短編
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屋根の上で報告書を確認していると、撫子の「ぎゃっ!」という烏みたいな悲鳴が聞こえてきた。
下を覗くと、風魔に抱き抱えられながら暴れる撫子がいた。
あの二人、またやってんのかと呆れる。
北条と和睦を結んでから、風魔は暇を見つけては撫子を捕獲しにくる。
随分前に何で撫子に固執するのかと聞いたときに、撫子が任務で大怪我して瀕死の時に出会したのが事の発端らしい。
撫子の側に降り立った風魔に撫子は「真田様の所に帰らないと……帰らせて……」と懇願したらしい。
その一途な旦那への忠誠心に健気さを感じて以来、撫子を飼うという願望を持っているらしい。
撫子は「私は家畜じゃない!」と怒ってるが、残念ながら撫子の忠誠心と帰巣本能は犬に似たものがある。
やれやれ、と思いながら二人の側に降り立つ。
「風魔、そろそろ放してあげてよ」
そう声をかけると口パクで『撫子頂戴』と言う。
「希望には沿ってあげたいんだけどさ、うちも人手不足でね」
『大切に育てるから』
「そりゃね。渡すからには大切に使ってもらわないと。でも、撫子は渡せないの」
俺様の言葉に、風魔は頬を膨らませて怒りを表現した。
すると、徐に算盤をとりだしパチパチと弾いて俺様に見せてきた。
『この額でどうだ』
「うーん、ちょっと考えさせて」
この額があれば、新しい忍を何人か雇える。
慢性的な人手不足を改善できるだろう。
「よし、のった!」
「てぇ、おい!のらないでくださいよ、長!」
「だって、こんな額掲示されたらのっちゃうって!」
「この守銭奴が!ちょ、頬擦りしないでよ!」
こうして撫子は風魔に売られていきましたとさ。
下を覗くと、風魔に抱き抱えられながら暴れる撫子がいた。
あの二人、またやってんのかと呆れる。
北条と和睦を結んでから、風魔は暇を見つけては撫子を捕獲しにくる。
随分前に何で撫子に固執するのかと聞いたときに、撫子が任務で大怪我して瀕死の時に出会したのが事の発端らしい。
撫子の側に降り立った風魔に撫子は「真田様の所に帰らないと……帰らせて……」と懇願したらしい。
その一途な旦那への忠誠心に健気さを感じて以来、撫子を飼うという願望を持っているらしい。
撫子は「私は家畜じゃない!」と怒ってるが、残念ながら撫子の忠誠心と帰巣本能は犬に似たものがある。
やれやれ、と思いながら二人の側に降り立つ。
「風魔、そろそろ放してあげてよ」
そう声をかけると口パクで『撫子頂戴』と言う。
「希望には沿ってあげたいんだけどさ、うちも人手不足でね」
『大切に育てるから』
「そりゃね。渡すからには大切に使ってもらわないと。でも、撫子は渡せないの」
俺様の言葉に、風魔は頬を膨らませて怒りを表現した。
すると、徐に算盤をとりだしパチパチと弾いて俺様に見せてきた。
『この額でどうだ』
「うーん、ちょっと考えさせて」
この額があれば、新しい忍を何人か雇える。
慢性的な人手不足を改善できるだろう。
「よし、のった!」
「てぇ、おい!のらないでくださいよ、長!」
「だって、こんな額掲示されたらのっちゃうって!」
「この守銭奴が!ちょ、頬擦りしないでよ!」
こうして撫子は風魔に売られていきましたとさ。