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「おーほっほっほっほ!さようなら!無能な警察諸君!そして、爆豪勝己君!」
「誰が無能だ!このバーマイ女!」
昨今、巷を騒がす怪盗『バニー』。
その怪盗を追いかけているのが爆豪勝己であるが、今の所、成果はなし。
イラつく爆豪勝己に「そう焦らなくてもいいんじゃない?」と言うも、やはりイラついた様に「うっせぇ!」と怒鳴られた。
「くっそ!あいつ、毎回違う個性使ってて何が本当の個性かわかんねぇ!」
「ふむ、複数の個性を扱う敵か興味深い」
などと興味深そうに相槌を打っているが、私にはすでに怪盗バニーの個性が何かは知っている。
何せ、彼女は私だから。
表向き、私の個性は『分析』となっているがそれは数多ある個性の一つだ。
私の個性は『グール』。
死体に一時間以上触れている、または自身で殺した相手の個性を奪う個性。
ストックできる個性の上限はあるけれど、それでも現在のストックされた個性だけでも十分やっていけるので今の所は増やす予定はない。
「勝己君、落ち着いて今回の事を分析してみよう」
ワイングラスとワインを用意してそう言うと、ぶつぶつ文句言いながらもカウンターキッチンの席に着いた。
グラスにワインを注ぎ、隣に腰を下ろす。
そして、今回の反省点と次回の作戦を聞き出す。
爆豪勝己と出会ったのは偶然ではない。
偶然を装って接触した。
爆豪勝己は沸点が高い割には冷静に物事を理解する事ができる。
危険ではあったが、警察よりもこの男の方が危険である。
警察を巻くのは簡単だけれど爆豪勝己は粘り強い。
手の内を知っている方が今後の活動に支障が出ない。
「なるほど。けれど、毎度思うけれどそんな話を簡単にしてしまってもいいのかな?」
「毎度言わせるな。あんたの事は信用してる」
「……そう」
毎度同じ質問をしているのは私に不信感を持っていないかどうかの確認。
それでも、多少の罪悪感を感じている。
こんな真っ直ぐな子を騙してしまっている罪悪感。
「……ねえ、勝己君。もし私が怪盗バニーだとしたら、どうする?」
「はぁ?」
そんな罪悪感から逃げたい為にした質問に、爆豪勝己は当たり前の様に「そんなの爆破してしょっ引くに決まってんだろ」と言った。
そりゃそうだ。
私を捕まえる事が彼の仕事。
馬鹿げた質問だ。
生まれた時から敵になるしかない人間を誰も救わない。
「そんで、出て来たら二度と敵にならない様に側で見張っててやるよ」
「は?」
「だから、心配するな」
何を、心配しなくていいのか。
一瞬、私の正体に気が付いているのではと思ってしまったが、どうやらそういう事ではない様だった。
「ふぁ……。寝る……。部屋、借りんぞ……」
「どうぞ、お好きに」
ふらふらとおぼつかない足取りで寝室に入っていく爆豪勝己を見てから、グラスを傾け「心配するな、ねぇ……」と零す。
「誰が無能だ!このバーマイ女!」
昨今、巷を騒がす怪盗『バニー』。
その怪盗を追いかけているのが爆豪勝己であるが、今の所、成果はなし。
イラつく爆豪勝己に「そう焦らなくてもいいんじゃない?」と言うも、やはりイラついた様に「うっせぇ!」と怒鳴られた。
「くっそ!あいつ、毎回違う個性使ってて何が本当の個性かわかんねぇ!」
「ふむ、複数の個性を扱う敵か興味深い」
などと興味深そうに相槌を打っているが、私にはすでに怪盗バニーの個性が何かは知っている。
何せ、彼女は私だから。
表向き、私の個性は『分析』となっているがそれは数多ある個性の一つだ。
私の個性は『グール』。
死体に一時間以上触れている、または自身で殺した相手の個性を奪う個性。
ストックできる個性の上限はあるけれど、それでも現在のストックされた個性だけでも十分やっていけるので今の所は増やす予定はない。
「勝己君、落ち着いて今回の事を分析してみよう」
ワイングラスとワインを用意してそう言うと、ぶつぶつ文句言いながらもカウンターキッチンの席に着いた。
グラスにワインを注ぎ、隣に腰を下ろす。
そして、今回の反省点と次回の作戦を聞き出す。
爆豪勝己と出会ったのは偶然ではない。
偶然を装って接触した。
爆豪勝己は沸点が高い割には冷静に物事を理解する事ができる。
危険ではあったが、警察よりもこの男の方が危険である。
警察を巻くのは簡単だけれど爆豪勝己は粘り強い。
手の内を知っている方が今後の活動に支障が出ない。
「なるほど。けれど、毎度思うけれどそんな話を簡単にしてしまってもいいのかな?」
「毎度言わせるな。あんたの事は信用してる」
「……そう」
毎度同じ質問をしているのは私に不信感を持っていないかどうかの確認。
それでも、多少の罪悪感を感じている。
こんな真っ直ぐな子を騙してしまっている罪悪感。
「……ねえ、勝己君。もし私が怪盗バニーだとしたら、どうする?」
「はぁ?」
そんな罪悪感から逃げたい為にした質問に、爆豪勝己は当たり前の様に「そんなの爆破してしょっ引くに決まってんだろ」と言った。
そりゃそうだ。
私を捕まえる事が彼の仕事。
馬鹿げた質問だ。
生まれた時から敵になるしかない人間を誰も救わない。
「そんで、出て来たら二度と敵にならない様に側で見張っててやるよ」
「は?」
「だから、心配するな」
何を、心配しなくていいのか。
一瞬、私の正体に気が付いているのではと思ってしまったが、どうやらそういう事ではない様だった。
「ふぁ……。寝る……。部屋、借りんぞ……」
「どうぞ、お好きに」
ふらふらとおぼつかない足取りで寝室に入っていく爆豪勝己を見てから、グラスを傾け「心配するな、ねぇ……」と零す。
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