キミは僕のペット
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跳ね馬にまとわりつかれて鬱陶しがっていると、「あーれー?ディーノくんだー!」と後ろから鷹藤の声がした。
抱きつかれるのを覚悟していたのに、鷹藤が抱きついたのは跳ね馬の方。
「ディーノくん、なんでいるのー!」
「響か?!お前こそ、なんでいるんだよ!」
「並中の生徒だから!」
腰にまとわりつく鷹藤を抱き上げ、「デカくなったなー」と仲良さそうに話す姿がむかつく。
僕以外に懐く鷹藤と跳ね馬を睨むも、二人は気づかない。
「なんで、ディーノくんが並中にいるの?」
「俺、いま恭弥の家庭教師やってんだよ」
「違うよ。キミは僕の獲物だ」
食い違う僕たちの意見に首を傾げる鷹藤。
「うーん、つまり?」
「恭弥はマフィアになる為に更に強くなろうとしてるってことだ」
「ならないよ」
勝手に話を進められ怒る僕のことを無視して、鷹藤は「ヒバリさんがマフィアになるの?おもしろーい!楽しそう!」とはしゃぐ。
絶対に意味わかってないだろうな、と思っていると、跳ね馬が「じゃあ、響もボスになろうぜ」とままごとに誘うようなノリで誘う。
「何度も言ってるじゃん、興味ないって」
「お前なら、立派なボスになれると思うけどな」
「兄ちゃや姉ちゃの方が向いてるって」
「ねえ、待って。なんの話?」
僕の質問に、跳ね馬が「こいつの祖父さんが、マフィアのボスなんだよ」と答えた。
「で、ゆくゆくはリンチェファミリーを響に継がせたいんだとさ」
ぐんにゃりして、聞き飽きたという顔をする鷹藤が「なんで、私ー?」と不満を垂れる。
この子がマフィアのボス?と、いままでの鷹藤を思い出すが、下の連中が鷹藤の気まぐれに振り回される姿しか想像できない。
群れをなさない猫、それが鷹藤だ。
「勝てない相手にも、ファミリーの為に立ち向かえるところが気に入ったんだとさ」
「弱い者いじめが嫌いなだけだよ」
飽きたのか、跳ね馬の腕から抜け出し、僕の側に来たから頭を撫でてあげると、嬉しそうに鳴いた。
うん、可愛いね。
「じゃあ、最近ヒバリさんいないのって、ディーノくんが独り占めしてるから?」
「独り占めって、人聞きが悪いな」
「ヒバリさんとっちゃ、やー!」
うー!と威嚇する鷹藤をなだめるが、僕を取られるのが嫌だと言う鷹藤は可愛い。
よし、よし。
僕にしがみつく鷹藤を見て、跳ね馬は「響がそんなに懐くなんて、珍しいな」と言った。
「ヒバリさんは面白いし、遊んでくれるから好き」
「じゃあ、俺は?」
「ディーノくんは、変なところで転んで面白いし、おやつもくれるから好き!あと、鞭!」
「鷹藤に近づくな、変態」
「誤解だ!」
なにが誤解だって言うんだい。鷹藤をその鞭で叩いて楽しんでるんだろ。と鷹藤を背中に隠しながら侮蔑の目で睨みつけると、跳ね馬は「響はそういうタイプじゃねえって!」と言う。
「ほら、見てろって」
そう言うと、鞭を取り出し軽く振れば背後から顔を出した鷹藤が獲物を追う目になった。
まさか……。
「……ふおー!」
勢いよく鞭の先端に向かって飛びかかる鷹藤。
跳ね馬はその鷹藤から逃げるように鞭を振るい、鷹藤はそれを追いかけていく。
鷹藤、だからキミは猫なんだよ……。
動体視力と反射神経をフルに使い跳び回る、興奮した鷹藤を捕まえる。
「鷹藤、廊下ではしゃがない」
「ちぇー」
不貞腐れる鷹藤に、「あとで遊んであげるから」と言えば、すぐに機嫌は治ったが。
「これでわかったろ?」
「鷹藤が猫だってことがね」
「人ですってば!」
「猫で気になったんだが、響の首のそれって、チョーカーじゃなくて首輪なのか?」
「ヒバリさんがつけなって言うからつけてる」
「半野良でも、僕のペットなんだからつけて当然でしょ」
その会話に、跳ね馬が「いや、俺のこと変態とか言えないだろ!」と言うが、なんで?猫に首輪してるだけだよ?
不思議そうにする僕を指差しながら、鷹藤が「ヒバリさんには私が猫に見えてるらしいの」と説明する。
「あー、猫……。猫か……わからなくもないな……」
「ディーノくんまでー!どこをどう見ても、純度百パーセントの人間でしょうが!」
地団駄を踏んで悔しがっている鷹藤に、僕と跳ね馬が「見た目以外猫」と言うと、なにかのダンスかと思う勢いで地団駄を踏み出した。
活きがいいね。
「勉強とか大丈夫か?授業ちゃんと起きられてるか?」
跳ね馬の心配はもっともで、前に一日鷹藤の授業風景を見ていたが、実技以外寝ていた。
それを聞いた跳ね馬が、「勉強ついていけなくなるぞ!?」と言うが、そこがこの子のすごいところなんだよね。
「授業なんて受けなくても、教科書全部覚えればテストなんて平均点以上取れるよ」
「いや、英語とか国語は無理だろ?!」
「そこは参考書暗記すれば問題ないよ。一応、漢検、英検、数検、社検、理検は下から全部受けて、一級持ってるし」
そう、鷹藤は天才肌だ。
暗記はできるし、手順を見れば大体のやり方を理解できる。
だからこそ、大抵のものは鷹藤にとってはつまらないものなのだ。
「授業はちゃんと受けろって、響……」
「いいんじゃないの、鷹藤の人生なんだし」
「そーだ!そーだー!」
「恭弥。ちゃんと、響の将来を考えてやれって」
「僕たちがとやかく言ったところで、鷹藤は好きにやるよ」
そんなやり取りを見ていた鷹藤が、無邪気に「うちのママとパパみたい」と言うから、戦慄が走る。
親に言われていることより、自分が鷹藤に跳ね馬と夫婦認定されていることにだ。
「やめて、鷹藤。僕はキミの飼い主であって、親ではない」
「俺と恭弥、どっちがママだよ」
「ディーノくんがママ」
だよな、と落胆しているが、そんなことはどうでもいい。
こいつと夫婦扱いするのはやめて、鷹藤。
「お前見てたら、普通は将来が心配になるけどな」
「ならないよ。鷹藤はどこでも生きていける」
「そうかー?響は、将来なにになりたいんだ?」
「んー?歌って生きていきたい!」
歌手の鷹藤、悪くないかもしれないね。
「僕は鷹藤の夢を応援するよ」
「いや、たぶん夢ってほど真剣じゃないぞ、響は」
「不労所得で生きていきたいね!」
「僕が養ってあげる」
「響を甘やかすな、恭弥!」
抱きつかれるのを覚悟していたのに、鷹藤が抱きついたのは跳ね馬の方。
「ディーノくん、なんでいるのー!」
「響か?!お前こそ、なんでいるんだよ!」
「並中の生徒だから!」
腰にまとわりつく鷹藤を抱き上げ、「デカくなったなー」と仲良さそうに話す姿がむかつく。
僕以外に懐く鷹藤と跳ね馬を睨むも、二人は気づかない。
「なんで、ディーノくんが並中にいるの?」
「俺、いま恭弥の家庭教師やってんだよ」
「違うよ。キミは僕の獲物だ」
食い違う僕たちの意見に首を傾げる鷹藤。
「うーん、つまり?」
「恭弥はマフィアになる為に更に強くなろうとしてるってことだ」
「ならないよ」
勝手に話を進められ怒る僕のことを無視して、鷹藤は「ヒバリさんがマフィアになるの?おもしろーい!楽しそう!」とはしゃぐ。
絶対に意味わかってないだろうな、と思っていると、跳ね馬が「じゃあ、響もボスになろうぜ」とままごとに誘うようなノリで誘う。
「何度も言ってるじゃん、興味ないって」
「お前なら、立派なボスになれると思うけどな」
「兄ちゃや姉ちゃの方が向いてるって」
「ねえ、待って。なんの話?」
僕の質問に、跳ね馬が「こいつの祖父さんが、マフィアのボスなんだよ」と答えた。
「で、ゆくゆくはリンチェファミリーを響に継がせたいんだとさ」
ぐんにゃりして、聞き飽きたという顔をする鷹藤が「なんで、私ー?」と不満を垂れる。
この子がマフィアのボス?と、いままでの鷹藤を思い出すが、下の連中が鷹藤の気まぐれに振り回される姿しか想像できない。
群れをなさない猫、それが鷹藤だ。
「勝てない相手にも、ファミリーの為に立ち向かえるところが気に入ったんだとさ」
「弱い者いじめが嫌いなだけだよ」
飽きたのか、跳ね馬の腕から抜け出し、僕の側に来たから頭を撫でてあげると、嬉しそうに鳴いた。
うん、可愛いね。
「じゃあ、最近ヒバリさんいないのって、ディーノくんが独り占めしてるから?」
「独り占めって、人聞きが悪いな」
「ヒバリさんとっちゃ、やー!」
うー!と威嚇する鷹藤をなだめるが、僕を取られるのが嫌だと言う鷹藤は可愛い。
よし、よし。
僕にしがみつく鷹藤を見て、跳ね馬は「響がそんなに懐くなんて、珍しいな」と言った。
「ヒバリさんは面白いし、遊んでくれるから好き」
「じゃあ、俺は?」
「ディーノくんは、変なところで転んで面白いし、おやつもくれるから好き!あと、鞭!」
「鷹藤に近づくな、変態」
「誤解だ!」
なにが誤解だって言うんだい。鷹藤をその鞭で叩いて楽しんでるんだろ。と鷹藤を背中に隠しながら侮蔑の目で睨みつけると、跳ね馬は「響はそういうタイプじゃねえって!」と言う。
「ほら、見てろって」
そう言うと、鞭を取り出し軽く振れば背後から顔を出した鷹藤が獲物を追う目になった。
まさか……。
「……ふおー!」
勢いよく鞭の先端に向かって飛びかかる鷹藤。
跳ね馬はその鷹藤から逃げるように鞭を振るい、鷹藤はそれを追いかけていく。
鷹藤、だからキミは猫なんだよ……。
動体視力と反射神経をフルに使い跳び回る、興奮した鷹藤を捕まえる。
「鷹藤、廊下ではしゃがない」
「ちぇー」
不貞腐れる鷹藤に、「あとで遊んであげるから」と言えば、すぐに機嫌は治ったが。
「これでわかったろ?」
「鷹藤が猫だってことがね」
「人ですってば!」
「猫で気になったんだが、響の首のそれって、チョーカーじゃなくて首輪なのか?」
「ヒバリさんがつけなって言うからつけてる」
「半野良でも、僕のペットなんだからつけて当然でしょ」
その会話に、跳ね馬が「いや、俺のこと変態とか言えないだろ!」と言うが、なんで?猫に首輪してるだけだよ?
不思議そうにする僕を指差しながら、鷹藤が「ヒバリさんには私が猫に見えてるらしいの」と説明する。
「あー、猫……。猫か……わからなくもないな……」
「ディーノくんまでー!どこをどう見ても、純度百パーセントの人間でしょうが!」
地団駄を踏んで悔しがっている鷹藤に、僕と跳ね馬が「見た目以外猫」と言うと、なにかのダンスかと思う勢いで地団駄を踏み出した。
活きがいいね。
「勉強とか大丈夫か?授業ちゃんと起きられてるか?」
跳ね馬の心配はもっともで、前に一日鷹藤の授業風景を見ていたが、実技以外寝ていた。
それを聞いた跳ね馬が、「勉強ついていけなくなるぞ!?」と言うが、そこがこの子のすごいところなんだよね。
「授業なんて受けなくても、教科書全部覚えればテストなんて平均点以上取れるよ」
「いや、英語とか国語は無理だろ?!」
「そこは参考書暗記すれば問題ないよ。一応、漢検、英検、数検、社検、理検は下から全部受けて、一級持ってるし」
そう、鷹藤は天才肌だ。
暗記はできるし、手順を見れば大体のやり方を理解できる。
だからこそ、大抵のものは鷹藤にとってはつまらないものなのだ。
「授業はちゃんと受けろって、響……」
「いいんじゃないの、鷹藤の人生なんだし」
「そーだ!そーだー!」
「恭弥。ちゃんと、響の将来を考えてやれって」
「僕たちがとやかく言ったところで、鷹藤は好きにやるよ」
そんなやり取りを見ていた鷹藤が、無邪気に「うちのママとパパみたい」と言うから、戦慄が走る。
親に言われていることより、自分が鷹藤に跳ね馬と夫婦認定されていることにだ。
「やめて、鷹藤。僕はキミの飼い主であって、親ではない」
「俺と恭弥、どっちがママだよ」
「ディーノくんがママ」
だよな、と落胆しているが、そんなことはどうでもいい。
こいつと夫婦扱いするのはやめて、鷹藤。
「お前見てたら、普通は将来が心配になるけどな」
「ならないよ。鷹藤はどこでも生きていける」
「そうかー?響は、将来なにになりたいんだ?」
「んー?歌って生きていきたい!」
歌手の鷹藤、悪くないかもしれないね。
「僕は鷹藤の夢を応援するよ」
「いや、たぶん夢ってほど真剣じゃないぞ、響は」
「不労所得で生きていきたいね!」
「僕が養ってあげる」
「響を甘やかすな、恭弥!」