短編
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『暇ですよね?いまから言うところに来てください』
「暇じゃないと言わせる気がないな、熊谷」
『はい』
相変わらずしれっとしてるな。
そういう所、大好きだよ。
まあ、どうせ暇だし「いいよー」と返して言われた場所に行くと、珍しく出来上がりなんか爆笑している裏道と猫田。
帰りて~。
「ごめん、用事思い出したから帰るわ」
「帰すわけないでしょ」
「ですよね~」
熊谷に捕まり、引きずられるように裏道の隣に座らせられる。
猫田に「なに飲みます?」と聞かれたので、とりあえずアラスカを頼んだら、熊谷から「とりあえずで頼む度数じゃないですよ」とツッコミが入った。
大丈夫。
酔わなければ、みんなジュース。
「撫子」
「なんだ、裏道」
「好き」
「おー」
「話を流すんじゃねえよ」
わかった、わかった。
わかったから、首絞めないでくれ。
お前の筋肉は凶器なんだから。
「ていうか、なんでこんな酔ってるの」
「なんか~、撫子さんに最近会えないってしょげてやけ酒してたんすよ。ウケません?」
ゲラゲラ笑う兎原であったが、裏道に睨まれて静かになった。
本当に、的確に地雷を踏んでいくな。
そういえば、最近は忙しくて連絡できなかったし、疲れてたからMHKの仕事は終わったらさっさと帰ってたな。
アラスカを飲みながら、もたれ掛かってくる裏道に「寂しかった?」と聞くと、一度こっちを見てから視線をそらし「……別に」と素っ気なく言う。
「そっか」
「え~?その返しでいいんすか?もっと怒るとか」
「裏道は素直じゃないから」
「うるせえよ」
照れ隠しで素っ気なく返される。
はい、はい。と裏道の頭を軽く撫でると、ちょっと嬉しそうに微笑んだ。
言葉にはしないけど、こういう所で感情をだしてくれるから可愛いんだよな。
「じゃあ、私たち帰るね」
「裏道さん、よろしくお願いしますね」
「はーい。兎原は置いていっていいの?」
「大丈夫ですよ、知りませんけど」
知らんのかい。
熊谷と別れ、フラつく裏道を支えながら裏道の部屋まで送り届ける。
「水持ってくるね」
「いい……」
腕にしがみついて離れない裏道に、「じゃあ、私帰るけどいい?」と声をかけると、「誰も帰るな何て言ってないだろ。さっさと帰れよ」と言動がバグを起こしている。
帰れと言うくせに、腕を離す気が更々ない。
「……裏道、寂しいなら寂しいって言っていいんだよ」
「……」
「私は責めないし、バカにもしないから」
裏道が家庭環境的に、感情を素直に言うのが苦手なのは知っている。
弱音が言えないのも。
それですぐ、自分を追い詰めてしまうのも。
「裏道」
俯いた裏道の顔を覗きこもうとしたら、割りと強めのタックルをくらった。
しこたま、放し飼いされていたダンベルに頭をぶつけて、危うく殺人事件が起きかけた。
「な……え、なに……」
「お前の、そのなんでも見透かした感じ、嫌い」
「えー……?」
顔をあげると、ちょっと涙目で「寂しかった」と顔に書いた裏道と目があった。
あー……ダメだよ、裏道。ちゃんと気持ちは口にしないと。
からかおうか、やめるか悩んだが、たぶんからかったら部屋の隅っこから動くなるだろう。
「……今日、疲れたから帰りたくないな~。泊まっていい、裏道?」
「……泊まれば」
「暇じゃないと言わせる気がないな、熊谷」
『はい』
相変わらずしれっとしてるな。
そういう所、大好きだよ。
まあ、どうせ暇だし「いいよー」と返して言われた場所に行くと、珍しく出来上がりなんか爆笑している裏道と猫田。
帰りて~。
「ごめん、用事思い出したから帰るわ」
「帰すわけないでしょ」
「ですよね~」
熊谷に捕まり、引きずられるように裏道の隣に座らせられる。
猫田に「なに飲みます?」と聞かれたので、とりあえずアラスカを頼んだら、熊谷から「とりあえずで頼む度数じゃないですよ」とツッコミが入った。
大丈夫。
酔わなければ、みんなジュース。
「撫子」
「なんだ、裏道」
「好き」
「おー」
「話を流すんじゃねえよ」
わかった、わかった。
わかったから、首絞めないでくれ。
お前の筋肉は凶器なんだから。
「ていうか、なんでこんな酔ってるの」
「なんか~、撫子さんに最近会えないってしょげてやけ酒してたんすよ。ウケません?」
ゲラゲラ笑う兎原であったが、裏道に睨まれて静かになった。
本当に、的確に地雷を踏んでいくな。
そういえば、最近は忙しくて連絡できなかったし、疲れてたからMHKの仕事は終わったらさっさと帰ってたな。
アラスカを飲みながら、もたれ掛かってくる裏道に「寂しかった?」と聞くと、一度こっちを見てから視線をそらし「……別に」と素っ気なく言う。
「そっか」
「え~?その返しでいいんすか?もっと怒るとか」
「裏道は素直じゃないから」
「うるせえよ」
照れ隠しで素っ気なく返される。
はい、はい。と裏道の頭を軽く撫でると、ちょっと嬉しそうに微笑んだ。
言葉にはしないけど、こういう所で感情をだしてくれるから可愛いんだよな。
「じゃあ、私たち帰るね」
「裏道さん、よろしくお願いしますね」
「はーい。兎原は置いていっていいの?」
「大丈夫ですよ、知りませんけど」
知らんのかい。
熊谷と別れ、フラつく裏道を支えながら裏道の部屋まで送り届ける。
「水持ってくるね」
「いい……」
腕にしがみついて離れない裏道に、「じゃあ、私帰るけどいい?」と声をかけると、「誰も帰るな何て言ってないだろ。さっさと帰れよ」と言動がバグを起こしている。
帰れと言うくせに、腕を離す気が更々ない。
「……裏道、寂しいなら寂しいって言っていいんだよ」
「……」
「私は責めないし、バカにもしないから」
裏道が家庭環境的に、感情を素直に言うのが苦手なのは知っている。
弱音が言えないのも。
それですぐ、自分を追い詰めてしまうのも。
「裏道」
俯いた裏道の顔を覗きこもうとしたら、割りと強めのタックルをくらった。
しこたま、放し飼いされていたダンベルに頭をぶつけて、危うく殺人事件が起きかけた。
「な……え、なに……」
「お前の、そのなんでも見透かした感じ、嫌い」
「えー……?」
顔をあげると、ちょっと涙目で「寂しかった」と顔に書いた裏道と目があった。
あー……ダメだよ、裏道。ちゃんと気持ちは口にしないと。
からかおうか、やめるか悩んだが、たぶんからかったら部屋の隅っこから動くなるだろう。
「……今日、疲れたから帰りたくないな~。泊まっていい、裏道?」
「……泊まれば」