短編
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開店の準備をしていると、クローズにしていた扉が勢いよく開き能天気な笑顔を浮かべた撫子が入ってきた。
その手には、水色の手提げ袋が下げられていた。
「ハァァァァピィィィィバァァァァスデェェェェ!瑛くんんんんん!!」
「うるさい!何だよ、その異様なテンションの高さは!」
「これくらい高くいかないと、瑛くん誕生日なんてさらっと流しそうだからさ」
ニコニコと笑いながら手提げ袋をカウンターに置くと、ドスンという重量感のある音を発した。
何が入ってるんだ、これ……。
恐る恐る聞くと、撫子は顔を輝かせながら「今年は手作りにしてみた!」と言い、袋の中からそれは見事な木彫りのサーフィンをするカピバラがでてきた。
「瑛くんの好きなものを詰め込んでみました」
いや、確かに海もサーフィンも好きだし、カピバラも撫子に似てて好きだけどこの詰め込み方はないだろ。
とは思うものの、撫子が苦労して作ってここまで運んできたのに文句は言えない。
「そ、そうか……。ありがとう、大変だったろ?」
「原木から彫るのはやっぱり大変だったよー」
想像以上に本格的な代物だったらしい。
「けどさ、手作りならケーキとかでも良かったんじゃないか?」
お前、料理得意だろ?と言うと、その発想はなかったと言わんばかりの驚愕を顔に表した。
学年一位のくせに、たまにバカだよなこいつ……。
「けど、ありがとうな」
「ううん。ねぇ、瑛くん」
「ん?」
「生まれてきてくれてありがとう。また来年も、誕生日祝わせてね」
屈託のない笑顔に胸が締め付けられるほど愛しく感じてしまい、照れ隠しにチョップを一発くらわせて木彫りを持って部屋まで逃げた。
来年……来年も、あいつといられるのかと思うと、顔の緩みが抑えきれなかった。
その手には、水色の手提げ袋が下げられていた。
「ハァァァァピィィィィバァァァァスデェェェェ!瑛くんんんんん!!」
「うるさい!何だよ、その異様なテンションの高さは!」
「これくらい高くいかないと、瑛くん誕生日なんてさらっと流しそうだからさ」
ニコニコと笑いながら手提げ袋をカウンターに置くと、ドスンという重量感のある音を発した。
何が入ってるんだ、これ……。
恐る恐る聞くと、撫子は顔を輝かせながら「今年は手作りにしてみた!」と言い、袋の中からそれは見事な木彫りのサーフィンをするカピバラがでてきた。
「瑛くんの好きなものを詰め込んでみました」
いや、確かに海もサーフィンも好きだし、カピバラも撫子に似てて好きだけどこの詰め込み方はないだろ。
とは思うものの、撫子が苦労して作ってここまで運んできたのに文句は言えない。
「そ、そうか……。ありがとう、大変だったろ?」
「原木から彫るのはやっぱり大変だったよー」
想像以上に本格的な代物だったらしい。
「けどさ、手作りならケーキとかでも良かったんじゃないか?」
お前、料理得意だろ?と言うと、その発想はなかったと言わんばかりの驚愕を顔に表した。
学年一位のくせに、たまにバカだよなこいつ……。
「けど、ありがとうな」
「ううん。ねぇ、瑛くん」
「ん?」
「生まれてきてくれてありがとう。また来年も、誕生日祝わせてね」
屈託のない笑顔に胸が締め付けられるほど愛しく感じてしまい、照れ隠しにチョップを一発くらわせて木彫りを持って部屋まで逃げた。
来年……来年も、あいつといられるのかと思うと、顔の緩みが抑えきれなかった。