしても人を傷つけていい理由にはならないが、人間はその理論を理性で守れるほど強くはないのだから。
「俺は、心香の言ったことは間違いじゃないと思う。言葉が呪いになるのは、俺もよく、わかるから」
「そうだったね」
焦凍くんはそういう家庭で育ったからこそ、理解してくれる。
理解者が側にいてくれることは、もちろん嬉しいし支えになるし。
「いやいやいや、ダメだ。そこまで頼れない」
「頼ってくれていい。俺は人気とかより、ヒーローをしたいから、別に評判とか気にしないし」
やめて~!甘えちゃう~!
理性と欲望の狭間で揺れ動く私に、焦凍くんは更に「それに」となにか続けようとする。
なによ~!
「元気な時だけじゃなくて、心香が辛いときや悲しいときにも、寄り添っていきてーから」
「焦凍くん……それ、誓いの言葉ー!」
そうやって女性ファンが勘違いしていくのよ、あなたはもー!と頭を抱える私に、焦凍くんは「そうか、少し早かったな」て言い真顔で「結婚してくれ」と躊躇なく言い放った。
「なんて……?」
「結婚してくれ」
「いや、なんでいきなり?そんな流れだった?」
「いま言っとかないと、言いそびれる気がした」
そんな、小学生が「明日、雑巾いるって」みたいなノリで言うことじゃないですよ?!
突然のプロポーズで慌てる私を見て微笑み、「それで、共同運営の話だけど」と何事もなかったかのように話を戻す。
なに、この振り回されよう!?
「やっぱり、考えてみてくれねえか。二人なら、サイドキック無理に雇う必要もねえし」
「あ、うん。そ、そやね……」
「それと、プロポーズ受けてくれなくても、少しでも一緒にいたいから……」
ハニカミ笑いをする焦凍くんに、「あまーーい!」と叫びそうになる気持ちをぐっ、と抑え「なんで突然プロポーズすることにしたの?」と、とりあえずそこから解明していきたい。
「心香が独立したら、今より会えなくなるんだと思ったら、嫌だって思ったから」
「切っ掛けが些細~!」
「お前は、嫌じゃないのか?」
そんな悲しそうな顔を向けられて、「全然大丈夫~!」とか言えるわけないじゃん~!
「俺は、もっと心香と一緒にいたい」
畳かけてくるなー!もー!
真っ直ぐな眼差しを向けてくる焦凍くんに、私は「事務所が軌道に乗るまで待って」と返事をすれば、「いつまでも待ってる」とイケメンな返答を頂けた。
数日後、女性ヒーロー会という名の飲み会でことのあらましを説明したら、酔った先輩と同期に「日よってんじゃねー!」と説教をくらった。
「だってぇ、今までそんな雰囲気なかったんだよ~?」
「あったじゃん!あったでしょうが!」
「なかった、て事実がないよ!」
耳郎ちゃんと三奈ちゃんに詰め寄られ、そんな事実があったか?と思い返すも、やはり友達の域を出ていない気が。
「いつくっつくか、こっちはずっと楽しみにしてたんだよー!」
「もう決まりじゃんー!」
透ちゃんに揺さぶられ、お茶子ちゃんに言われるが、やはりいまはヒーロー活動で手一杯なので、焦凍くんの共同運営の申し出を受け入れることにした。
焦凍くんは、滅多にしない緩んだ笑顔を浮かべて、「ありがとう」と言うが礼を言いたいのは私の方だ。
「結局、焦凍くんには頼りっぱなしだね」
「俺は、心香に頼られるの好きだから、別に」
うーん、そうやってすぐ甘やかす。
私たちのその後?
それは、ご想像に任せるよ!
結婚したかも知れないし、仕事が多すぎてすれ違っていいお友達で終わったかも知れない。
色んな未来を想像してほしい!
未来は無数に広がっているから!
雄英を卒業してから、リリルの下でサイドキックとして経験を積み、キャッチーな個性からかサイドキックながら人気を博していた。
まあ、別の案件でアンチもたくさんいるのだが。
そして、リリルの許可を得て事務所を立ち上げたか、ここからまた大変で。
シーカのファンだという人たちがたくさん所属希望をだしてくれたが、一様に現場経験が少なく、まだまだ新人な私には荷が重い。
かと言って、新人をサポートできるような中堅は、そう簡単に事務所の移動もしないだろうし。
「くまったよ、焦凍くんー」
「くまったのか」
「くまったんだよ」
私のお悩み駆け込み寺である焦凍くんを召喚し、「どうしよう」と相談すれば、「心香なら現場経験少ないやつでも、上手くやれると思うけどな」とありがたい信頼を向けられる。
母さんは逆に、片っ端から却下していったのに。
「俺と共同運営にするとか」
「ダメだよー。私が世間でなんて言われてるか、知ってる?敵贔屓の魔法少女だよ?」
とある学校で、一人の生徒が個性のことで虐められ、それが原因で暴れだした事件が切っ掛けだ。
私は、犯人のあまりにも悲痛な叫びに同情し、被害者ぶる生徒やなにも知らない外野たちの心ない言葉に対してキレてしまったのだ。
『彼の個性を呪いに変えたのは誰だ!自分たちがなにもしてないなんて、思い上がるな!貴様らのお遊び半分の中傷が人一人の人生を台無しにしたのを忘れれな!なにも知らない外野は黙ってろ!』
それから、個性に悩む人たちからは神聖視されるようになったものの、一般的に見れば私は異端だ。
敵を倒すヒーローが敵の肩を持つなんて、いい顔されるわけがない。
そりゃ、どんな理由があったとしても人を傷つけていい理由にはならないが、人間はその理論を理性で守れるほど強くはないのだから。
「俺は、心香の言ったことは間違いじゃないと思う。言葉が呪いになるのは、俺もよく、わかるから」
「そうだったね」
焦凍くんはそういう家庭で育ったからこそ、理解してくれる。
理解者が側にいてくれることは、もちろん嬉しいし支えになるし。
「いやいやいや、ダメだ。そこまで頼れない」
「頼ってくれていい。俺は人気とかより、ヒーローをしたいから、別に評判とか気にしないし」
やめて~!甘えちゃう~!
理性と欲望の狭間で揺れ動く私に、焦凍くんは更に「それに」となにか続けようとする。
なによ~!
「元気な時だけじゃなくて、心香が辛いときや悲しいときにも、寄り添っていきてーから」
「焦凍くん……それ、誓いの言葉ー!」
そうやって女性ファンが勘違いしていくのよ、あなたはもー!と頭を抱える私に、焦凍くんは「そうか、少し早かったな」て言い真顔で「結婚してくれ」と躊躇なく言い放った。
「なんて……?」
「結婚してくれ」
「いや、なんでいきなり?そんな流れだった?」
「いま言っとかないと、言いそびれる気がした」
そんな、小学生が「明日、雑巾いるって」みたいなノリで言うことじゃないですよ?!
突然のプロポーズで慌てる私を見て微笑み、「それで、共同運営の話だけど」と何事もなかったかのように話を戻す。
なに、この振り回されよう!?
「やっぱり、考えてみてくれねえか。二人なら、サイドキック無理に雇う必要もねえし」
「あ、うん。そ、そやね……」
「それと、プロポーズ受けてくれなくても、少しでも一緒にいたいから……」
ハニカミ笑いをする焦凍くんに、「あまーーい!」と叫びそうになる気持ちをぐっ、と抑え「なんで突然プロポーズすることにしたの?」と、とりあえずそこから解明していきたい。
「心香が独立したら、今より会えなくなるんだと思ったら、嫌だって思ったから」
「切っ掛けが些細~!」
「お前は、嫌じゃないのか?」
そんな悲しそうな顔を向けられて、「全然大丈夫~!」とか言えるわけないじゃん~!
「俺は、もっと心香と一緒にいたい」
畳かけてくるなー!もー!
真っ直ぐな眼差しを向けてくる焦凍くんに、私は「事務所が軌道に乗るまで待って」と返事をすれば、「いつまでも待ってる」とイケメンな返答を頂けた。
数日後、女性ヒーロー会という名の飲み会でことのあらましを説明したら、酔った先輩と同期に「日よってんじゃねー!」と説教をくらった。
「だってぇ、今までそんな雰囲気なかったんだよ~?」
「あったじゃん!あったでしょうが!」
「なかった、て事実がないよ!」
耳郎ちゃんと三奈ちゃんに詰め寄られ、そんな事実があったか?と思い返すも、やはり友達の域を出ていない気が。
「いつくっつくか、こっちはずっと楽しみにしてたんだよー!」
「もう決まりじゃんー!」
透ちゃんに揺さぶられ、お茶子ちゃんに言われるが、やはりいまはヒーロー活動で手一杯なので、焦凍くんの共同運営の申し出を受け入れることにした。
焦凍くんは、滅多にしない緩んだ笑顔を浮かべて、「ありがとう」と言うが礼を言いたいのは私の方だ。
「結局、焦凍くんには頼りっぱなしだね」
「俺は、心香に頼られるの好きだから、別に」
うーん、そうやってすぐ甘やかす。
私たちのその後?
それは、ご想像に任せるよ!
結婚したかも知れないし、仕事が多すぎてすれ違っていいお友達で終わったかも知れない。
色んな未来を想像してほしい!
未来は無数に広がっているから!
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