夢女子殺人事件
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ポアロでいつものように勉強をしていると、降谷さんが差し入れ(有料)の紅茶とケーキをだしてくれた。
そしてついでに質問。
「期末試験はいつですか?」
「そこになければないですね」
私は英単語の書き取りで手一杯なので、余計な情報をいれないでくれますか。
忘れようとしてるんですから。
ないものはないと主張するが、そんな手は降谷さんに通用しないようで、軽くケータイをいじりテスト日を特定された。
「どうやって……」
「言わないと思って、キミの学校の生徒のSNSをリストアップしていたんですよ」
「信用がない」
「信用される行動をしないからですね」
社会の常識を叩きつけられてしまい、泣いてしまいそうだ。
降谷さんは「一週間みっちりいきますよ」と最高のあむぴスマイルをするが、いまの私にはデビルスマイルにしか見えない。
ペルソナの技なら、デビルタッチと不吉な言葉。
割りとすでにみっちりなんだが。
「みっちり、てなにするんですか」
「……僕とマンツーマン勉強合宿とか?」
「いろんな理由で死ぬわ!!」
おはようから、おやすみまで勉強したら脳ミソショートしちゃうし、推しと同じ空間に長時間いたら心臓がとまる。
まあ、いつもの冗談だろと思っていた。
だって、降谷さんの家に呼ぶわけにはいかないし、ハロもいるから長期間家は空けられないし、ホテルをとるなんて、そんなそんな。
「期末試験まで、キミの家にハロと一緒にお邪魔することになりました。ご両親から了承を得ています」
「ジーーーーーーザス!!!!」
母さんに電話してことの次第の説明を求めたら「文系の成績が絶望的すぎる。あと、朝食とお弁当まで作ってくれるなら、一週間泊まりくらい構わぬ!」と、なんか強面の武将みたいな口調で返された。
父さんにメッセージを送るも、「決め手はイッヌ♡」と返ってきた。
犬好きめー!
「推し、ちなみにスケジュールは?」
「やだなあ。基本的に、朝五時起き以外はいつも通りでいいですよ」
泡吹いちゃう。
いつも通りだと、私の睡眠時間が五時間になってしまう、と相談したら「死にませんね」と言われた。
し……死にはしないけど……。
自分基準で仕事は組んじゃダメなのよ、推し。
ウソであれ、と願ったのに本当にハロを連れてうちに来た。
「いらっしゃい、安室くん!」
「こんばんは!姉の咲樹でーす!」
キャッキャしながら迎え入れる姉ちゃんに押され、降谷さんの隣を奪われる。
陽キャこわっ。
降谷さんを生贄にして自室へ逃げ、制服を脱ぎ捨て、お泊まり会用の可愛い部屋着に着替え降りると、まだ姉ちゃんに捕まっていた。
このまま、勉強しないで一日が終わって欲しい。
「ああ、着替えたんですか。じゃあ、勉強しますよ」
そうは問屋が卸さなかった。
フラフラしながらリビングに入ると、なんの脈略もなく「可愛い部屋着ですね」と言ってきたから膝から崩れ落ちた。
可愛いと言ってもらいたい気持ちで着たわけだが、本当に言われると心臓がきゅっ、となる。
「あんたが可愛いんじゃなくて、部屋着が可愛いんだからね」
「わかっとるわい」
「あと、安室さん。こいつ、普段はジャージですよ」
「やめろ!」
姉ちゃんのネガキャンにキレるも、降谷さんは気にせず「無理に背伸びしなくていいんですよ」と言ってくる。
するに決まってるでしょうが!
「ほら、勉強しますよ」
「ゲロ……」
嫌々勉強道具を広げようとしたら、それをどかされ数枚のプリントが目の前に出された。
わっついずでぃす。
「実力テストです」
「イヤッ!!!」
思わずちいかわみたいな声を出してしまった。
しかも、降谷さんが「ちいかわみたいに拒否してもダメですよ」と言うから、もう一度「イヤッ!!!」と言ってしまった。
「実力テストも、安室さんがちいかわ知ってるのもイヤッ!!!」
「僕だって最近の流行りくらい知ってますよ」
呆れた顔をされたが、わかっていても嫌なものは嫌なのだ。
「ちなみに、はちわれが好きです」
「納得できてしまう自分がイヤッ!!!」
「さ、雑談はもうやめて、やってください」
とりあえず、できるところからやろうと理科と数学を片付け英語と国語、社会に手をつけるがわからん。
国語は半分くらいはわかるが、英語と社会がもうダメ。
手が止まって三十分くらいしてから「わからなければ、無理だと言っていいんですよ」と言ってもらえたので、素直にギブアップした。
「本当に理数系に能力値を全振りしてますね」
採点後の感想がこれである。
理数は正答率九十パーセントにたいし、国語はまあ半分、英社は一割にも満たない悲惨さだ。
姉ちゃんが後ろからのぞきこんで「酷いな、こりゃ」と嘆いた。
「なにがわからないんですか?」
「暗記が死ぬほど嫌いです」
「数式や化学式は覚えられるのに?」
「数式や化学式は決まっていますし、答えはひとつです。糸口が見つかれば芋づる式に答えは出てきます。でも文系は組み合わせが複雑すぎるんですよ!ひとつ間違えたら終わり!嫌い!」
英語は単語の位置間違えただけで不正解だし、国語は二重敬語がどうのとか面倒。
ごちゃごちゃ抜かす私の言葉に耳を傾け、真摯に打開策を考える様子の推し。
「つまり、暗記がどうにかなればよいと。……深湖、ボクシングできるって話してましたよね」
「できますけど、なんでですか?」
「動きながら暗記をすると覚えやすいんですよ」
なので、明日からミット打ちしながら暗記しましょう!と良い笑顔で言う降谷さん。
それは本当に、ただのミット打ちですか?
突然、カウンターパンチきませんか?
「でも道具ないんですけど」
「僕の手のひらに向けて打ち込めばいいですよ。キミの拳くらい、軽く受け止められますよ」
パチンッ!とウィンクされ、心臓が爆発するように痛み、倒れた。
手慣れている降谷さんは楽しそうに笑い、姉ちゃんは「キュン死するな!」とキレた。
これは確信犯。許すまじ。
そうと決まればと、近くの公園まで行くことになった。
「まずは国語ですね。僕が言った言葉を復唱するように」
「はい」
降谷さんの言葉を復唱し、降谷さんの手のひら目掛けて打ち込む。
「へえ、いいパンチですね」
「うっ、推しに褒められた……。今生に悔いなし……」
「残せ、続き」
言われるままに復唱ミット打ちを続けていたら、劇的に文系の問題を解けるようになり興奮した。
「うひょー!これで赤点スレスレマン卒業だ~!」
「よかったですね。これでご褒美デートができます」
「ヤバい!知能下げなきゃ!」
そしてついでに質問。
「期末試験はいつですか?」
「そこになければないですね」
私は英単語の書き取りで手一杯なので、余計な情報をいれないでくれますか。
忘れようとしてるんですから。
ないものはないと主張するが、そんな手は降谷さんに通用しないようで、軽くケータイをいじりテスト日を特定された。
「どうやって……」
「言わないと思って、キミの学校の生徒のSNSをリストアップしていたんですよ」
「信用がない」
「信用される行動をしないからですね」
社会の常識を叩きつけられてしまい、泣いてしまいそうだ。
降谷さんは「一週間みっちりいきますよ」と最高のあむぴスマイルをするが、いまの私にはデビルスマイルにしか見えない。
ペルソナの技なら、デビルタッチと不吉な言葉。
割りとすでにみっちりなんだが。
「みっちり、てなにするんですか」
「……僕とマンツーマン勉強合宿とか?」
「いろんな理由で死ぬわ!!」
おはようから、おやすみまで勉強したら脳ミソショートしちゃうし、推しと同じ空間に長時間いたら心臓がとまる。
まあ、いつもの冗談だろと思っていた。
だって、降谷さんの家に呼ぶわけにはいかないし、ハロもいるから長期間家は空けられないし、ホテルをとるなんて、そんなそんな。
「期末試験まで、キミの家にハロと一緒にお邪魔することになりました。ご両親から了承を得ています」
「ジーーーーーーザス!!!!」
母さんに電話してことの次第の説明を求めたら「文系の成績が絶望的すぎる。あと、朝食とお弁当まで作ってくれるなら、一週間泊まりくらい構わぬ!」と、なんか強面の武将みたいな口調で返された。
父さんにメッセージを送るも、「決め手はイッヌ♡」と返ってきた。
犬好きめー!
「推し、ちなみにスケジュールは?」
「やだなあ。基本的に、朝五時起き以外はいつも通りでいいですよ」
泡吹いちゃう。
いつも通りだと、私の睡眠時間が五時間になってしまう、と相談したら「死にませんね」と言われた。
し……死にはしないけど……。
自分基準で仕事は組んじゃダメなのよ、推し。
ウソであれ、と願ったのに本当にハロを連れてうちに来た。
「いらっしゃい、安室くん!」
「こんばんは!姉の咲樹でーす!」
キャッキャしながら迎え入れる姉ちゃんに押され、降谷さんの隣を奪われる。
陽キャこわっ。
降谷さんを生贄にして自室へ逃げ、制服を脱ぎ捨て、お泊まり会用の可愛い部屋着に着替え降りると、まだ姉ちゃんに捕まっていた。
このまま、勉強しないで一日が終わって欲しい。
「ああ、着替えたんですか。じゃあ、勉強しますよ」
そうは問屋が卸さなかった。
フラフラしながらリビングに入ると、なんの脈略もなく「可愛い部屋着ですね」と言ってきたから膝から崩れ落ちた。
可愛いと言ってもらいたい気持ちで着たわけだが、本当に言われると心臓がきゅっ、となる。
「あんたが可愛いんじゃなくて、部屋着が可愛いんだからね」
「わかっとるわい」
「あと、安室さん。こいつ、普段はジャージですよ」
「やめろ!」
姉ちゃんのネガキャンにキレるも、降谷さんは気にせず「無理に背伸びしなくていいんですよ」と言ってくる。
するに決まってるでしょうが!
「ほら、勉強しますよ」
「ゲロ……」
嫌々勉強道具を広げようとしたら、それをどかされ数枚のプリントが目の前に出された。
わっついずでぃす。
「実力テストです」
「イヤッ!!!」
思わずちいかわみたいな声を出してしまった。
しかも、降谷さんが「ちいかわみたいに拒否してもダメですよ」と言うから、もう一度「イヤッ!!!」と言ってしまった。
「実力テストも、安室さんがちいかわ知ってるのもイヤッ!!!」
「僕だって最近の流行りくらい知ってますよ」
呆れた顔をされたが、わかっていても嫌なものは嫌なのだ。
「ちなみに、はちわれが好きです」
「納得できてしまう自分がイヤッ!!!」
「さ、雑談はもうやめて、やってください」
とりあえず、できるところからやろうと理科と数学を片付け英語と国語、社会に手をつけるがわからん。
国語は半分くらいはわかるが、英語と社会がもうダメ。
手が止まって三十分くらいしてから「わからなければ、無理だと言っていいんですよ」と言ってもらえたので、素直にギブアップした。
「本当に理数系に能力値を全振りしてますね」
採点後の感想がこれである。
理数は正答率九十パーセントにたいし、国語はまあ半分、英社は一割にも満たない悲惨さだ。
姉ちゃんが後ろからのぞきこんで「酷いな、こりゃ」と嘆いた。
「なにがわからないんですか?」
「暗記が死ぬほど嫌いです」
「数式や化学式は覚えられるのに?」
「数式や化学式は決まっていますし、答えはひとつです。糸口が見つかれば芋づる式に答えは出てきます。でも文系は組み合わせが複雑すぎるんですよ!ひとつ間違えたら終わり!嫌い!」
英語は単語の位置間違えただけで不正解だし、国語は二重敬語がどうのとか面倒。
ごちゃごちゃ抜かす私の言葉に耳を傾け、真摯に打開策を考える様子の推し。
「つまり、暗記がどうにかなればよいと。……深湖、ボクシングできるって話してましたよね」
「できますけど、なんでですか?」
「動きながら暗記をすると覚えやすいんですよ」
なので、明日からミット打ちしながら暗記しましょう!と良い笑顔で言う降谷さん。
それは本当に、ただのミット打ちですか?
突然、カウンターパンチきませんか?
「でも道具ないんですけど」
「僕の手のひらに向けて打ち込めばいいですよ。キミの拳くらい、軽く受け止められますよ」
パチンッ!とウィンクされ、心臓が爆発するように痛み、倒れた。
手慣れている降谷さんは楽しそうに笑い、姉ちゃんは「キュン死するな!」とキレた。
これは確信犯。許すまじ。
そうと決まればと、近くの公園まで行くことになった。
「まずは国語ですね。僕が言った言葉を復唱するように」
「はい」
降谷さんの言葉を復唱し、降谷さんの手のひら目掛けて打ち込む。
「へえ、いいパンチですね」
「うっ、推しに褒められた……。今生に悔いなし……」
「残せ、続き」
言われるままに復唱ミット打ちを続けていたら、劇的に文系の問題を解けるようになり興奮した。
「うひょー!これで赤点スレスレマン卒業だ~!」
「よかったですね。これでご褒美デートができます」
「ヤバい!知能下げなきゃ!」