短編
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撫子はよく笑うというか、笑っているところしか見たことがない。
にこにこ笑いながら、掃除したり洗濯したりしている。
俺様の茶飲み話に付き合うときも、いつもにこにこしていて、幸せそうなやつだなと思う。
今日も茶を飲み交わしながら、何がそんなに楽しいのか聞くと、別に楽しくて笑っているわけじゃないと言う。
「この戦国乱世が続いていて、いつ死ぬかもわからないじゃないですか。正直、毎日いつ死ぬか不安で仕方がないんです。だから、笑って誤魔化してるだけなんです」
そう、にこにこ笑いながら言う撫子に、少し安心した。
こいつも人なんだなと。
もし、撫子がこんな世の中で毎日が楽しくて仕方がないと言ったら、気が違っているんじゃないかと心配になっていた所だ。
串団子を一本つまみ上げ団子にかぶりつきながら、じゃあ、あんたは今幸せじゃないの?と何となく聞くと、撫子は虚を突かれた顔をした。
「え、何でですか?」
「だって、毎日不安だったら、幸せなんて感じる暇ないんじゃないの?」
「……猿飛様とこうしてお茶を飲んでいるときは、安心します。不思議ですね。この時ばかりは幸せだと感じます」
にこりと微笑む撫子の言葉には嘘はなさそうだ。
これでも、嘘を見抜く術は長けているし、女中程度の嘘は見抜ける。
じゃあ、俺様と居る時は幸せなの?とからかって聞くと、照れたように笑い、はいと答えた。
「猿飛様は、幸せですか?」
お返しとばかりに聞いてきた撫子の問いかけに、団子を飲み込み、まあ、不幸ではないね、と返す。
それどころか幸せだね。真田の旦那の下で働くのも、こうして撫子とお茶啜る時間も幸せ。
とは、素直じゃない俺様は口にはしない。
それでも撫子が、なら良かったです、と笑うのを見たら、あんたと居る時間も幸せだよくらい言ってあげればよかったかなと思った。
にこにこ笑いながら、掃除したり洗濯したりしている。
俺様の茶飲み話に付き合うときも、いつもにこにこしていて、幸せそうなやつだなと思う。
今日も茶を飲み交わしながら、何がそんなに楽しいのか聞くと、別に楽しくて笑っているわけじゃないと言う。
「この戦国乱世が続いていて、いつ死ぬかもわからないじゃないですか。正直、毎日いつ死ぬか不安で仕方がないんです。だから、笑って誤魔化してるだけなんです」
そう、にこにこ笑いながら言う撫子に、少し安心した。
こいつも人なんだなと。
もし、撫子がこんな世の中で毎日が楽しくて仕方がないと言ったら、気が違っているんじゃないかと心配になっていた所だ。
串団子を一本つまみ上げ団子にかぶりつきながら、じゃあ、あんたは今幸せじゃないの?と何となく聞くと、撫子は虚を突かれた顔をした。
「え、何でですか?」
「だって、毎日不安だったら、幸せなんて感じる暇ないんじゃないの?」
「……猿飛様とこうしてお茶を飲んでいるときは、安心します。不思議ですね。この時ばかりは幸せだと感じます」
にこりと微笑む撫子の言葉には嘘はなさそうだ。
これでも、嘘を見抜く術は長けているし、女中程度の嘘は見抜ける。
じゃあ、俺様と居る時は幸せなの?とからかって聞くと、照れたように笑い、はいと答えた。
「猿飛様は、幸せですか?」
お返しとばかりに聞いてきた撫子の問いかけに、団子を飲み込み、まあ、不幸ではないね、と返す。
それどころか幸せだね。真田の旦那の下で働くのも、こうして撫子とお茶啜る時間も幸せ。
とは、素直じゃない俺様は口にはしない。
それでも撫子が、なら良かったです、と笑うのを見たら、あんたと居る時間も幸せだよくらい言ってあげればよかったかなと思った。