第八次元にて忍はじめました
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神様のバカヤローのお蔭で、第八次元とやらに忍として送り込まれた私。
送り込まれる前に、次元移動の影響で第五次元にいた頃とは身体的能力、外見、歳が変わってきてしまう事を説明されたが、十代後半から二歳児ってほぼほぼ一からのスタートじゃないか。
もう、これは新たな人生楽しんで来いって事か。
楽しめるか。
現代社会でぬくぬくと育ってきた私が突然、午前中は野良仕事、午後は壮絶な修行。
眠る事もままならない状況に置かれて楽しめるかよバカヤロー!
と言いながら、八年の歳月が過ぎた。
初めて来た時は馴染めるかどうか不安だったけれど、慣れてしまえばどうって事はなかった。
野良仕事も、修行も、暗殺も。
この先もこんな感じの生活が続くのかと思いながら任務から里に帰ると、そこら中から臭い立つ死臭と鉄の臭い。
「マジかよ……」
どういう訳か、里は壊滅。
生存者がいないか気配を探るも何も捉えられない。
死体を一つ一つ集め、里の忍の顔と名前を照らし合わせ私以外の影縛りの里の忍が死に絶えた事が判明。
死体の中に、見慣れない死体があった。
装飾や武器からして、甲賀の忍。
何がどうして里が襲われたのかは分からないが、もう里はない。
何も思わないかと言われたら、色々思い出す事はある。
あの人は優しくしてくれたなとか、あの人の修行はしんどかったなとか、それぞれに思う事はある。
だが、感傷には浸らない。
いつ死ぬか分からないのがこの次元だ。
それより、これからどうするかだ。
「もしや、これは転職のチャンス?」
忍という、どの職業よりも死ぬ確率の高い仕事よりも、町娘になるチャンスではないだろうか。
この次元の良い所は、出自不明でも情に訴えかければ雇ってくれる所だ。
此処から一番近い場所は、躑躅ヶ崎城下か。
善は急げだ。
里の皆を埋め、手を合わせてから里を発つ。
暗い森を木から木へと飛び移り進んでいると、十数頭の野犬の吠える声、男の威嚇する声、赤子の泣き声。
助ける義理もないが、助けない理由もない。
声のする方へ進路を変えると、やはり赤子を抱いた男が野犬に襲われていた。
赤子を庇いながらこの数を相手取るのは難しいだろう。
私は身ばれしない様に見た目を変化で変え、影から手甲鉤をとりだし、木の上から男の目の前へ飛び降り近くの野犬を切り裂く。
致命傷ではないが、野犬はバタバタと暴れ、最後には痙攣して絶命した。
私の武器にはたっぷり毒が染み込ませてある。
どんなに毒に慣れた忍すら暫くは動けなくなるほどの毒だ。
野犬にとっては脅威だろう。
そのまま数頭を切り裂き殺していくと、敵わないと判断した野犬達は去って行った。
「すまなぬ、幼子!助かった!」
「別にいいって。それよりおじさん、こんな夜分に赤ん坊連れて一人うろつくとか死にたいの?」
「うっ……すまぬ……。己の力を過信した結果だ……」
「まあ、いいけどさ。何処まで行くの?ここで会ったのも何かの縁だし、送っていくよ」
そう言うと、おじさんは顔を輝かせて「それは心強い!是非、頼む!」と言った。
「で、何処まで行くの?」
「うむ!躑躅ヶ崎城に向かう!某の名は真田昌幸!この子は、弁丸と申す!」
「そう。自分は、諸事情で名乗れないけど許してね」
「そうか、それは残念だ。所で、幼子」
「なに?」
「赤子とはどう泣き止ませればいい」
送り込まれる前に、次元移動の影響で第五次元にいた頃とは身体的能力、外見、歳が変わってきてしまう事を説明されたが、十代後半から二歳児ってほぼほぼ一からのスタートじゃないか。
もう、これは新たな人生楽しんで来いって事か。
楽しめるか。
現代社会でぬくぬくと育ってきた私が突然、午前中は野良仕事、午後は壮絶な修行。
眠る事もままならない状況に置かれて楽しめるかよバカヤロー!
と言いながら、八年の歳月が過ぎた。
初めて来た時は馴染めるかどうか不安だったけれど、慣れてしまえばどうって事はなかった。
野良仕事も、修行も、暗殺も。
この先もこんな感じの生活が続くのかと思いながら任務から里に帰ると、そこら中から臭い立つ死臭と鉄の臭い。
「マジかよ……」
どういう訳か、里は壊滅。
生存者がいないか気配を探るも何も捉えられない。
死体を一つ一つ集め、里の忍の顔と名前を照らし合わせ私以外の影縛りの里の忍が死に絶えた事が判明。
死体の中に、見慣れない死体があった。
装飾や武器からして、甲賀の忍。
何がどうして里が襲われたのかは分からないが、もう里はない。
何も思わないかと言われたら、色々思い出す事はある。
あの人は優しくしてくれたなとか、あの人の修行はしんどかったなとか、それぞれに思う事はある。
だが、感傷には浸らない。
いつ死ぬか分からないのがこの次元だ。
それより、これからどうするかだ。
「もしや、これは転職のチャンス?」
忍という、どの職業よりも死ぬ確率の高い仕事よりも、町娘になるチャンスではないだろうか。
この次元の良い所は、出自不明でも情に訴えかければ雇ってくれる所だ。
此処から一番近い場所は、躑躅ヶ崎城下か。
善は急げだ。
里の皆を埋め、手を合わせてから里を発つ。
暗い森を木から木へと飛び移り進んでいると、十数頭の野犬の吠える声、男の威嚇する声、赤子の泣き声。
助ける義理もないが、助けない理由もない。
声のする方へ進路を変えると、やはり赤子を抱いた男が野犬に襲われていた。
赤子を庇いながらこの数を相手取るのは難しいだろう。
私は身ばれしない様に見た目を変化で変え、影から手甲鉤をとりだし、木の上から男の目の前へ飛び降り近くの野犬を切り裂く。
致命傷ではないが、野犬はバタバタと暴れ、最後には痙攣して絶命した。
私の武器にはたっぷり毒が染み込ませてある。
どんなに毒に慣れた忍すら暫くは動けなくなるほどの毒だ。
野犬にとっては脅威だろう。
そのまま数頭を切り裂き殺していくと、敵わないと判断した野犬達は去って行った。
「すまなぬ、幼子!助かった!」
「別にいいって。それよりおじさん、こんな夜分に赤ん坊連れて一人うろつくとか死にたいの?」
「うっ……すまぬ……。己の力を過信した結果だ……」
「まあ、いいけどさ。何処まで行くの?ここで会ったのも何かの縁だし、送っていくよ」
そう言うと、おじさんは顔を輝かせて「それは心強い!是非、頼む!」と言った。
「で、何処まで行くの?」
「うむ!躑躅ヶ崎城に向かう!某の名は真田昌幸!この子は、弁丸と申す!」
「そう。自分は、諸事情で名乗れないけど許してね」
「そうか、それは残念だ。所で、幼子」
「なに?」
「赤子とはどう泣き止ませればいい」