短編
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白石蔵ノ介は黙っていればとても人気の高い男子生徒や。
品行方正、スポーツ万能、成績優秀。
故に、女子の後輩からは絶大な人気を誇っとるが、口を開けばそこら辺の男子生徒となんら変わらない男や。
「でな、この間買ったケマンソウがめっちゃかわええねん!花がハート型なんやで!」
「へー、かわええなー」
口を開けば、基本的に毒草とカブトムシとテニスの話しか出てこんから、恐らく忍足君と同じレベルやろう。
この手の話は、女子は長くは聞いとられんし男子も直ぐに飽きてまう所為か、ちゃんと聞いとる私にいつも矛先が向く。
私も別に興味がある訳やないのだけれど、輝かんばかりの笑顔で「こんな話聞いてくれるん、苗樫さんだけやで!」言われてしまっては聞くしかない。
「今度、苗樫さんにもあげるな!」
「毒草プレゼントするって凄いチョイスやなー、自分」
「何で?嬉しない?」
「まあ、私は構わへんけど、毒草言うたら大概花言葉えげつないやつばっかりちゃう?」
女子って、意外とそういうん気にする子多いで?と言いながらケマンソウの花言葉を調べて「ほら、失恋やって」と画面を見せたら「俺達の恋はまだ始まってすらないやん!」と悲痛な声を上げた。
「この先、始まる予定あるん?」
「今の所、予定は未定状態やな」
「始まらんよね、それ」
何であんなふりやったんよ、キミ。
「せやけど、そっかー。毒草も花やから花言葉とかあるんやな。効能ばっかりみとったわ」
「いや、毒草から離れようや。もっとかわええ花あるやろ」
「うーん。けど、それやとキャラ立ちせえへんやん」
意外性とか特別感すっとばしてキャラ立ちを優先するあたり、大阪育ちやなー。
そんなんやから、性格しっとる同学年からはモテへんのやろうな、この子。
「女心を解せん男やわー」
「自分の好きなもんあげたい思うんは、普通ちゃう?」
「いやいや、相手の趣味嗜好にあわせるべきやって」
「ほなら、うちの部活連中に聞いてくるから、明日どれがええか決めたってえな」
「ええよ」
翌日、白石君が部活仲間に聞いてきた『好きな子にあげるプレゼント』を発表してくれた。
「謙也は『面白い消しゴム詰め合わせ』、銀さんは『お香』、ユウジは『おすすめお笑いDVD』、小石川は『パセリ育成セット』、財前君は『オーディオセット』、金ちゃんは『たこ焼き』。どや!」
はあ、まあ、なんちゅうか。
「キミんとこの部活仲間はモテへんやろ」
全員が自分の好み全面に押し出しすぎやん。
百歩譲って石田君のお香はええけど、忍足君はお相手小学生なん?財前君のは物理的にも気持ち的にも重すぎるやろ。
「せやけど、今回の俺は一味ちゃうで!はい!」
そう言うて白石君がだしてきた鉢には、紫色の花が咲いとった。
ええ笑顔で「Present for you.」と言った。
「これな、ロベリアゆうて花言葉は『いつも愛らしい』やねん。どや?女子がヒーヒー言うやろ?」
「ヒーヒー言うかは知らんけど、チョイスはええんとちゃう?」
「せやろ?あ、けどこの花、全部毒性あるから気を付けてな!」
「せやから毒草から離れろや、自分」
品行方正、スポーツ万能、成績優秀。
故に、女子の後輩からは絶大な人気を誇っとるが、口を開けばそこら辺の男子生徒となんら変わらない男や。
「でな、この間買ったケマンソウがめっちゃかわええねん!花がハート型なんやで!」
「へー、かわええなー」
口を開けば、基本的に毒草とカブトムシとテニスの話しか出てこんから、恐らく忍足君と同じレベルやろう。
この手の話は、女子は長くは聞いとられんし男子も直ぐに飽きてまう所為か、ちゃんと聞いとる私にいつも矛先が向く。
私も別に興味がある訳やないのだけれど、輝かんばかりの笑顔で「こんな話聞いてくれるん、苗樫さんだけやで!」言われてしまっては聞くしかない。
「今度、苗樫さんにもあげるな!」
「毒草プレゼントするって凄いチョイスやなー、自分」
「何で?嬉しない?」
「まあ、私は構わへんけど、毒草言うたら大概花言葉えげつないやつばっかりちゃう?」
女子って、意外とそういうん気にする子多いで?と言いながらケマンソウの花言葉を調べて「ほら、失恋やって」と画面を見せたら「俺達の恋はまだ始まってすらないやん!」と悲痛な声を上げた。
「この先、始まる予定あるん?」
「今の所、予定は未定状態やな」
「始まらんよね、それ」
何であんなふりやったんよ、キミ。
「せやけど、そっかー。毒草も花やから花言葉とかあるんやな。効能ばっかりみとったわ」
「いや、毒草から離れようや。もっとかわええ花あるやろ」
「うーん。けど、それやとキャラ立ちせえへんやん」
意外性とか特別感すっとばしてキャラ立ちを優先するあたり、大阪育ちやなー。
そんなんやから、性格しっとる同学年からはモテへんのやろうな、この子。
「女心を解せん男やわー」
「自分の好きなもんあげたい思うんは、普通ちゃう?」
「いやいや、相手の趣味嗜好にあわせるべきやって」
「ほなら、うちの部活連中に聞いてくるから、明日どれがええか決めたってえな」
「ええよ」
翌日、白石君が部活仲間に聞いてきた『好きな子にあげるプレゼント』を発表してくれた。
「謙也は『面白い消しゴム詰め合わせ』、銀さんは『お香』、ユウジは『おすすめお笑いDVD』、小石川は『パセリ育成セット』、財前君は『オーディオセット』、金ちゃんは『たこ焼き』。どや!」
はあ、まあ、なんちゅうか。
「キミんとこの部活仲間はモテへんやろ」
全員が自分の好み全面に押し出しすぎやん。
百歩譲って石田君のお香はええけど、忍足君はお相手小学生なん?財前君のは物理的にも気持ち的にも重すぎるやろ。
「せやけど、今回の俺は一味ちゃうで!はい!」
そう言うて白石君がだしてきた鉢には、紫色の花が咲いとった。
ええ笑顔で「Present for you.」と言った。
「これな、ロベリアゆうて花言葉は『いつも愛らしい』やねん。どや?女子がヒーヒー言うやろ?」
「ヒーヒー言うかは知らんけど、チョイスはええんとちゃう?」
「せやろ?あ、けどこの花、全部毒性あるから気を付けてな!」
「せやから毒草から離れろや、自分」