短編
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「佐助は、俺の心を読めるのだ」
「はぁ」
きらきらと目映い笑顔で、アホなことを言う真田殿。
心が読めずとも、真田殿の言いたいことは顔や声に出やすい。
恐らく、付き合いの浅い私ですら大まかに読める。
付き合いの長い猿飛殿であれば、なおさらだろう。
「嘘だとお疑いであれば、撫子殿もやってみてくだされ!」
「えぇ……」
あの猿飛殿が付き合ってくれるとは思えないが。
しかし、こんなに期待に満ちた顔で見つめられると、嫌とは言えない。
あと、やらないと恐らく天井裏で待機している猿飛殿にあとで「ノリ悪」と言われるだろう。
嫌だなぁ……。
しかたない、付き合うか……。
頭の中で「猿飛殿、猿飛殿。いつぞや皆様が食べていた、ぴざ、なる物が食べたいです」と念じると、スイカを持ってきた猿飛殿が「ぴざが食べたいなら、事前に言って」と言った。
読めてる……?
「真田の旦那の言うこと、信じてなかったの?」
「なんと?!」
「にわかには」
「撫子殿?!」
信じる方が難しいではないか、そんな妖術のようなこと。
出されたスイカをいただきながら、さて、どうやって猿飛殿が私の考えを読み取ったのかと推理してみる。
猿飛殿の顔を見ながらカラクリを暴こうとしていると、悪い笑みで「そんなに見つめられると、好きになっちゃうな」と言った。
嘘つけ、と返そうとしたら「本当だよ」と先に言われた。
「俺様は撫子のことが好きだから考えてることがわかるんだよ」
「つまり」
「真田の旦那も大好きってこと」
「ああ、そういう」
「期待しちゃった?」
悪戯っぽく笑う猿飛殿に呆れながらスイカを食べると、スイカの汁でびちょびちょの真田殿が「なんだ、娶りたいと申していたではないか」と、強烈な一撃が飛んできた。
「やだなぁ、旦那~。誰かと間違えてるんじゃない?」
「いいや、佐助が言っていたぞ」
「旦那」
「お館様にも聞くといい」
「旦那」
「というか、撫子殿以外にはバレているぞ」
「旦那、ちょっと表に出ようか」
猿飛殿に引きずられ、真田殿は退場していった。
扉を閉める前に、猿飛殿は「そういうんじゃないから!」と捨て台詞を吐いて行った。
そういうのなんだ。
「はぁ」
きらきらと目映い笑顔で、アホなことを言う真田殿。
心が読めずとも、真田殿の言いたいことは顔や声に出やすい。
恐らく、付き合いの浅い私ですら大まかに読める。
付き合いの長い猿飛殿であれば、なおさらだろう。
「嘘だとお疑いであれば、撫子殿もやってみてくだされ!」
「えぇ……」
あの猿飛殿が付き合ってくれるとは思えないが。
しかし、こんなに期待に満ちた顔で見つめられると、嫌とは言えない。
あと、やらないと恐らく天井裏で待機している猿飛殿にあとで「ノリ悪」と言われるだろう。
嫌だなぁ……。
しかたない、付き合うか……。
頭の中で「猿飛殿、猿飛殿。いつぞや皆様が食べていた、ぴざ、なる物が食べたいです」と念じると、スイカを持ってきた猿飛殿が「ぴざが食べたいなら、事前に言って」と言った。
読めてる……?
「真田の旦那の言うこと、信じてなかったの?」
「なんと?!」
「にわかには」
「撫子殿?!」
信じる方が難しいではないか、そんな妖術のようなこと。
出されたスイカをいただきながら、さて、どうやって猿飛殿が私の考えを読み取ったのかと推理してみる。
猿飛殿の顔を見ながらカラクリを暴こうとしていると、悪い笑みで「そんなに見つめられると、好きになっちゃうな」と言った。
嘘つけ、と返そうとしたら「本当だよ」と先に言われた。
「俺様は撫子のことが好きだから考えてることがわかるんだよ」
「つまり」
「真田の旦那も大好きってこと」
「ああ、そういう」
「期待しちゃった?」
悪戯っぽく笑う猿飛殿に呆れながらスイカを食べると、スイカの汁でびちょびちょの真田殿が「なんだ、娶りたいと申していたではないか」と、強烈な一撃が飛んできた。
「やだなぁ、旦那~。誰かと間違えてるんじゃない?」
「いいや、佐助が言っていたぞ」
「旦那」
「お館様にも聞くといい」
「旦那」
「というか、撫子殿以外にはバレているぞ」
「旦那、ちょっと表に出ようか」
猿飛殿に引きずられ、真田殿は退場していった。
扉を閉める前に、猿飛殿は「そういうんじゃないから!」と捨て台詞を吐いて行った。
そういうのなんだ。