フリリク
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
お気に入りの喫茶店で優雅にサンドイッチを頬張っていたら、店員さんが申し訳なさそうに「相席よろしいでしょうか?」と聞いてきた。
今どき相席とは珍しいなぁ、と思いながら「どうぞ」と言うと、現れたのはまっくろくろすけトールマンジンニキであった。
いけねえなぁ、いけねえよ。
私の心の中の桃城武もこう申しております。
こんな場面、降谷さんに見られたら「お前は、またか……」という顔をされるだろう。
いや、でもここで席を立つのは失礼・オブ・失礼すぎない?
助けて、降谷さん……。
プルプルする私に、後ろから現れたウォッカが私に近寄り「よお、お嬢ちゃん。席、譲ってくれねえかい?」と恫喝してきた。
「はわわぁ……。男らしいかっこよさぁ……。声も渋かっこいい……。お兄さんたち、一緒にお茶しませんか?」
「は?」
勢いで茶しばき誘いをしてしまった。
だってぇ、立木文彦さんに声かけられたら、そうなるじゃないですか。
ジンニキとウォッカなんて、エンカウント率低いしここでお茶したいやん!
「よろしければ奢らせていただきます!」
「なんなんだ、この女」
ドン引きのウォッカの後ろで、ジンニキが「もういい。ただの待ち合わせだ」と面倒くさそうに言い捨て、席に着いた。
真正面にジンニキが座り、思わずまじまじと見てしまう。
顔が、いいな……。
「何見てんだ、ガキ」
「すみません、あまりに顔が良くて」
なんだ、こいつ……。という顔のウォッカと、興味ないと言わんばかりのジンニキ。
できれば「ご趣味は?」と聞きたいところだが、あまり余計なことを口走るとあらぬ嫌疑をかけられかねない。
俺は学習したんだ、主に降谷さんで。
「でも、ツラと声がよすぎる〜。好〜」
「兄貴……なんなんすか、このガキ……」
「イチイチ反応すんな」
「もう、じゃんじゃん頼んでください。なんぼでも払います」
「では、貴女と同じ物を注文しても?」
「唵!」
突然の最推しボイスが、耳元で囁かれうっかり石田彰ボイスになってしまいかけた。
軽率に耳元で囁くなと、あれほど!
「こんにちは、お嬢さん。お隣よろしいですか?」
甘いボイスと微笑みで、こちらがいいと言う前に人の隣へ滑り込むバーボン。
かぁんべんしてくれよぉ、と心の和田まんじゅうが申しております。
最推しのバーボン攻撃に喜ぶ反面、絶対に内心ブチギレているのがわかってしまっているから、動悸息切れきゅーしんきゅーしん。
変な緊張感が流れ、食べかけのサンドイッチが手につかず、おててはおひざ状態。
「おや、食べないんですか?」
「食欲がなくなり……」
「勿体ないですよ」
早く食べて、帰りましょう。と、耳元で吐息混じりに囁かれ「お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛お゛ぉ゛ん゛!゛」とニャンちゅうボイスをあげて敵前逃亡してしまった。
卑怯だよ、あんなのぉ……!
「で、弁明を聞きましょうか?」
「なんもないです」
数日後、呼び出しを食らい取調室で降谷さんに笑顔で詰められている現在。
「ジンとウォッカに遭遇して、どうしてすぐ逃げないんだ!どれほど危険な相手かはよくわかっているだろ!」
「欲望が暴れちゃってぇ……」
「馬鹿か!欲望で自分を危険に晒すな!」
すぱかーん!と、強めのツッコミを受けた。
それはそう。
「それで?またジンに見惚れて、今度はウォッカまで口説こうとしたんですか?浮気性もすぎるんじゃないですか?」
なんかプンスカしている降谷さん可愛い〜、と思うが浮気性というより「推しはなんぼいてもええ」の精神なので平等に愛したい。
なので、これは言わばハーレムなんです!と強く語ったら、めちゃくちゃ不機嫌そうな顔をされた。
「じゃあ、正妻は誰だって言うんですか!言えるもんなら、言ってみろ!」
「降谷零さんです!!!!!!!!!!!」
持てる肺活量フルで使い、正妻最推し降谷零を主張したら何故か降谷さんの顔面が真っ赤になった。
あんた、言われ慣れてるでしょうが。
「私の正妻は最推し降谷零さんで、その愛の深さは他の追随を許さない!他の方には申し訳ありませんが、二位決定戦状態です!対戦よろしくお願いします!」
「なにと対戦するんだ!もう、もういい!わかった!次からは、本当に気をつけろ!いいな!」
「うっす!前向きに検討するっす!」
「信用ならない返事はやめろ!あと、サンドイッチもその……僕のが正妻なのか?」
「最推しの作る料理が正妻じゃないわけないでしょうが!」
「そ、そうか……。もういい、用件は以上だ。反省したら、お茶飲んで帰りなさい!」
そう言い捨て、降谷さんは用事があるのか部屋を出ていってしまった。
お喋りしたかったのに、残念だ。
◆
部屋を出て、人気のない廊下で立ち止まるとさっきの読子の言葉が脳内を駆け回る。
「なんなんだ、正妻って……」
今までナンパやハニートラップなど、女性から口説かれることはあったが、正妻と言われるのは初めてだ。
石油王にでもなるつもりか、あいつは。
だが何故か、今まで囁かれた魅力的な口説き文句よりも、ド直球トンチキ馬鹿デカ口説き文句の方にトキメキを覚えている自分がいる。
読子の中で絶対に揺るがない一番にいるという事実に、心臓の脈拍が速くなっていく。
相手は女子高生で、僕は三十路前。
彼女からして見たらおじさんだ。
手を出せば犯罪確定だし、なによりあの読子だぞ?
奇天烈絶叫、情緒のジェットコースター、トンチキパレード女子高生に、この女性の扱いに慣れた俺が、そんな珍獣に心動かされるなんて……。
「でも、嬉しかったかも……」
読子の一番は、悪くない気がする。
今どき相席とは珍しいなぁ、と思いながら「どうぞ」と言うと、現れたのはまっくろくろすけトールマンジンニキであった。
いけねえなぁ、いけねえよ。
私の心の中の桃城武もこう申しております。
こんな場面、降谷さんに見られたら「お前は、またか……」という顔をされるだろう。
いや、でもここで席を立つのは失礼・オブ・失礼すぎない?
助けて、降谷さん……。
プルプルする私に、後ろから現れたウォッカが私に近寄り「よお、お嬢ちゃん。席、譲ってくれねえかい?」と恫喝してきた。
「はわわぁ……。男らしいかっこよさぁ……。声も渋かっこいい……。お兄さんたち、一緒にお茶しませんか?」
「は?」
勢いで茶しばき誘いをしてしまった。
だってぇ、立木文彦さんに声かけられたら、そうなるじゃないですか。
ジンニキとウォッカなんて、エンカウント率低いしここでお茶したいやん!
「よろしければ奢らせていただきます!」
「なんなんだ、この女」
ドン引きのウォッカの後ろで、ジンニキが「もういい。ただの待ち合わせだ」と面倒くさそうに言い捨て、席に着いた。
真正面にジンニキが座り、思わずまじまじと見てしまう。
顔が、いいな……。
「何見てんだ、ガキ」
「すみません、あまりに顔が良くて」
なんだ、こいつ……。という顔のウォッカと、興味ないと言わんばかりのジンニキ。
できれば「ご趣味は?」と聞きたいところだが、あまり余計なことを口走るとあらぬ嫌疑をかけられかねない。
俺は学習したんだ、主に降谷さんで。
「でも、ツラと声がよすぎる〜。好〜」
「兄貴……なんなんすか、このガキ……」
「イチイチ反応すんな」
「もう、じゃんじゃん頼んでください。なんぼでも払います」
「では、貴女と同じ物を注文しても?」
「唵!」
突然の最推しボイスが、耳元で囁かれうっかり石田彰ボイスになってしまいかけた。
軽率に耳元で囁くなと、あれほど!
「こんにちは、お嬢さん。お隣よろしいですか?」
甘いボイスと微笑みで、こちらがいいと言う前に人の隣へ滑り込むバーボン。
かぁんべんしてくれよぉ、と心の和田まんじゅうが申しております。
最推しのバーボン攻撃に喜ぶ反面、絶対に内心ブチギレているのがわかってしまっているから、動悸息切れきゅーしんきゅーしん。
変な緊張感が流れ、食べかけのサンドイッチが手につかず、おててはおひざ状態。
「おや、食べないんですか?」
「食欲がなくなり……」
「勿体ないですよ」
早く食べて、帰りましょう。と、耳元で吐息混じりに囁かれ「お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛お゛ぉ゛ん゛!゛」とニャンちゅうボイスをあげて敵前逃亡してしまった。
卑怯だよ、あんなのぉ……!
「で、弁明を聞きましょうか?」
「なんもないです」
数日後、呼び出しを食らい取調室で降谷さんに笑顔で詰められている現在。
「ジンとウォッカに遭遇して、どうしてすぐ逃げないんだ!どれほど危険な相手かはよくわかっているだろ!」
「欲望が暴れちゃってぇ……」
「馬鹿か!欲望で自分を危険に晒すな!」
すぱかーん!と、強めのツッコミを受けた。
それはそう。
「それで?またジンに見惚れて、今度はウォッカまで口説こうとしたんですか?浮気性もすぎるんじゃないですか?」
なんかプンスカしている降谷さん可愛い〜、と思うが浮気性というより「推しはなんぼいてもええ」の精神なので平等に愛したい。
なので、これは言わばハーレムなんです!と強く語ったら、めちゃくちゃ不機嫌そうな顔をされた。
「じゃあ、正妻は誰だって言うんですか!言えるもんなら、言ってみろ!」
「降谷零さんです!!!!!!!!!!!」
持てる肺活量フルで使い、正妻最推し降谷零を主張したら何故か降谷さんの顔面が真っ赤になった。
あんた、言われ慣れてるでしょうが。
「私の正妻は最推し降谷零さんで、その愛の深さは他の追随を許さない!他の方には申し訳ありませんが、二位決定戦状態です!対戦よろしくお願いします!」
「なにと対戦するんだ!もう、もういい!わかった!次からは、本当に気をつけろ!いいな!」
「うっす!前向きに検討するっす!」
「信用ならない返事はやめろ!あと、サンドイッチもその……僕のが正妻なのか?」
「最推しの作る料理が正妻じゃないわけないでしょうが!」
「そ、そうか……。もういい、用件は以上だ。反省したら、お茶飲んで帰りなさい!」
そう言い捨て、降谷さんは用事があるのか部屋を出ていってしまった。
お喋りしたかったのに、残念だ。
◆
部屋を出て、人気のない廊下で立ち止まるとさっきの読子の言葉が脳内を駆け回る。
「なんなんだ、正妻って……」
今までナンパやハニートラップなど、女性から口説かれることはあったが、正妻と言われるのは初めてだ。
石油王にでもなるつもりか、あいつは。
だが何故か、今まで囁かれた魅力的な口説き文句よりも、ド直球トンチキ馬鹿デカ口説き文句の方にトキメキを覚えている自分がいる。
読子の中で絶対に揺るがない一番にいるという事実に、心臓の脈拍が速くなっていく。
相手は女子高生で、僕は三十路前。
彼女からして見たらおじさんだ。
手を出せば犯罪確定だし、なによりあの読子だぞ?
奇天烈絶叫、情緒のジェットコースター、トンチキパレード女子高生に、この女性の扱いに慣れた俺が、そんな珍獣に心動かされるなんて……。
「でも、嬉しかったかも……」
読子の一番は、悪くない気がする。
1/3ページ
