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猿飛は私となぜか視線を合わせない。
「猿飛。くノ一隊からの報告がある」
そう言いながら近づくと、視線を一切合わせずに「報告は網走以外でしてって言ってるでしょ」といつも咎める。
私、何か気に障る事をしただろうか。
いや、同期で武田忍隊に入った時は、わりと普通に会話をしていたはずだ。
いったい、いつからだっただろうか。
いつからだとしても、このままでは仕事がままならない。
いちいち、部隊の人間を通して報告など非効率的だ。
今日こそ理由を聞こうと、立ち去ろうとした猿飛の手を掴み「なあ、話くらい聞け」と言うと、猿飛が掴まれた場所を見つめ硬直した。
「ど、どうした?」
私の問いかけにも答えず、ただただ凝視をする。
もう一度「どうした?」と聞くと突然「きゃあー!」と甲高い悲鳴をあげた。
その声に驚いて手を離すと、猿飛は顔を真っ赤にしながら消えた。
「え?……えぇ?」
状況を一切把握しきれずに困惑していると、猿飛の配下の忍が「あの、長は恥ずかしがり屋で……」と訳の分からない弁明をしてきた。
あの猿飛が恥ずかしがり屋?
「笑えない冗談だ」
忍としては優秀で、女など何人と抱いて来ただろうに。
その猿飛が恥ずかしがり屋などとは信じられない。
信用しない私に、忍達が「どうする?話す?」「でも、話して長に怒られない?」などとひそひそ話し始めた。
「話せ。このままでは非効率的だ」
私は彼らの上司ではないので強制力はないけれど、忍達も同じ事を思っていたのだろう。
渋々といった様子で「実は……」と話し始める。
「はあ?猿飛が私に恋だあ?」
中々愉快な話だ。
あの、猿飛佐助が恋。
「で、話のオチは?」
さあ、話せと続きを促すが忍達は視線を合わせて「以上です」と言った。
眉間を抑えながら「マジか……」と言うと、忍達が口をそろえて「マジです」と言う。
うーん、あまり考えたくないけれどあの反応は確かに知識として知っている恋だ。
だいぶ、過剰反応だけれど。
「はあ、何とかしないとな」
だが、私も知識として知っているだけで解決方法は知らない。
「よし、無理にでも慣れさせよう」
「どうやって?」
「背後から抱き着いてみるとかどうだろうか?」
「ダメですよ!長が死んじゃう!」
そうは言っても他にいい方法もない。
多少、叫ばれても致し方ない。
と、いう事で忍達の制止を振り切って幸村様と話している猿飛の背後に立つ。
「まったく。旦那!あんまり無茶しないでよ――」
「さ・る・と・び」
「きゃあー!」
甲高い悲鳴をあげる猿飛を後ろから力強く抱きしめる。
じたばたするも、離さない私を引き倒して逃げる事もできないのかそのまま気を失ってしまった。
「何をやっているんだ、お前達」
不審そうに声をかける幸村様にかくかくしかじかと事情を話すと、幸村様は渋い顔をしながら「佐助の気持ちはよくわかる。やめろ、道子」と言われてしまった。
「うーん、幸村様に言われてしまったらやめるしかないですね。他の方法を考えます」
今日は、これくらいにしておいてやろう。
だがしかし、我々の戦いはまだまだ続くのだ。
「猿飛。くノ一隊からの報告がある」
そう言いながら近づくと、視線を一切合わせずに「報告は網走以外でしてって言ってるでしょ」といつも咎める。
私、何か気に障る事をしただろうか。
いや、同期で武田忍隊に入った時は、わりと普通に会話をしていたはずだ。
いったい、いつからだっただろうか。
いつからだとしても、このままでは仕事がままならない。
いちいち、部隊の人間を通して報告など非効率的だ。
今日こそ理由を聞こうと、立ち去ろうとした猿飛の手を掴み「なあ、話くらい聞け」と言うと、猿飛が掴まれた場所を見つめ硬直した。
「ど、どうした?」
私の問いかけにも答えず、ただただ凝視をする。
もう一度「どうした?」と聞くと突然「きゃあー!」と甲高い悲鳴をあげた。
その声に驚いて手を離すと、猿飛は顔を真っ赤にしながら消えた。
「え?……えぇ?」
状況を一切把握しきれずに困惑していると、猿飛の配下の忍が「あの、長は恥ずかしがり屋で……」と訳の分からない弁明をしてきた。
あの猿飛が恥ずかしがり屋?
「笑えない冗談だ」
忍としては優秀で、女など何人と抱いて来ただろうに。
その猿飛が恥ずかしがり屋などとは信じられない。
信用しない私に、忍達が「どうする?話す?」「でも、話して長に怒られない?」などとひそひそ話し始めた。
「話せ。このままでは非効率的だ」
私は彼らの上司ではないので強制力はないけれど、忍達も同じ事を思っていたのだろう。
渋々といった様子で「実は……」と話し始める。
「はあ?猿飛が私に恋だあ?」
中々愉快な話だ。
あの、猿飛佐助が恋。
「で、話のオチは?」
さあ、話せと続きを促すが忍達は視線を合わせて「以上です」と言った。
眉間を抑えながら「マジか……」と言うと、忍達が口をそろえて「マジです」と言う。
うーん、あまり考えたくないけれどあの反応は確かに知識として知っている恋だ。
だいぶ、過剰反応だけれど。
「はあ、何とかしないとな」
だが、私も知識として知っているだけで解決方法は知らない。
「よし、無理にでも慣れさせよう」
「どうやって?」
「背後から抱き着いてみるとかどうだろうか?」
「ダメですよ!長が死んじゃう!」
そうは言っても他にいい方法もない。
多少、叫ばれても致し方ない。
と、いう事で忍達の制止を振り切って幸村様と話している猿飛の背後に立つ。
「まったく。旦那!あんまり無茶しないでよ――」
「さ・る・と・び」
「きゃあー!」
甲高い悲鳴をあげる猿飛を後ろから力強く抱きしめる。
じたばたするも、離さない私を引き倒して逃げる事もできないのかそのまま気を失ってしまった。
「何をやっているんだ、お前達」
不審そうに声をかける幸村様にかくかくしかじかと事情を話すと、幸村様は渋い顔をしながら「佐助の気持ちはよくわかる。やめろ、道子」と言われてしまった。
「うーん、幸村様に言われてしまったらやめるしかないですね。他の方法を考えます」
今日は、これくらいにしておいてやろう。
だがしかし、我々の戦いはまだまだ続くのだ。
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