並盛の盾 日常小話
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ヒバリさんとはいつもなんとはなしに、一緒に帰る。
一日の大半を一緒にいるので、特別なことを話すわけでもなく、ただ、私が思い出したようになにかを話し、家に着く。猫ちゃん可愛いとか。
そこでいつもなら、「じゃあね」と言って帰って行くのに、今日は帰らず、私がオートロックを開けるのを側で待っている。
「帰らないんですか?」
「帰ってほしいの?」
「上がっていくんですか?特に面白い物ないですけど」
「いいよ、別に」
本当の本当に、なにもないのだけれど、とオートロックを開けて玄関前まで来て、思い出した。
チューハイの缶、置きっぱなしじゃなかったっけ……。
特にいまは禁酒令をヒバリさんから出されているわけではないから、見られてもまず……いや、不味いな。根掘り葉掘り、飲んでいる頻度を聞かれそうだ。毎日、チューハイを飲んでいるとバレたら、また、正しい生活合宿行きだ。
「ちょっと掃除するので、待ってもらっていいですか」
「ダメ。なにか隠ぺいする気でしょ」
ばれてーら。
しかし、往生際悪いのが私だ。
「ちょっと、下着とか出しっぱなしで」
「……ズボラ」
なんとでも言ってくれ。
毎日チューハイ生活だとバレるよりかは、まだマシだ。
部屋に入りヒバリさんを締め出してから、換気をしながらゴミ袋に缶を詰め込んでいき、本当に出しっぱなしにしていた下着も回収していく。
ゴミ袋はベランダにだし、窓とカーテンを閉め、一応、匂い消しに、前にヒバリさんからもらったお香を焚いたら完璧だ。
「どーぞー」
「……」
ヒバリさんが疑わしそうな顔をしているが、大丈夫、大丈夫。ベランダさえ見られなければ、バレない。
時間は夕刻。外の光では薄暗くなってしまうから、蛍光灯をつけていても、なんの不思議はない。大丈夫、大丈夫。と思っていたのに、ヒバリさんは一直線にベランダへ向かった。
「ちょっと待って、ヒバリさん!どうして!」
「衣類を片づけるにしては音が大きかった。ベランダを閉める音がしたってことは、そこになにかあるんでしょ。あと、お香に混じってアルコールの匂いがする」
耳と鼻が大変よろしくていらっしゃる!
止めたらなにか隠していることがバレ、止めなかったら見つかってバレる。どちらにしろ、バレる。
ヒバリさんがシャッ、とカーテンを開けると、すぐに空き缶が入ったゴミ袋を見つけ、「なにあれ」と聞いてきた。
「……空き缶ですね」
「なんの」
「……チューハイです」
「……」
「……」
嫌な沈黙が流れ、視線がスイム、スイムする。世界新を取れる勢いで泳いでるよ。
「どれくらいの頻度で飲んでるの?」
「……ち」
「もう一度、大きな声で」
「毎日です……」
しょぼん、とする私にアイアンクローをして、「自制」とヒバリさんは言ってきた。
いたたたたた、はい、すみません。
「うぇ〜、夏はお酒が美味しくて〜」
「キミは年柄年中お酒が美味しいでしょ」
「チューハイはジュースだから〜!」
「アルコール成分入ってる時点でお酒なんだよ、わかる?」
「わかります……」
年下に初歩的なことで理解させられてるの、あまりにも無様では?
くすん、くすん、とわざとらしく泣く私に、ヒバリさんは「冷蔵庫も確認するよ」と言って冷蔵庫に真っ直ぐ向かった。
あ、ちょ、待って。
「……」
「……」
冷蔵庫にみっちり入ったチューハイを見て、あの雲雀恭弥が固まった。
っべー、どうなる、これ?と様子をうかがっていると、静かに「頭」と言われた。
大人しく頭を差し出すと、問答無用でヘッドロックをかけられた。
頸動脈絞まっちゃう。
「すみません〜!箱で安かったから〜!」
「一箱の量じゃないよね」
「ご明察〜!」
気合で二箱持ち帰りました〜!と白状する私に、「馬鹿」と言い、「夕飯どうするの」と聞いてきた。
「まさか、つまみで終わらせてないよね」
「そこは健康的に食べてます!」
作り置きしないだけで!と言う私を、疑惑の目で見てくるヒバリさん。
信用がない、悲しい。
「じゃあ、作ってみてよ」
「人様に披露できる腕前でもないんですけど」
「別に、そこまで高い水準は求めてないよ」
それはそれでムカつく。
なら、いまから材料調達に行くので、頭解放してください、とジタバタしたら何故か逆に絞まった。
どうして……。
ヒバリさんに謝り倒してなんとか解放され、近所のスーパーでカートを押しながらメニューを決める。
「なににしようかな〜」
「ハンバーグ」
「ああ、いいですね。じゃあ、合い挽き肉……これくらいかな」
一人分に丁度よさそうな合い挽き肉をよく見る為に手に取ると、ヒバリさんが「二人分にしては少なくない?」と口を挟んできた。
「食べるの私だけですよ」
「僕がいるのに、振る舞わないの?」
「若桜さんのスペシャル美味しいご飯があるじゃないですか!」
「若桜、今日休みだから」
「ヒバリさん、もしやうちに夕飯たかりに来たんですか」
言い方が気に食わなかったのか、ヒバリさんは不機嫌になりながら「支払い、僕持ちにしてあげようと思ってたのに」と言った。
支払いもしないで、たかるつもりか、コイツ?
「まあ、とりあえず合い挽き肉は最後として、繋ぎに豆腐を買いに行きましょう」
「豆腐ハンバーグは邪道だよ。小麦粉使って」
「嫌ですよ〜!全然使わないんですもん、小麦粉!」
うちにお菓子作る設備が整っていれば別だが、そうではない。
じゃあ、繋ぎも後回しにしましょう。
「添え物は、やっぱりにんじんグラッセですよね!」
「ブロッコリー」
「好き嫌いしないでください」
「してないよ。味が濃い物に、味が濃い物をぶつけるのはどうかと思うよ」
くそ、一理あるのがムカつくな。
なら、添え物も保留!
「あと買える物、卵しかないじゃないですか」
「玉ねぎ買えるよ」
「うちのハンバーグに玉ねぎは入りません。刻むのが面倒なので」
「……」
「入れない!」
無言で玉ねぎを入れようとしてくるヒバリさんからガードをする。
「なんなんですか、さっきから!文句があるなら、食べなきゃいいでしょ!」
「客に振る舞うんだから、客の要望に添いなよ」
「たかりに来た人間は客じゃない!」
スーパーのど真ん中で口論を始める私たちを、お客たちは心配そうに見つめている。主に私の命の心配である。
「うちのハンバーグにイチャモンつけるなら、食べさせません!」
「……」
睨んでも食べさせないんだからねー!
その上で食べさせろと言うのであれば、一緒にヒバリさんの分も作りますよ?と言う私に、ヒバリさんは悩んで悩んで、平手を一発してから「わかった」と言った。
八つ当たりしてから納得するな。
卵、合い挽き肉、豆腐、にんじん……と、ブロッコリーを放り込んでいく。
「にんじんだけじゃないの」
「付け合わせくらいは要望に添ってあげます」
ヒバリさんのにんじん嫌いは筋金入りだしね。
家に帰って荷物を机に置いて、冷蔵庫からチューハイを取り出したら手を掴まれた。
「なに、普通に飲もうとしてるの」
「すみません、流れ作業みたいなものです」
チューハイを戻し、米を早炊きし、添え物を先にやってしまう。
うちのIHコンロは一つしかないから、一つずつしか進められないのが辛い。
ブロッコリーを茹でている間にビニール手袋をつけ、種を作っていく。
適当に湯がいたら、にんじんグラッセとチェンジして、また捏ねていく。
「添え物先に作って、冷えない?」
「メインが冷めるよりはマシです」
冷え冷えのハンバーグが一番悲しいから、私は添え物を犠牲にしているのです。
にんじんグラッセをあげてから、本命であるハンバーグを小ぶりで作っていたら、横に立ったヒバリさんが「大きいのじゃないの」と聞いてきた。
「大きいのがいい」
「大きいのは失敗するので、嫌です」
「……草壁は大きいの作ってくれた」
この一言が癇にさわり、「じゃあ、草壁さんに作ってもらったらどうですかぁ♡」と言ったら、数秒おいて、小さく「ごめん」と珍しく謝った。
やだ、本当に珍しい。
「キミに……僕の好きな物を作ってほしかっただけなんだ……」
文句を言いたかったわけじゃないことは、わかってほしい……。と沈痛な面持ちで言われたら、許すしかないじゃん。
「……そういうときは、事前に言ってください。そうすれば、ちゃんと希望に添った物を作りますから」
「うん……」
「今日はうちの味を楽しんでいってください」
「うん……」
私が本気で怒ったのが嫌だったのか、ヒバリさんが控えめに服の裾を掴んだ。
もう怒っていませんよ、という意味合いで、ハンバーグを焼く片手間で頭を撫でたら、肩口に頭を押し付けてきた。
ちょっと危ないが、まあ、耐えてやろう。
「あ、でも、大きいのは無理だと思います」
「なんで」
「手が小さいからです」
焼けたハンバーグをあげてから、ほら、と手を広げて見せると、私の手に合わせるように手を当て、嬉しそうに「本当だ、小さい」と言う。
そして、貝殻繋ぎのように手を握って、もう一度「小さい」と言う。
ハンバーグを焼き終わり、白米も炊けた。
その流れで、いつもの癖からチューハイを開けてしまい、当たり前だが肘固めをされた。
待って、チューハイ溢しちゃう。
一日の大半を一緒にいるので、特別なことを話すわけでもなく、ただ、私が思い出したようになにかを話し、家に着く。猫ちゃん可愛いとか。
そこでいつもなら、「じゃあね」と言って帰って行くのに、今日は帰らず、私がオートロックを開けるのを側で待っている。
「帰らないんですか?」
「帰ってほしいの?」
「上がっていくんですか?特に面白い物ないですけど」
「いいよ、別に」
本当の本当に、なにもないのだけれど、とオートロックを開けて玄関前まで来て、思い出した。
チューハイの缶、置きっぱなしじゃなかったっけ……。
特にいまは禁酒令をヒバリさんから出されているわけではないから、見られてもまず……いや、不味いな。根掘り葉掘り、飲んでいる頻度を聞かれそうだ。毎日、チューハイを飲んでいるとバレたら、また、正しい生活合宿行きだ。
「ちょっと掃除するので、待ってもらっていいですか」
「ダメ。なにか隠ぺいする気でしょ」
ばれてーら。
しかし、往生際悪いのが私だ。
「ちょっと、下着とか出しっぱなしで」
「……ズボラ」
なんとでも言ってくれ。
毎日チューハイ生活だとバレるよりかは、まだマシだ。
部屋に入りヒバリさんを締め出してから、換気をしながらゴミ袋に缶を詰め込んでいき、本当に出しっぱなしにしていた下着も回収していく。
ゴミ袋はベランダにだし、窓とカーテンを閉め、一応、匂い消しに、前にヒバリさんからもらったお香を焚いたら完璧だ。
「どーぞー」
「……」
ヒバリさんが疑わしそうな顔をしているが、大丈夫、大丈夫。ベランダさえ見られなければ、バレない。
時間は夕刻。外の光では薄暗くなってしまうから、蛍光灯をつけていても、なんの不思議はない。大丈夫、大丈夫。と思っていたのに、ヒバリさんは一直線にベランダへ向かった。
「ちょっと待って、ヒバリさん!どうして!」
「衣類を片づけるにしては音が大きかった。ベランダを閉める音がしたってことは、そこになにかあるんでしょ。あと、お香に混じってアルコールの匂いがする」
耳と鼻が大変よろしくていらっしゃる!
止めたらなにか隠していることがバレ、止めなかったら見つかってバレる。どちらにしろ、バレる。
ヒバリさんがシャッ、とカーテンを開けると、すぐに空き缶が入ったゴミ袋を見つけ、「なにあれ」と聞いてきた。
「……空き缶ですね」
「なんの」
「……チューハイです」
「……」
「……」
嫌な沈黙が流れ、視線がスイム、スイムする。世界新を取れる勢いで泳いでるよ。
「どれくらいの頻度で飲んでるの?」
「……ち」
「もう一度、大きな声で」
「毎日です……」
しょぼん、とする私にアイアンクローをして、「自制」とヒバリさんは言ってきた。
いたたたたた、はい、すみません。
「うぇ〜、夏はお酒が美味しくて〜」
「キミは年柄年中お酒が美味しいでしょ」
「チューハイはジュースだから〜!」
「アルコール成分入ってる時点でお酒なんだよ、わかる?」
「わかります……」
年下に初歩的なことで理解させられてるの、あまりにも無様では?
くすん、くすん、とわざとらしく泣く私に、ヒバリさんは「冷蔵庫も確認するよ」と言って冷蔵庫に真っ直ぐ向かった。
あ、ちょ、待って。
「……」
「……」
冷蔵庫にみっちり入ったチューハイを見て、あの雲雀恭弥が固まった。
っべー、どうなる、これ?と様子をうかがっていると、静かに「頭」と言われた。
大人しく頭を差し出すと、問答無用でヘッドロックをかけられた。
頸動脈絞まっちゃう。
「すみません〜!箱で安かったから〜!」
「一箱の量じゃないよね」
「ご明察〜!」
気合で二箱持ち帰りました〜!と白状する私に、「馬鹿」と言い、「夕飯どうするの」と聞いてきた。
「まさか、つまみで終わらせてないよね」
「そこは健康的に食べてます!」
作り置きしないだけで!と言う私を、疑惑の目で見てくるヒバリさん。
信用がない、悲しい。
「じゃあ、作ってみてよ」
「人様に披露できる腕前でもないんですけど」
「別に、そこまで高い水準は求めてないよ」
それはそれでムカつく。
なら、いまから材料調達に行くので、頭解放してください、とジタバタしたら何故か逆に絞まった。
どうして……。
ヒバリさんに謝り倒してなんとか解放され、近所のスーパーでカートを押しながらメニューを決める。
「なににしようかな〜」
「ハンバーグ」
「ああ、いいですね。じゃあ、合い挽き肉……これくらいかな」
一人分に丁度よさそうな合い挽き肉をよく見る為に手に取ると、ヒバリさんが「二人分にしては少なくない?」と口を挟んできた。
「食べるの私だけですよ」
「僕がいるのに、振る舞わないの?」
「若桜さんのスペシャル美味しいご飯があるじゃないですか!」
「若桜、今日休みだから」
「ヒバリさん、もしやうちに夕飯たかりに来たんですか」
言い方が気に食わなかったのか、ヒバリさんは不機嫌になりながら「支払い、僕持ちにしてあげようと思ってたのに」と言った。
支払いもしないで、たかるつもりか、コイツ?
「まあ、とりあえず合い挽き肉は最後として、繋ぎに豆腐を買いに行きましょう」
「豆腐ハンバーグは邪道だよ。小麦粉使って」
「嫌ですよ〜!全然使わないんですもん、小麦粉!」
うちにお菓子作る設備が整っていれば別だが、そうではない。
じゃあ、繋ぎも後回しにしましょう。
「添え物は、やっぱりにんじんグラッセですよね!」
「ブロッコリー」
「好き嫌いしないでください」
「してないよ。味が濃い物に、味が濃い物をぶつけるのはどうかと思うよ」
くそ、一理あるのがムカつくな。
なら、添え物も保留!
「あと買える物、卵しかないじゃないですか」
「玉ねぎ買えるよ」
「うちのハンバーグに玉ねぎは入りません。刻むのが面倒なので」
「……」
「入れない!」
無言で玉ねぎを入れようとしてくるヒバリさんからガードをする。
「なんなんですか、さっきから!文句があるなら、食べなきゃいいでしょ!」
「客に振る舞うんだから、客の要望に添いなよ」
「たかりに来た人間は客じゃない!」
スーパーのど真ん中で口論を始める私たちを、お客たちは心配そうに見つめている。主に私の命の心配である。
「うちのハンバーグにイチャモンつけるなら、食べさせません!」
「……」
睨んでも食べさせないんだからねー!
その上で食べさせろと言うのであれば、一緒にヒバリさんの分も作りますよ?と言う私に、ヒバリさんは悩んで悩んで、平手を一発してから「わかった」と言った。
八つ当たりしてから納得するな。
卵、合い挽き肉、豆腐、にんじん……と、ブロッコリーを放り込んでいく。
「にんじんだけじゃないの」
「付け合わせくらいは要望に添ってあげます」
ヒバリさんのにんじん嫌いは筋金入りだしね。
家に帰って荷物を机に置いて、冷蔵庫からチューハイを取り出したら手を掴まれた。
「なに、普通に飲もうとしてるの」
「すみません、流れ作業みたいなものです」
チューハイを戻し、米を早炊きし、添え物を先にやってしまう。
うちのIHコンロは一つしかないから、一つずつしか進められないのが辛い。
ブロッコリーを茹でている間にビニール手袋をつけ、種を作っていく。
適当に湯がいたら、にんじんグラッセとチェンジして、また捏ねていく。
「添え物先に作って、冷えない?」
「メインが冷めるよりはマシです」
冷え冷えのハンバーグが一番悲しいから、私は添え物を犠牲にしているのです。
にんじんグラッセをあげてから、本命であるハンバーグを小ぶりで作っていたら、横に立ったヒバリさんが「大きいのじゃないの」と聞いてきた。
「大きいのがいい」
「大きいのは失敗するので、嫌です」
「……草壁は大きいの作ってくれた」
この一言が癇にさわり、「じゃあ、草壁さんに作ってもらったらどうですかぁ♡」と言ったら、数秒おいて、小さく「ごめん」と珍しく謝った。
やだ、本当に珍しい。
「キミに……僕の好きな物を作ってほしかっただけなんだ……」
文句を言いたかったわけじゃないことは、わかってほしい……。と沈痛な面持ちで言われたら、許すしかないじゃん。
「……そういうときは、事前に言ってください。そうすれば、ちゃんと希望に添った物を作りますから」
「うん……」
「今日はうちの味を楽しんでいってください」
「うん……」
私が本気で怒ったのが嫌だったのか、ヒバリさんが控えめに服の裾を掴んだ。
もう怒っていませんよ、という意味合いで、ハンバーグを焼く片手間で頭を撫でたら、肩口に頭を押し付けてきた。
ちょっと危ないが、まあ、耐えてやろう。
「あ、でも、大きいのは無理だと思います」
「なんで」
「手が小さいからです」
焼けたハンバーグをあげてから、ほら、と手を広げて見せると、私の手に合わせるように手を当て、嬉しそうに「本当だ、小さい」と言う。
そして、貝殻繋ぎのように手を握って、もう一度「小さい」と言う。
ハンバーグを焼き終わり、白米も炊けた。
その流れで、いつもの癖からチューハイを開けてしまい、当たり前だが肘固めをされた。
待って、チューハイ溢しちゃう。