フリリク
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USJが襲撃され一週間ほど経ったある日、校長から「一人、人員補充しようと思うのさ」という提案がなされた。
まだ、手引きした人間が誰かもわからないこの状況では危険なのでは?という意見に、校長は「だから、絶対安全なイレイザーの知り合いにお願いしてあるのさ!」と言われ、誰だ?とマイクが聞いてくるが、俺も知らん。
「校長先生。その人は誰なんですか?」
ミッドナイトさんの質問に、校長が「元ヒーロー、インジュリー・アンカー!夢野読子さ!」と発表し、反応はまちまち。
「そういえば、引退してたのね」「復帰するんでしょうか?」という反応の中、俺だけは内心「あいつか……」と半ば諦めた。
あいつなら二つ返事で既に引き受けているだろうから、もうこれは俺たちが反対しない限り可決だろうし、俺としては反対する理由もない。
「何故、彼女ナラ安全ナノデショウカ?」
「イレイザーの奥さんだからさ!四六時中、イレイザーが見ていればおかしな行動はとれないだろ?」
校長の発言に、同意よりもざわめきが拡がった。
「あ、相澤くん……。キミ、結婚してたのかい……?」
「えぇ……まぁ……」
「待って、イレイザー。俺、その話聞いてない……」
「言ってないからな」
一応、結婚式は挙げるかと聞きはしたが、俺と似た者同士な性格の読子が挙げると言うはずもなく「必要性がないわね」と切り捨て、結局は書類提出で終わった。
だから、知らせる機会も特になく今に至る。
「校長、もう決定事項なんじゃないんですか?」
「さすが、イレイザー。でも、意見は聞かないといけないからね!」
「いいんじゃないかしら!私は賛成です!」
ミッドナイトさんの声を皮切りに、賛成派の声があがり読子の就任が決まった。
帰って早々に、「なんで言わなかった」と聞けば「確定事項じゃないことは話せないし、校長から話があるのに二度手間でしょ」と返され、いつも通りの合理主義だ。
「それで、どうなったの?」
「反対する人間はいなかったよ」
「そう、よかった」
口先だけではない、心からの喜びを含んだ言葉と笑顔に安心する。
結婚式も挙げなければ、指輪も好きではないと言って買いにすら行かなかった。
読子にとって、俺との結婚は“必要性があったから”したにすぎないのかと不安にもなる時はあるが、こうしたちょっとした表情を見ると、そうではないんだと思える。
「これでもっと長くいられると思うと、やっぱり嬉しいわね」
クスクスと子供っぽく笑う姿はいつ見ても可愛いし、好きだなと改めて感じる。
数日後、読子は俺のサポートとして雄英に就任した。
挨拶もそこそこに、早速マイクとミッドナイトさんに絡まれる読子を助けるべきか悩んだが、目配せで「大丈夫」と言われては静観するしかない。
下手に口出しすると巻き込まれてややこしくなるしな。
「結婚式挙げなかったの、なんで?憧れなかったの?」
「必要なかったですから」
「えー?必要っしょ?スペシャルなイベントだぜ?華々しく飾りたいじゃん?」
「そういう気持ちはないので」
「誓いの言葉とか、指輪交換なくて不安じゃないの?」
「そんな物なくても、相澤先生はどんな時でも寄り添ってくれますし、目に見える物がなくても私たちは繋がっていますから」
だから、必要ないでしょ?と微笑みながら恥ずかしげもなく恥ずかしい台詞を言ってのける読子に、マイクとミッドナイトさんが「甘ーい!」言う横で俺だけが恥ずかしくなっていた。
これ以上、根掘り葉掘り聞かれたら俺の方に飛び火すると判断し、読子に「もう行くぞ」と声をかければ「はい」と返事をしてなにも言わずに荷物を持つ姿に、「内助の功~」と背後でマイクとミッドナイトさんが言っているが無視を決め込む。
少し早く職員室を出たから、ゆっくりとした歩みで教室に向かう途中、「普段、あんなこと言わないだろ」と尋ねれば、珍しく悩む素振りを見せた。
「浮かれてるのかも」
「浮かれてる?」
「消太が働いてるのを見られたのと、側にいられるから。つい」
少し頬を赤くして表情筋も緩んでいる姿は、たしかに浮かれている。
「……そんなに嬉しいのか」
「そりゃね。消太、ヒーロー活動も一人でこっそりだし、学校の方も大変そうだから。こうやって、一緒に歩くなんて滅多にないでしょ。浮かれもするわ」
言われてみれば、そういった恋人らしいことはしていないなと思い返して申し訳ない気持ちになった。
読子は求めていないと勝手に思い込んでいたから。
「その……すまない……」
「いいのよ。そういうとこも好きなんだから」
「怪我治ったら、どっか出掛けよう」
「あら、嬉しい」
約束よ、と傷に響かない程度に寄り添う浮かれた姿に、さっさと怪我治して今まで寂しい思いをさせてきた埋め合わせをしないとな。
その後、峰田が読子にちょっかいをだしてトラウマを植え付けられたのは言うまでもない。
まだ、手引きした人間が誰かもわからないこの状況では危険なのでは?という意見に、校長は「だから、絶対安全なイレイザーの知り合いにお願いしてあるのさ!」と言われ、誰だ?とマイクが聞いてくるが、俺も知らん。
「校長先生。その人は誰なんですか?」
ミッドナイトさんの質問に、校長が「元ヒーロー、インジュリー・アンカー!夢野読子さ!」と発表し、反応はまちまち。
「そういえば、引退してたのね」「復帰するんでしょうか?」という反応の中、俺だけは内心「あいつか……」と半ば諦めた。
あいつなら二つ返事で既に引き受けているだろうから、もうこれは俺たちが反対しない限り可決だろうし、俺としては反対する理由もない。
「何故、彼女ナラ安全ナノデショウカ?」
「イレイザーの奥さんだからさ!四六時中、イレイザーが見ていればおかしな行動はとれないだろ?」
校長の発言に、同意よりもざわめきが拡がった。
「あ、相澤くん……。キミ、結婚してたのかい……?」
「えぇ……まぁ……」
「待って、イレイザー。俺、その話聞いてない……」
「言ってないからな」
一応、結婚式は挙げるかと聞きはしたが、俺と似た者同士な性格の読子が挙げると言うはずもなく「必要性がないわね」と切り捨て、結局は書類提出で終わった。
だから、知らせる機会も特になく今に至る。
「校長、もう決定事項なんじゃないんですか?」
「さすが、イレイザー。でも、意見は聞かないといけないからね!」
「いいんじゃないかしら!私は賛成です!」
ミッドナイトさんの声を皮切りに、賛成派の声があがり読子の就任が決まった。
帰って早々に、「なんで言わなかった」と聞けば「確定事項じゃないことは話せないし、校長から話があるのに二度手間でしょ」と返され、いつも通りの合理主義だ。
「それで、どうなったの?」
「反対する人間はいなかったよ」
「そう、よかった」
口先だけではない、心からの喜びを含んだ言葉と笑顔に安心する。
結婚式も挙げなければ、指輪も好きではないと言って買いにすら行かなかった。
読子にとって、俺との結婚は“必要性があったから”したにすぎないのかと不安にもなる時はあるが、こうしたちょっとした表情を見ると、そうではないんだと思える。
「これでもっと長くいられると思うと、やっぱり嬉しいわね」
クスクスと子供っぽく笑う姿はいつ見ても可愛いし、好きだなと改めて感じる。
数日後、読子は俺のサポートとして雄英に就任した。
挨拶もそこそこに、早速マイクとミッドナイトさんに絡まれる読子を助けるべきか悩んだが、目配せで「大丈夫」と言われては静観するしかない。
下手に口出しすると巻き込まれてややこしくなるしな。
「結婚式挙げなかったの、なんで?憧れなかったの?」
「必要なかったですから」
「えー?必要っしょ?スペシャルなイベントだぜ?華々しく飾りたいじゃん?」
「そういう気持ちはないので」
「誓いの言葉とか、指輪交換なくて不安じゃないの?」
「そんな物なくても、相澤先生はどんな時でも寄り添ってくれますし、目に見える物がなくても私たちは繋がっていますから」
だから、必要ないでしょ?と微笑みながら恥ずかしげもなく恥ずかしい台詞を言ってのける読子に、マイクとミッドナイトさんが「甘ーい!」言う横で俺だけが恥ずかしくなっていた。
これ以上、根掘り葉掘り聞かれたら俺の方に飛び火すると判断し、読子に「もう行くぞ」と声をかければ「はい」と返事をしてなにも言わずに荷物を持つ姿に、「内助の功~」と背後でマイクとミッドナイトさんが言っているが無視を決め込む。
少し早く職員室を出たから、ゆっくりとした歩みで教室に向かう途中、「普段、あんなこと言わないだろ」と尋ねれば、珍しく悩む素振りを見せた。
「浮かれてるのかも」
「浮かれてる?」
「消太が働いてるのを見られたのと、側にいられるから。つい」
少し頬を赤くして表情筋も緩んでいる姿は、たしかに浮かれている。
「……そんなに嬉しいのか」
「そりゃね。消太、ヒーロー活動も一人でこっそりだし、学校の方も大変そうだから。こうやって、一緒に歩くなんて滅多にないでしょ。浮かれもするわ」
言われてみれば、そういった恋人らしいことはしていないなと思い返して申し訳ない気持ちになった。
読子は求めていないと勝手に思い込んでいたから。
「その……すまない……」
「いいのよ。そういうとこも好きなんだから」
「怪我治ったら、どっか出掛けよう」
「あら、嬉しい」
約束よ、と傷に響かない程度に寄り添う浮かれた姿に、さっさと怪我治して今まで寂しい思いをさせてきた埋め合わせをしないとな。
その後、峰田が読子にちょっかいをだしてトラウマを植え付けられたのは言うまでもない。
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