第八次元にて忍はじめました
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
佐助にはああ言ったが、私、忍から足抜けする為に女中やってるはずなんだよなぁ。
気がついたら、女中と忍で二足のわらじ状態じゃん。
丹波様にはめられてるんだよなぁ、確実に。
佐助は躊躇ってるけど、今回の仕事の是非によっては丹波様は引き抜きも考えているだろう。
現在の忍隊のトップはあの人だから、選択権は丹波様にある。
佐助が嫌がったとしても意味はなく、私が拒否すれば佐助が倒れるほどの仕事を振ることだろう。
無視すればいい、他人事とすればいい。
そう割りきれないのは、私も佐助同様、忍としては甘いからだ。
そして、そこそこ実力があるから引き抜きもほぼ確定。
いやはや、才能があるって時には面倒だね。
などと考えながら、自身の闇の婆娑羅を練り込み作り上げた針を、暗殺対象の影へと打ち込めば闇の婆娑羅が影を絡めとると、対象は身動きがとれなくなった。
影とはすなわち、もう一人の自分である。
その片方を動けなくしてしまえば、実体も動けなくなるという寸法だ。
動けない相手を殺すのは大変簡単で、背後から首を掻き切ってしまえば終わりだ。
血も被らなければ、余計な労力もいらない。
なんてお手軽な術なんでしょう!
まぁ、この針を作るのに集中力と時間がかかってしまうし、影が混雑すると上手く刺さらないから多人数相手にはむかない。
だから暗殺に特化した里であり、容易に甲賀に滅ぼされたのだ。
まぁ?私くらいになると?術に頼らずとも倒せてしまいますけども?
綺麗なまま首をもって城へと帰ると、丹波様から「見事なものだな」とお褒めいただいた。
「どーも」
「どうだ、不知火。このまま忍隊に入らないか?」
「どうだもなにも、本命そっちじゃないですか」
「察しがよくて助かるな。お前には行く行くは佐助の右腕として働いてほしい」
随分とでかいポストに、正気か?と思わざるを得なかった。
たいして仕事ぶりも見ていないのに次期忍隊長の右腕に、思惑もわからない、その上くノ一を据えようなんて。
「佐助のよき相談役となり、働いてくれると期待している」
「いや、やるとは言ってないじゃないですか」
「そうか?なら、佐助はこの先また無理をするだろうなぁ」
ニヒルな笑みを浮かべる丹波様に「卑怯~」と文句を言えば、「忍だからな」とさも当然と言われた。
そうですね。
忍から足抜けしたのに、一周回って忍に戻ってくるとか、あの東京フレンドパークな神様はなにがなんでも忍をやらせたいらしい。
草屋敷の一室を借りて、というよりこれから私の自室となる部屋で武器の手入れをしていたら、「真白」と陰鬱とした声に呼ばれた。
「なに、佐助」
そちらを見ず、手入れを続けながら声の主に用件を尋ねれば、「長の言うこと、聞かなくていいから」と想定通りの台詞を吐く。
武器を置き振り向けば、気まずそうな顔をした佐助が戸口に立っていた。
「座りなよ。お茶はないけど、それでもよければ」
佐助は大人しく戸を閉め私の前に正座をしたので、はてさてなんと話したらこの辛気くさいガキを笑わせられるか。
私が妙案を思い付く前に、佐助が「あの、本当に話はなかったことにしてくれて構わないんだ!」と切羽詰まって言うから、「私の意思だ」とぶった切る。
「私の能力を評価されて、将来的にいい役職に就けてもらえるからであって、お前の為じゃない」
「嘘つき……」
「嘘じゃない。そもそも、こんだけ人殺しといて普通に生きるってのが許されねーし、性に合わなかったんだよ。なるべくしてなった、それだけだ」
はい、話終わり。と、手を叩くも、納得のいかない顔をしている。
その顔をぐいっと両手でつかんで引き寄せ「シャキッとしろ!」と活をいれる。
「私がこれから命預ける相手にそんな顔しててほしくない!もう、これは私が決めたことだ!だから、受け入れろ!それで、上手く私を使ってみろ!猿飛佐助次期忍隊隊長!」
さらに気合いだという意味で頬を気付け程度に、パシィン!と叩けば、ぐっ、と口を引き結び不敵に笑って「こき使ってあげるから、覚悟してよね。右腕ちゃん」とやっと腹を括ってくれた。
「あぁ、楽しみにしてるよ。長」
気がついたら、女中と忍で二足のわらじ状態じゃん。
丹波様にはめられてるんだよなぁ、確実に。
佐助は躊躇ってるけど、今回の仕事の是非によっては丹波様は引き抜きも考えているだろう。
現在の忍隊のトップはあの人だから、選択権は丹波様にある。
佐助が嫌がったとしても意味はなく、私が拒否すれば佐助が倒れるほどの仕事を振ることだろう。
無視すればいい、他人事とすればいい。
そう割りきれないのは、私も佐助同様、忍としては甘いからだ。
そして、そこそこ実力があるから引き抜きもほぼ確定。
いやはや、才能があるって時には面倒だね。
などと考えながら、自身の闇の婆娑羅を練り込み作り上げた針を、暗殺対象の影へと打ち込めば闇の婆娑羅が影を絡めとると、対象は身動きがとれなくなった。
影とはすなわち、もう一人の自分である。
その片方を動けなくしてしまえば、実体も動けなくなるという寸法だ。
動けない相手を殺すのは大変簡単で、背後から首を掻き切ってしまえば終わりだ。
血も被らなければ、余計な労力もいらない。
なんてお手軽な術なんでしょう!
まぁ、この針を作るのに集中力と時間がかかってしまうし、影が混雑すると上手く刺さらないから多人数相手にはむかない。
だから暗殺に特化した里であり、容易に甲賀に滅ぼされたのだ。
まぁ?私くらいになると?術に頼らずとも倒せてしまいますけども?
綺麗なまま首をもって城へと帰ると、丹波様から「見事なものだな」とお褒めいただいた。
「どーも」
「どうだ、不知火。このまま忍隊に入らないか?」
「どうだもなにも、本命そっちじゃないですか」
「察しがよくて助かるな。お前には行く行くは佐助の右腕として働いてほしい」
随分とでかいポストに、正気か?と思わざるを得なかった。
たいして仕事ぶりも見ていないのに次期忍隊長の右腕に、思惑もわからない、その上くノ一を据えようなんて。
「佐助のよき相談役となり、働いてくれると期待している」
「いや、やるとは言ってないじゃないですか」
「そうか?なら、佐助はこの先また無理をするだろうなぁ」
ニヒルな笑みを浮かべる丹波様に「卑怯~」と文句を言えば、「忍だからな」とさも当然と言われた。
そうですね。
忍から足抜けしたのに、一周回って忍に戻ってくるとか、あの東京フレンドパークな神様はなにがなんでも忍をやらせたいらしい。
草屋敷の一室を借りて、というよりこれから私の自室となる部屋で武器の手入れをしていたら、「真白」と陰鬱とした声に呼ばれた。
「なに、佐助」
そちらを見ず、手入れを続けながら声の主に用件を尋ねれば、「長の言うこと、聞かなくていいから」と想定通りの台詞を吐く。
武器を置き振り向けば、気まずそうな顔をした佐助が戸口に立っていた。
「座りなよ。お茶はないけど、それでもよければ」
佐助は大人しく戸を閉め私の前に正座をしたので、はてさてなんと話したらこの辛気くさいガキを笑わせられるか。
私が妙案を思い付く前に、佐助が「あの、本当に話はなかったことにしてくれて構わないんだ!」と切羽詰まって言うから、「私の意思だ」とぶった切る。
「私の能力を評価されて、将来的にいい役職に就けてもらえるからであって、お前の為じゃない」
「嘘つき……」
「嘘じゃない。そもそも、こんだけ人殺しといて普通に生きるってのが許されねーし、性に合わなかったんだよ。なるべくしてなった、それだけだ」
はい、話終わり。と、手を叩くも、納得のいかない顔をしている。
その顔をぐいっと両手でつかんで引き寄せ「シャキッとしろ!」と活をいれる。
「私がこれから命預ける相手にそんな顔しててほしくない!もう、これは私が決めたことだ!だから、受け入れろ!それで、上手く私を使ってみろ!猿飛佐助次期忍隊隊長!」
さらに気合いだという意味で頬を気付け程度に、パシィン!と叩けば、ぐっ、と口を引き結び不敵に笑って「こき使ってあげるから、覚悟してよね。右腕ちゃん」とやっと腹を括ってくれた。
「あぁ、楽しみにしてるよ。長」