魔法少女はかく語りき
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気がついた時には、私は真っ白な部屋で真っ白なベッドで横になっていた。
腕も足もある。
あれだけ強打された頭も痛くない。
「死んで、ない……」
夢ではないかと頬を抓ればしっかりとした痛みがあった。
あの時、男はたしかに私を殺すと言ったのに。
そうだ、相澤先生か13号先生が助けてくれたのかも知れない。
流石、雄英の先生たちだなと、ぼんやり考えていたら部屋のドアを数回ノックして誰かが入ってきた。
控えめに仕切りのカーテンが開き「川利、起きてるか?」と、不安そうな顔をした轟君が顔を覗かせた。
「起きてるよ~」
手を振って起きてますアピールをすれば、轟君は安心したように息を吐いた。
ベッドサイドに椅子を引き寄せ座る轟君にあわせ起き上がると「起き上がって大丈夫なのか?」と聞かれた。
「むしろ、起き上がっちゃいけないの?」
そんな重体だったの、私?と尋ねれば、ことの次第を轟君の口から聞く。
私が気絶したあと、相澤先生は改人脳無という化け物に両腕を粉砕され顔面も骨折し、なにより深刻なのが、眼窩底骨が粉々になったことにより目になんらかの後遺症が残る重傷。
私は鼻骨が折れていたけれど、リカバリーガールによる治療で十分だったが、ダメージを受けた場所が頭だったので検査入院となったらしい。
「そう……」
私の足止めなど、無意味だったのだと沈痛した。
あの男は、鼻から全員嬲り殺すつもりだったんだ。
それなら、迷惑にならないように逃げておけばよかったと、自分の判断ミスに憤る。
そんな私に、轟君は「無事でよかった」と言うが良いわけない……!
「ヒーローは守られてちゃいけないんだよ!敵相手に足止めにもならない、抑止力にもならないヒーローはヒーローじゃないよ!」
「川利、落ち着け」
「ご、ごめん……」
落ち着くために数回深呼吸をして、もう一度轟君に「ごめんね」と謝る。
心配してくれたのに逆ギレしてしまうとは、自分のメンタルが情けない。
轟君が私の手を握り「たしかに、助けられていたら話にならない」と話し始めた。
「けど、川利が足止めしていなかったら、オールマイトが来るまで堪えられなかったかも知れない。もっと、被害が出ていたかも知れない。俺は……、川利のしたことは無駄じゃなかったと思う」
轟君の言葉に涙がでそうになるのをぐっと堪え「だと、嬉しい」と言うと、私の頭を撫でながら「怖かっただろ」と優しく言う物だから、アドレナリンで誤魔化していた恐怖が沸々とわいてくる。
「死ぬんだって思った……。絶対に敵わないって……。初めて殺気ていうのを向けられて、このまま轟君たちといられなくなるんだって……。怖かったよ……轟君……」
ぼろぼろと零れる涙を拭い、轟君は「もう大丈夫だ」と言いながら抱きしめてくれた。
私は不安をなくす為に、必死に轟君に抱きついた。
腕も足もある。
あれだけ強打された頭も痛くない。
「死んで、ない……」
夢ではないかと頬を抓ればしっかりとした痛みがあった。
あの時、男はたしかに私を殺すと言ったのに。
そうだ、相澤先生か13号先生が助けてくれたのかも知れない。
流石、雄英の先生たちだなと、ぼんやり考えていたら部屋のドアを数回ノックして誰かが入ってきた。
控えめに仕切りのカーテンが開き「川利、起きてるか?」と、不安そうな顔をした轟君が顔を覗かせた。
「起きてるよ~」
手を振って起きてますアピールをすれば、轟君は安心したように息を吐いた。
ベッドサイドに椅子を引き寄せ座る轟君にあわせ起き上がると「起き上がって大丈夫なのか?」と聞かれた。
「むしろ、起き上がっちゃいけないの?」
そんな重体だったの、私?と尋ねれば、ことの次第を轟君の口から聞く。
私が気絶したあと、相澤先生は改人脳無という化け物に両腕を粉砕され顔面も骨折し、なにより深刻なのが、眼窩底骨が粉々になったことにより目になんらかの後遺症が残る重傷。
私は鼻骨が折れていたけれど、リカバリーガールによる治療で十分だったが、ダメージを受けた場所が頭だったので検査入院となったらしい。
「そう……」
私の足止めなど、無意味だったのだと沈痛した。
あの男は、鼻から全員嬲り殺すつもりだったんだ。
それなら、迷惑にならないように逃げておけばよかったと、自分の判断ミスに憤る。
そんな私に、轟君は「無事でよかった」と言うが良いわけない……!
「ヒーローは守られてちゃいけないんだよ!敵相手に足止めにもならない、抑止力にもならないヒーローはヒーローじゃないよ!」
「川利、落ち着け」
「ご、ごめん……」
落ち着くために数回深呼吸をして、もう一度轟君に「ごめんね」と謝る。
心配してくれたのに逆ギレしてしまうとは、自分のメンタルが情けない。
轟君が私の手を握り「たしかに、助けられていたら話にならない」と話し始めた。
「けど、川利が足止めしていなかったら、オールマイトが来るまで堪えられなかったかも知れない。もっと、被害が出ていたかも知れない。俺は……、川利のしたことは無駄じゃなかったと思う」
轟君の言葉に涙がでそうになるのをぐっと堪え「だと、嬉しい」と言うと、私の頭を撫でながら「怖かっただろ」と優しく言う物だから、アドレナリンで誤魔化していた恐怖が沸々とわいてくる。
「死ぬんだって思った……。絶対に敵わないって……。初めて殺気ていうのを向けられて、このまま轟君たちといられなくなるんだって……。怖かったよ……轟君……」
ぼろぼろと零れる涙を拭い、轟君は「もう大丈夫だ」と言いながら抱きしめてくれた。
私は不安をなくす為に、必死に轟君に抱きついた。