短編
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「なにそれ」
「メイド服です」
だよね。
しかも、割りと正統派の。
見たらわかるけれども、勘違いであってほしかった。
「なに、着るの?」
「ええ、あなたが」
寝ぼけてるのだろうか。
とりあえず、関わりたくないから距離をおこうと一歩下がると、逃がすかと言わんばかりに肩を捕まれた。
「き、る、ん、で、よ。あなたが!」
「強い、強い!掴む力も語気も強い!」
着ないよ!なんで、私が着ないといけないんだよ!勘弁してくれ!
このままでは、なんか着せる気満々の鬼灯に訳もわからないまま、メイド服を着せられ、恐らくご奉仕させられる。
手首を掴んで、なんとか引き剥がそうとするが、抵抗すればするほど力が強くなる。
なんだ、お前。質の悪い万力か。
「着るか、腕を引きちぎられるか。選べ」
「なんだ、その最悪な選択肢は!」
まさか、本当に引きちぎるつもりじゃないよな?と鬼灯を見るが、いつも通りの鉄面皮。
わからん。
しばらく抵抗を試みるが、本当に引きちぎられかねない雰囲気がある。
引きちぎるまでいかなくても、骨は折られる気がする。
「せめて、なにさせられるか教えてくれ!」
「メイドさんなんだから、私の身の回りの世話に決まってんでしょうが!」
そらそうだがよ!
なぜ、突然メイドさんさせようという発想になったんだ。
「いえ、この間EU地獄に行った際に見て、「あ、これあなたに合いそう」と思いまして」
「そ、そう。ありがとう」
可愛い服を見て似合う、と思って貰えることは大変嬉しいことだが、それがメイド服となると複雑な気持ちだ。
しかし、まあ、鬼灯がここまで強情になるともう手がつけられない。
仕方がない、着るか。
「鬼灯、着たよ」
「……」
「いや、なんか言ってよ。ああ、いいや。似合ってないのは、わ――」
「いい!!!!すごくいい!!!!」
「うわっ!声でか!!」
なんだ、突然。
びっくりするだろ。
「すみません。予想外に似合うっていたといいますか、大変好みだったので」
「あ、ありがとう……」
「しかし……いいですね。サタン王の気持ちが少しわかりました」
「わからないでくれ」
だが、似合うならよかった。
これで「うわぁ……」とか言われたら、建物が倒壊するまで争うことになっていた。
しかし、現代の服はヒラヒラとしていて心許ない。
「こんなの、走ったり跳んだり暴れまわったら中身見えそう」
「その服を着る方は、走ったり跳んだり暴れまわらないんですよ。まあ、需要はありますが」
あるんだ。
いつの時代も、趣味趣向は多種多様だな。
「じゃあ、もう着替えていいですよね?」
「いいわけあるか。その格好をしたなら、ちゃんとメイドさんとして仕事しなさい!」
「嫌に決まってるだろ!」
なにが悲しくて、こんな恥ずかしい姿をさらさないといけないのか。
逃げようとするが、またも捕まる。
力が強い!
「言われたいでしょ!ご主人様って!」
「ん~~~~」
「お香さんに言われたくないんですか!」
「言われたい!」
具体例をだされてしまうと、納得してしまう。
でも私とお香ではジャンルが違うから、私のタイプに言われたいかどうかと聞かれると……。
「言われたいな~~」
「では、言ってください」
目力で小さく「言え」と繰り返され、若干の恐怖を覚える。
こうやって、この恐怖に屈して就職するんだろうな。
「一回だけ!一回だけでいいですから!」
「……一回だけだからね。……ご主人様」
「一生それでいけ!!!!」
「うるせえ!嫌だ!!!!」
「メイド服です」
だよね。
しかも、割りと正統派の。
見たらわかるけれども、勘違いであってほしかった。
「なに、着るの?」
「ええ、あなたが」
寝ぼけてるのだろうか。
とりあえず、関わりたくないから距離をおこうと一歩下がると、逃がすかと言わんばかりに肩を捕まれた。
「き、る、ん、で、よ。あなたが!」
「強い、強い!掴む力も語気も強い!」
着ないよ!なんで、私が着ないといけないんだよ!勘弁してくれ!
このままでは、なんか着せる気満々の鬼灯に訳もわからないまま、メイド服を着せられ、恐らくご奉仕させられる。
手首を掴んで、なんとか引き剥がそうとするが、抵抗すればするほど力が強くなる。
なんだ、お前。質の悪い万力か。
「着るか、腕を引きちぎられるか。選べ」
「なんだ、その最悪な選択肢は!」
まさか、本当に引きちぎるつもりじゃないよな?と鬼灯を見るが、いつも通りの鉄面皮。
わからん。
しばらく抵抗を試みるが、本当に引きちぎられかねない雰囲気がある。
引きちぎるまでいかなくても、骨は折られる気がする。
「せめて、なにさせられるか教えてくれ!」
「メイドさんなんだから、私の身の回りの世話に決まってんでしょうが!」
そらそうだがよ!
なぜ、突然メイドさんさせようという発想になったんだ。
「いえ、この間EU地獄に行った際に見て、「あ、これあなたに合いそう」と思いまして」
「そ、そう。ありがとう」
可愛い服を見て似合う、と思って貰えることは大変嬉しいことだが、それがメイド服となると複雑な気持ちだ。
しかし、まあ、鬼灯がここまで強情になるともう手がつけられない。
仕方がない、着るか。
「鬼灯、着たよ」
「……」
「いや、なんか言ってよ。ああ、いいや。似合ってないのは、わ――」
「いい!!!!すごくいい!!!!」
「うわっ!声でか!!」
なんだ、突然。
びっくりするだろ。
「すみません。予想外に似合うっていたといいますか、大変好みだったので」
「あ、ありがとう……」
「しかし……いいですね。サタン王の気持ちが少しわかりました」
「わからないでくれ」
だが、似合うならよかった。
これで「うわぁ……」とか言われたら、建物が倒壊するまで争うことになっていた。
しかし、現代の服はヒラヒラとしていて心許ない。
「こんなの、走ったり跳んだり暴れまわったら中身見えそう」
「その服を着る方は、走ったり跳んだり暴れまわらないんですよ。まあ、需要はありますが」
あるんだ。
いつの時代も、趣味趣向は多種多様だな。
「じゃあ、もう着替えていいですよね?」
「いいわけあるか。その格好をしたなら、ちゃんとメイドさんとして仕事しなさい!」
「嫌に決まってるだろ!」
なにが悲しくて、こんな恥ずかしい姿をさらさないといけないのか。
逃げようとするが、またも捕まる。
力が強い!
「言われたいでしょ!ご主人様って!」
「ん~~~~」
「お香さんに言われたくないんですか!」
「言われたい!」
具体例をだされてしまうと、納得してしまう。
でも私とお香ではジャンルが違うから、私のタイプに言われたいかどうかと聞かれると……。
「言われたいな~~」
「では、言ってください」
目力で小さく「言え」と繰り返され、若干の恐怖を覚える。
こうやって、この恐怖に屈して就職するんだろうな。
「一回だけ!一回だけでいいですから!」
「……一回だけだからね。……ご主人様」
「一生それでいけ!!!!」
「うるせえ!嫌だ!!!!」