第八次元にて忍はじめました
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家でゲームをしていたら、瞬時に見知らぬ場所へと様相が変わった。
手にしていたコントローラーもなく、天井だった場所には星空が広がっていた。
呆気にとられていると「後ろだ」と重厚な声がした。
振り向けば、規格外な大きさの男が本や紙束の積まれた机の前に座っていた。
「は?え……?」
「混乱しているだろうが、私の話を聞いてほしい。私は十三次元の統括者、君達の世界で言うならば神という存在に該当する」
「は、はぁ……」
「本題だが、何故キミが此処にいるのかを端的に説明しよう。キミの存在が抹消された」
端的過ぎてわからんわ!
もっと詳しくと言う私に、神様は順を追って説明してくれた。
この神様は十三ある次元を統括する存在で、私のいた世界は第五次元の世界らしい。
私の存在がその第五次元から抹消されたのは、あまりにも神様が仕事に追われ過ぎて気紛れに作った次元切断刀でうっかり私の人生履歴書という、私の人生が記されている書類をぶった切ってしまった為らしい。
その人生履歴書がなくなると、次元に存在できなくなるそうだ。
「本当に申し訳ない」
「あ、あの……!じゃあ、その履歴書を作り直せばまたやり直せるんじゃ!」
「作り直しても、一度消えた痕跡はもう戻らない。キミの人生はリスタートしても、消える前と同じではない。……というか、履歴書を制作している部署が作れないと言うんだ。キミのいた第五次元は繋がりが多すぎて、その繋がりを再度作り上げるとなると、繋がっていた人間の履歴書も消えたキミとの繋がりを書き込まないといけなくなる。それは、膨大な時間がかかるんだ」
「膨大な時間って、どれくらいですか?」
「キミの次元で言うと、五億年」
気が遠くなるほどの年月だ。
この空間は時が止まっている為に歳をとる事はないが、五億年もの歳月に私の精神が堪えきれない。
じゃあ、私はどうすればいいのか。
私の顔色から察した神様は「大丈夫」と言った。
「履歴書作成部署から、第八次元なら作れると言われているんだ」
「第八次元?」
「第五次元でいう所の戦国時代って感じだけど、ちょっと違う場所」
「え、えぇ……」
あからさまに嫌そうな顔をする私に神様が「五億年待ってもいいんだよ」と言った。
五億年待つか、戦国時代か。
二者択一。
「……戦国時代でお願いします」
「わかった。では、これからキミの職業を決めよう。作成部署から、これならいいという職業がいくつか提示されていてね」
そう言うと、神様は徐にダーツを取り出した。
構える先には円形のボードが。
「まさかとは思いますが、ダーツの旅的に決めるつもりですか……?」
不安気に聞く私に、神様が親指をグッと立てた。
「いやいやいや!人の人生をそんな決め方しないでください!」
「大丈夫だ!過酷そうな職業は面積少なめにしといたから!それっ!」
「あぁー!」
突き刺さったのは一番面積の狭い「忍」だった。
こうして私は新たな次元での人生を獲得した。
チャラチャチャッチャッチャーと、アイテムゲットした時の音楽が聞こえた気がする。
手にしていたコントローラーもなく、天井だった場所には星空が広がっていた。
呆気にとられていると「後ろだ」と重厚な声がした。
振り向けば、規格外な大きさの男が本や紙束の積まれた机の前に座っていた。
「は?え……?」
「混乱しているだろうが、私の話を聞いてほしい。私は十三次元の統括者、君達の世界で言うならば神という存在に該当する」
「は、はぁ……」
「本題だが、何故キミが此処にいるのかを端的に説明しよう。キミの存在が抹消された」
端的過ぎてわからんわ!
もっと詳しくと言う私に、神様は順を追って説明してくれた。
この神様は十三ある次元を統括する存在で、私のいた世界は第五次元の世界らしい。
私の存在がその第五次元から抹消されたのは、あまりにも神様が仕事に追われ過ぎて気紛れに作った次元切断刀でうっかり私の人生履歴書という、私の人生が記されている書類をぶった切ってしまった為らしい。
その人生履歴書がなくなると、次元に存在できなくなるそうだ。
「本当に申し訳ない」
「あ、あの……!じゃあ、その履歴書を作り直せばまたやり直せるんじゃ!」
「作り直しても、一度消えた痕跡はもう戻らない。キミの人生はリスタートしても、消える前と同じではない。……というか、履歴書を制作している部署が作れないと言うんだ。キミのいた第五次元は繋がりが多すぎて、その繋がりを再度作り上げるとなると、繋がっていた人間の履歴書も消えたキミとの繋がりを書き込まないといけなくなる。それは、膨大な時間がかかるんだ」
「膨大な時間って、どれくらいですか?」
「キミの次元で言うと、五億年」
気が遠くなるほどの年月だ。
この空間は時が止まっている為に歳をとる事はないが、五億年もの歳月に私の精神が堪えきれない。
じゃあ、私はどうすればいいのか。
私の顔色から察した神様は「大丈夫」と言った。
「履歴書作成部署から、第八次元なら作れると言われているんだ」
「第八次元?」
「第五次元でいう所の戦国時代って感じだけど、ちょっと違う場所」
「え、えぇ……」
あからさまに嫌そうな顔をする私に神様が「五億年待ってもいいんだよ」と言った。
五億年待つか、戦国時代か。
二者択一。
「……戦国時代でお願いします」
「わかった。では、これからキミの職業を決めよう。作成部署から、これならいいという職業がいくつか提示されていてね」
そう言うと、神様は徐にダーツを取り出した。
構える先には円形のボードが。
「まさかとは思いますが、ダーツの旅的に決めるつもりですか……?」
不安気に聞く私に、神様が親指をグッと立てた。
「いやいやいや!人の人生をそんな決め方しないでください!」
「大丈夫だ!過酷そうな職業は面積少なめにしといたから!それっ!」
「あぁー!」
突き刺さったのは一番面積の狭い「忍」だった。
こうして私は新たな次元での人生を獲得した。
チャラチャチャッチャッチャーと、アイテムゲットした時の音楽が聞こえた気がする。
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