夢女子殺人事件
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「僕がキミの親戚で、この成績を見たら三時間説教して一ヶ月くらいは余裕で勉強月間にするな」
連れてこられた取調室で提出したテストの成績表を眺め、降谷さんが染み染みと言った。
親戚じゃなくてよかった。
「キミ、小説を書くのに成績はわかりやすい理系なんだな」
「それは偏見というものですよ。本を読むなら小説が書けるわけでも、美食家なら必ずしも料理上手とは限らないですよね?」
「なるほど」
「そもそも、このネット社会で書き順とか漢字の書き取りとか、ナンセンスすぎませんか?ナンセンス文学流しますよ?変換ボタン押せば、一発ですよ?作者の気持ちを汲み取れ系も、結局は汲み取るのは先生の気持ちじゃないですか?丁寧語とか文節も、日常で使います?」
「大層な言い訳してないで、勉強しろ」
「はい」
やはり、頭のいい人は誤魔化せなかったか……。
漢字の書き取りとか、本当に覚えられないから嫌いなんだよな……。
私、小説はケータイかパソコンで書くから尚更覚えられない。
英語とか、ギリギリ赤点取らないレベルでしかわからない。
「目標なんてあっても、やる気でないんですよね」
「僕が教えるんだから、やる気しか出ないだろ」
「推しの自己肯定感が強い」
愛しさしかない。
しかし推しの応援が一番気が散るし、推しの期待が一番プレッシャーかかって吐くのでやめてほしい。
勉強したくないな、という感情が顔面に全力で出てしまったのか、降谷さんに「勉強は学生の本分だぞ」と注意を食らうが、したくないものはしたくない。
「なら、僕が目標を与えてあげよう。次のテストで全教科七十点以上とったら、デートしてあげますよ」
「んぐぇ!」
「およそ、好きな人間からデートに誘われた人間の声ではないな」
そりゃ、推しからリアルにときめきメモリアルされたら夢女子の呼吸弐ノ型がでるに決まっている。
全身で深呼吸して落ち着こうとする私に、降谷さんは「それは喜んでいるのか?それとも嫌がってるのか?」と聞くが、どっちもだバカ野郎。
「そりゃ僕はだいぶ年上だが、女性を楽しませることくらいできる」
「バッカ野郎!!!!それくらいわかっとるわ!!!あの降谷零がそんなことすらできないわけないだろ!!!!!というか私の精神年齢は降谷さんと同じくらいだし!!!!!そもそも推しとお出かけして楽しくないわけない!!!!!ぜーーーーったいに楽しいわ!!!!!でも一日推しとお出かけしたら爆発してしまう!!!!なんなら幸運使い切って死ぬかもしれない!いやーーーー!!!でもこんな機会逃したくないーーーーーー!!!!!でもそんなことしたら、ファンに刺される!!!!」
「はいはいはい、降谷零の女は?」
「取り乱さない!!!」
すでに十分取り乱してはいるが。
全力で喚いたものだから、出されたミルクティーを一気に飲む。
「推しと……推しとデート……夢ではあるが……」
尚も悩む私に、降谷さんは柔和な微笑みで「最高の時間をお約束しますよ」と言うから、「んひっぐふっ」と不細工な顔になってしまった。
いや、こんなんなるわ。
「はっ……む……むり……推し好き……お小遣いくれればそれでいいです……」
「いきなり生々しいな。というか、僕としてはキミの監視も兼ねているんですよね」
「むしろそちらが本命では?」
「アタリ」
本当に推し、そういうところある。
私の気持ちを弄んで。
「ふー……。五万円ください!」
「デートコースは僕に任せて下さいね」
話を聞きやしねえ。
連れてこられた取調室で提出したテストの成績表を眺め、降谷さんが染み染みと言った。
親戚じゃなくてよかった。
「キミ、小説を書くのに成績はわかりやすい理系なんだな」
「それは偏見というものですよ。本を読むなら小説が書けるわけでも、美食家なら必ずしも料理上手とは限らないですよね?」
「なるほど」
「そもそも、このネット社会で書き順とか漢字の書き取りとか、ナンセンスすぎませんか?ナンセンス文学流しますよ?変換ボタン押せば、一発ですよ?作者の気持ちを汲み取れ系も、結局は汲み取るのは先生の気持ちじゃないですか?丁寧語とか文節も、日常で使います?」
「大層な言い訳してないで、勉強しろ」
「はい」
やはり、頭のいい人は誤魔化せなかったか……。
漢字の書き取りとか、本当に覚えられないから嫌いなんだよな……。
私、小説はケータイかパソコンで書くから尚更覚えられない。
英語とか、ギリギリ赤点取らないレベルでしかわからない。
「目標なんてあっても、やる気でないんですよね」
「僕が教えるんだから、やる気しか出ないだろ」
「推しの自己肯定感が強い」
愛しさしかない。
しかし推しの応援が一番気が散るし、推しの期待が一番プレッシャーかかって吐くのでやめてほしい。
勉強したくないな、という感情が顔面に全力で出てしまったのか、降谷さんに「勉強は学生の本分だぞ」と注意を食らうが、したくないものはしたくない。
「なら、僕が目標を与えてあげよう。次のテストで全教科七十点以上とったら、デートしてあげますよ」
「んぐぇ!」
「およそ、好きな人間からデートに誘われた人間の声ではないな」
そりゃ、推しからリアルにときめきメモリアルされたら夢女子の呼吸弐ノ型がでるに決まっている。
全身で深呼吸して落ち着こうとする私に、降谷さんは「それは喜んでいるのか?それとも嫌がってるのか?」と聞くが、どっちもだバカ野郎。
「そりゃ僕はだいぶ年上だが、女性を楽しませることくらいできる」
「バッカ野郎!!!!それくらいわかっとるわ!!!あの降谷零がそんなことすらできないわけないだろ!!!!!というか私の精神年齢は降谷さんと同じくらいだし!!!!!そもそも推しとお出かけして楽しくないわけない!!!!!ぜーーーーったいに楽しいわ!!!!!でも一日推しとお出かけしたら爆発してしまう!!!!なんなら幸運使い切って死ぬかもしれない!いやーーーー!!!でもこんな機会逃したくないーーーーーー!!!!!でもそんなことしたら、ファンに刺される!!!!」
「はいはいはい、降谷零の女は?」
「取り乱さない!!!」
すでに十分取り乱してはいるが。
全力で喚いたものだから、出されたミルクティーを一気に飲む。
「推しと……推しとデート……夢ではあるが……」
尚も悩む私に、降谷さんは柔和な微笑みで「最高の時間をお約束しますよ」と言うから、「んひっぐふっ」と不細工な顔になってしまった。
いや、こんなんなるわ。
「はっ……む……むり……推し好き……お小遣いくれればそれでいいです……」
「いきなり生々しいな。というか、僕としてはキミの監視も兼ねているんですよね」
「むしろそちらが本命では?」
「アタリ」
本当に推し、そういうところある。
私の気持ちを弄んで。
「ふー……。五万円ください!」
「デートコースは僕に任せて下さいね」
話を聞きやしねえ。