呼ばれまして忍者ちゃん!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
心頭滅却すれば火もまた涼し、とは言うが、限度というものがある。
この真夏日にべったりと真正面から恭弥様に抱きつかれ、私は暑さによる汗と、家にバレたときの恐怖で冷や汗をかいている。
突然、「いますぐ家に来て」と言われ、なにかやらかしたかと出し得る最速で炎天下の中走ってきたら、普通に居間へ通された。
ドキドキしながら待っていると、着流しに着替えた恭弥様が現れ、膝に乗られて抱きつかれた。
理解が追いつかず逃げ遅れ、身動きが取れなくなってからどれくらい経っただろうか。三十分?一時間?もうわからん。
「あの、恭弥。暑いんだけど……」
思い切って声をかけると、ゆっくりとした口調で「僕は浮気を許さないんだけど」とあまり理解したくない話をしだした。
「それを踏まえて答えてね。キミは僕の物だよね?」
「そ、そうですね……」
恭弥様の忍という意味合いで肯定した。私は恭弥様の道具です。
しかし、どうもと言うか、やはりと言うか、恭弥様の中では意味合いが違ったらしい。
「そうだよね、キミは僕の物。なのに、昨日楽しそうに腕を組んで歩いてた男は誰……?浮気だよね……?」
ぎちり、と肩を掴む手の力が強くなった。
あ、あ〜。見られていた〜。ハニートラップ仕掛けているところを見られてしまった〜。
だらだらと冷や汗をかく私に、恭弥様は「あんな着飾った姿、僕見たことないよ」と言われ、胃の痛みが加速した。
いや、落ち着くんだ、私。そもそも、私と恭弥様の間柄は主従であって、恋人ではない。気を強く持て。
「恭弥、私と恭弥は主従であって、恋人じゃないんだから、男女関係に口出しするのはどうかなと……」
「は?」
「すみません」
一応、まだ探りの段階なので本家には伏せるようにと言われていたので誤魔化したが、完全に火に油だった。
ドクドクと心臓は鳴り、キリキリと胃は痛み、ギリギリと肩は掴まれる。
無理、吐きそう。
「キミは僕の物って認めたよね……?」
「だ、だから、それは主従としてであって……」
「……」
さらに強く掴まれる肩に泣きそうになる。
「キミは僕の物なんだ。どんな理由があっても、僕以外の男なんかと出かけるなんて、許さないよ」
相変わらずの独占欲と嫉妬に困りながら、どう対処したものかと考える。
父上からはまだ言うなと言われ、恭弥様には弁解をしなくてはならない。詰みじゃないか?
「なにも言わないってことは、浮気を認めるんだね」
「電話かけさせてください!」
「浮気相手にかけるの?」
「父上です!」
頼む、と祈るとようやく離れた恭弥様であったが、顔は完全に怒っているときのそれだった。
愛情による殺意ではなく、純粋なる怒りによる殺意みなぎる表情に、弁解が失敗したら入院コースを覚悟しないといけないなと悟った。
あとで恭弥様から父上に確認をとることを条件に、父上に連絡をとり現状を説明し、恭弥様には理由を話してもいいかと聞いたら、「忠義に死ぬのもまた、忍」と言われた。鬼か。
「いや、ちゃんと情報抜いたじゃないですか!十分でしょう!」
『もう少し情報収集が必要なんだ、我慢しろ』
「ふざけるなー!死にたくねー!」
電話が切れ、扉から恭弥様を盗み見れば腕を組み指で腕を叩きながら、イライラを体現していた。
ダメダメ、絶対にぶん殴られる。
「あの、電話終わったんですけど……」
「弁解は」
「できません……」
そう言うと、恭弥様は深くため息をついたのちに立ち上がり、私の目の前まで来てから「浮気か浮気じゃないかだけ、聞かせて」と言う。
「浮気だった場合は……」
「入院後、監禁」
入院するまでぶん殴られたあとに、退院後に監禁されるとかあまりにも怖すぎる。
構えられた拳の前に震えながら「う、浮気ではないです……」と答えら、「嘘じゃないよね?」と確認された。
怖すぎて顔が見られない。
「嘘じゃないです……。ちゃんと、時期が来たらご説明するので……」
「……信じるからね」
下ろされた拳に安堵しながら顔をあげると、そこには悲しげな表情をした恭弥様がいた。
「わかってるよ。キミがなにかしらの任務で一緒にいたのは。でも、キミが着飾ってあんなに楽しそうにしていたから……不安になった……」
「任務ってわかってたの……。なら、先に言ってよ……」
「あんまり楽しそうだったから……」
「恭弥の目を欺けたなら、私の演技も中々なものだね」
フザケて言うと、恭弥様は「本当に演技なんだよね?」ともう一度確認を取られた。
疑り深いな……。
「私は雲雀恭弥の忍だ。裏切るようなことは、忍の忠義と私の命にかけてしない」
「忍だからなの?」
「うーん、一応ね。でも忍とか関係なく、私は恭弥の悲しそうな顔は好きじゃないかな。だから、恭弥を悲しませるようなことはできるだけしたくないよ」
そう言うと恭弥様はムッとした表情で、「僕がいつ悲しんだんだい」と言われてしまった。
いまさっき、していたけどな。とか言ったら照れ隠しに記憶が飛ぶまで殴られてしまう。
「私が恭弥を裏切ったときは、好きにすればいいよ。殺すなり、監禁するなりさ。それを恭弥が望むなら、私はそれを受け入れるよ」
「それもどうせ、忍だからなんでしょ」
不貞腐れた恭弥様に、「違うよ」と否定する。
「忍としては、どうしても生き方や任務で恭弥の意にそぐわないこともする。道具として役にたちたいからね。でも、一人の人間としては、恭弥を裏切って恭弥を悲しませたことを、私は許せない。だから、一人の人間として恭弥を裏切ったと私が思ったときは、どんな罰でも受けるよ」
この回答で満足してもらえないかな?と伺えば、「約束だよ」と言った。
「それで、いつ裏切る?監禁する準備は整ってるから」
「監禁する為に裏切りをさせようとしないでくれない?!」
この真夏日にべったりと真正面から恭弥様に抱きつかれ、私は暑さによる汗と、家にバレたときの恐怖で冷や汗をかいている。
突然、「いますぐ家に来て」と言われ、なにかやらかしたかと出し得る最速で炎天下の中走ってきたら、普通に居間へ通された。
ドキドキしながら待っていると、着流しに着替えた恭弥様が現れ、膝に乗られて抱きつかれた。
理解が追いつかず逃げ遅れ、身動きが取れなくなってからどれくらい経っただろうか。三十分?一時間?もうわからん。
「あの、恭弥。暑いんだけど……」
思い切って声をかけると、ゆっくりとした口調で「僕は浮気を許さないんだけど」とあまり理解したくない話をしだした。
「それを踏まえて答えてね。キミは僕の物だよね?」
「そ、そうですね……」
恭弥様の忍という意味合いで肯定した。私は恭弥様の道具です。
しかし、どうもと言うか、やはりと言うか、恭弥様の中では意味合いが違ったらしい。
「そうだよね、キミは僕の物。なのに、昨日楽しそうに腕を組んで歩いてた男は誰……?浮気だよね……?」
ぎちり、と肩を掴む手の力が強くなった。
あ、あ〜。見られていた〜。ハニートラップ仕掛けているところを見られてしまった〜。
だらだらと冷や汗をかく私に、恭弥様は「あんな着飾った姿、僕見たことないよ」と言われ、胃の痛みが加速した。
いや、落ち着くんだ、私。そもそも、私と恭弥様の間柄は主従であって、恋人ではない。気を強く持て。
「恭弥、私と恭弥は主従であって、恋人じゃないんだから、男女関係に口出しするのはどうかなと……」
「は?」
「すみません」
一応、まだ探りの段階なので本家には伏せるようにと言われていたので誤魔化したが、完全に火に油だった。
ドクドクと心臓は鳴り、キリキリと胃は痛み、ギリギリと肩は掴まれる。
無理、吐きそう。
「キミは僕の物って認めたよね……?」
「だ、だから、それは主従としてであって……」
「……」
さらに強く掴まれる肩に泣きそうになる。
「キミは僕の物なんだ。どんな理由があっても、僕以外の男なんかと出かけるなんて、許さないよ」
相変わらずの独占欲と嫉妬に困りながら、どう対処したものかと考える。
父上からはまだ言うなと言われ、恭弥様には弁解をしなくてはならない。詰みじゃないか?
「なにも言わないってことは、浮気を認めるんだね」
「電話かけさせてください!」
「浮気相手にかけるの?」
「父上です!」
頼む、と祈るとようやく離れた恭弥様であったが、顔は完全に怒っているときのそれだった。
愛情による殺意ではなく、純粋なる怒りによる殺意みなぎる表情に、弁解が失敗したら入院コースを覚悟しないといけないなと悟った。
あとで恭弥様から父上に確認をとることを条件に、父上に連絡をとり現状を説明し、恭弥様には理由を話してもいいかと聞いたら、「忠義に死ぬのもまた、忍」と言われた。鬼か。
「いや、ちゃんと情報抜いたじゃないですか!十分でしょう!」
『もう少し情報収集が必要なんだ、我慢しろ』
「ふざけるなー!死にたくねー!」
電話が切れ、扉から恭弥様を盗み見れば腕を組み指で腕を叩きながら、イライラを体現していた。
ダメダメ、絶対にぶん殴られる。
「あの、電話終わったんですけど……」
「弁解は」
「できません……」
そう言うと、恭弥様は深くため息をついたのちに立ち上がり、私の目の前まで来てから「浮気か浮気じゃないかだけ、聞かせて」と言う。
「浮気だった場合は……」
「入院後、監禁」
入院するまでぶん殴られたあとに、退院後に監禁されるとかあまりにも怖すぎる。
構えられた拳の前に震えながら「う、浮気ではないです……」と答えら、「嘘じゃないよね?」と確認された。
怖すぎて顔が見られない。
「嘘じゃないです……。ちゃんと、時期が来たらご説明するので……」
「……信じるからね」
下ろされた拳に安堵しながら顔をあげると、そこには悲しげな表情をした恭弥様がいた。
「わかってるよ。キミがなにかしらの任務で一緒にいたのは。でも、キミが着飾ってあんなに楽しそうにしていたから……不安になった……」
「任務ってわかってたの……。なら、先に言ってよ……」
「あんまり楽しそうだったから……」
「恭弥の目を欺けたなら、私の演技も中々なものだね」
フザケて言うと、恭弥様は「本当に演技なんだよね?」ともう一度確認を取られた。
疑り深いな……。
「私は雲雀恭弥の忍だ。裏切るようなことは、忍の忠義と私の命にかけてしない」
「忍だからなの?」
「うーん、一応ね。でも忍とか関係なく、私は恭弥の悲しそうな顔は好きじゃないかな。だから、恭弥を悲しませるようなことはできるだけしたくないよ」
そう言うと恭弥様はムッとした表情で、「僕がいつ悲しんだんだい」と言われてしまった。
いまさっき、していたけどな。とか言ったら照れ隠しに記憶が飛ぶまで殴られてしまう。
「私が恭弥を裏切ったときは、好きにすればいいよ。殺すなり、監禁するなりさ。それを恭弥が望むなら、私はそれを受け入れるよ」
「それもどうせ、忍だからなんでしょ」
不貞腐れた恭弥様に、「違うよ」と否定する。
「忍としては、どうしても生き方や任務で恭弥の意にそぐわないこともする。道具として役にたちたいからね。でも、一人の人間としては、恭弥を裏切って恭弥を悲しませたことを、私は許せない。だから、一人の人間として恭弥を裏切ったと私が思ったときは、どんな罰でも受けるよ」
この回答で満足してもらえないかな?と伺えば、「約束だよ」と言った。
「それで、いつ裏切る?監禁する準備は整ってるから」
「監禁する為に裏切りをさせようとしないでくれない?!」
8/8ページ