魔法少女はかく語りき
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「まあ、自分の目標をちゃんと思い出せたのならいいです。今日は、私と一緒にパトロールをしてもらいます。明日からは、部分変身の特訓をしましょう」
「部分変身?」
初めて聞く言葉に聞き返すと、簡単に「全身魔法少女化しない方法」と説明してくれた。
えっ?!そんな方法あるの?!
「全身魔法少女化は体力を著しく消耗します。何故なら、筋力増強、超回復、必殺技。全て、体力ありきの強化だからです。なので、部分的に変身させる事で消耗を最小限に抑えます」
「な、何でそれ今まで教えてくれなかったの?!ですか?!」
「だって、それを覚えたら体力強化しよう何て思わないでしょ?」
ごもっともで。
リリル曰く、どんなに消耗を最小限にした所で私の体力のなさではどの道継続して個性を使うのは難しい。
故に、ある程度体力をつけてから教えるつもりだったらしい。
それが今だと判断したそうだ。
「明日から血反吐吐く覚悟で頑張ってくださいね」
「は、はい……」
にこにこと笑うリリルの背後に鬼コーチの幻影が見える……。
その日の午後から漸くヒーロー活動の体験でパトロールに同行させてもらった。
「あ……」
不意に視界に入ったのは赤と白の髪。
焦凍君だ。
向こうも私が視界に入ったのか「あっ」といった顔をして、隣に立っているエンデヴァーさんとこちらを交互に見た様に、私もリリルと焦凍君を交互に見ていたら、リリルは短く溜息を吐いて「手短になら行ってきなさい」と言ってくれた。
「ありがとうございます!」
一礼して焦凍君に駆け寄り「今日の夜、会いに行ってもいい?!」と手早く用件を伝えると「は?」と虚を突かれた顔をされた。
「あの、色々話したいけど、でも職場体験終わった後だと夜になっちゃうから!」
「話は分かったけど、この間、敵と接触したばかりだろ、お前。俺の方から会いに行くから」
「でも話したいのは私だし!焦凍君も危ないし!」
「俺よりも、敵に目つけられたお前の方が危ないし、女子を夜に歩かせられる訳ないだろ」
でも、でも、と言う私にいつの間にか背後に立っていたリリルが「男の子が会いに来てくれると言っているんです。お願いしなさい」と言う。
そして、焦凍君に視線をやり「ごめんなさいね。お願いしますね」と言う。
そのままエンデヴァーさんに視線を移すと、ただでさえ冷え冷えとした目つきだったのにすっ……と目を細め「息子さん、お借りしますね」と言った。
な、何だろう……。
リリルがここまで冷たい目を向けるのは初めて見た気がする。
「ふん、うちの焦凍は夜道で敵に襲われても問題はない」
「そうですね。とても、とても、優秀ですからね……。シーカ、行きますよ」
「は、はい!じゃあ、焦凍君また後で」
「あぁ」
焦凍君たちとは逆方向に歩き出したリリルを追って「機嫌悪いですね……?」と恐る恐る聞けば「子を持つ親としては当然です」とぴしゃりと言った。
「彼の家庭事情は知っています。子は親の夢を押し付ける為の道具ではありません。そして、傷つけるべき存在でもありません。これはヒーローとしてではなく、親としての個人的な思いです」
そう言い、前を見据えたまま「あの子のこと、大切にしてあげなさい」と言われた。
「はい……!」
「部分変身?」
初めて聞く言葉に聞き返すと、簡単に「全身魔法少女化しない方法」と説明してくれた。
えっ?!そんな方法あるの?!
「全身魔法少女化は体力を著しく消耗します。何故なら、筋力増強、超回復、必殺技。全て、体力ありきの強化だからです。なので、部分的に変身させる事で消耗を最小限に抑えます」
「な、何でそれ今まで教えてくれなかったの?!ですか?!」
「だって、それを覚えたら体力強化しよう何て思わないでしょ?」
ごもっともで。
リリル曰く、どんなに消耗を最小限にした所で私の体力のなさではどの道継続して個性を使うのは難しい。
故に、ある程度体力をつけてから教えるつもりだったらしい。
それが今だと判断したそうだ。
「明日から血反吐吐く覚悟で頑張ってくださいね」
「は、はい……」
にこにこと笑うリリルの背後に鬼コーチの幻影が見える……。
その日の午後から漸くヒーロー活動の体験でパトロールに同行させてもらった。
「あ……」
不意に視界に入ったのは赤と白の髪。
焦凍君だ。
向こうも私が視界に入ったのか「あっ」といった顔をして、隣に立っているエンデヴァーさんとこちらを交互に見た様に、私もリリルと焦凍君を交互に見ていたら、リリルは短く溜息を吐いて「手短になら行ってきなさい」と言ってくれた。
「ありがとうございます!」
一礼して焦凍君に駆け寄り「今日の夜、会いに行ってもいい?!」と手早く用件を伝えると「は?」と虚を突かれた顔をされた。
「あの、色々話したいけど、でも職場体験終わった後だと夜になっちゃうから!」
「話は分かったけど、この間、敵と接触したばかりだろ、お前。俺の方から会いに行くから」
「でも話したいのは私だし!焦凍君も危ないし!」
「俺よりも、敵に目つけられたお前の方が危ないし、女子を夜に歩かせられる訳ないだろ」
でも、でも、と言う私にいつの間にか背後に立っていたリリルが「男の子が会いに来てくれると言っているんです。お願いしなさい」と言う。
そして、焦凍君に視線をやり「ごめんなさいね。お願いしますね」と言う。
そのままエンデヴァーさんに視線を移すと、ただでさえ冷え冷えとした目つきだったのにすっ……と目を細め「息子さん、お借りしますね」と言った。
な、何だろう……。
リリルがここまで冷たい目を向けるのは初めて見た気がする。
「ふん、うちの焦凍は夜道で敵に襲われても問題はない」
「そうですね。とても、とても、優秀ですからね……。シーカ、行きますよ」
「は、はい!じゃあ、焦凍君また後で」
「あぁ」
焦凍君たちとは逆方向に歩き出したリリルを追って「機嫌悪いですね……?」と恐る恐る聞けば「子を持つ親としては当然です」とぴしゃりと言った。
「彼の家庭事情は知っています。子は親の夢を押し付ける為の道具ではありません。そして、傷つけるべき存在でもありません。これはヒーローとしてではなく、親としての個人的な思いです」
そう言い、前を見据えたまま「あの子のこと、大切にしてあげなさい」と言われた。
「はい……!」