短編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
プラモデルを下さい
猫を下さい
お金がほしい
家族皆元気でありますように
手紙の要望を書き写しながら、このイベントは七夕じゃねぇんだぞという憤りにかられる。
私はサンタだ。
正真正銘、トナカイに鞭打ち全国を飛び回りクソガキ共にプレゼントを配る不法侵入者。
毎年、この季節を忙殺されているのは、何を持っても父親が悪い。
サンタクロースは親がサンタクロースなら、子もそれを継ぐという呪いがかかっている。
負の因習ではなく、呪いなので足掻きようがない。
しかも、配属された所が仕事が大雑把な熱血漢二人の下だというのだから、世の中不条理で不合理で理不尽だ!
私だって、彼氏作ってクリスマスすごしたいよ!
そんな怒りメーターが振りきれそうな時、部屋に同僚の能天気そうな声が響く。
「撫子ちゃーん!新しいサンタ服もってきたよー!今年の女性サンタはミニスカニーハイだって!」
「どこ需要だよ!」
真っ赤な衣装を手に入ってきた佐助君から服を奪い、暖炉の燃料にしてやった。
よく燃えることだ!
「ちょっと!燃やしちゃったけど衣装どうするの?!」
「例年通り長ズボンはく」
「えぇー!俺様、撫子ちゃんのミニスカ楽しみにしてたのに!」
「ミニスカの心配より、今はこの終わらない仕事の心配してくれ!」
ドンッ!と机を叩いたら書類と手紙が雪崩をお越し、私の怒りメーターは振りきれた。
「撫子ちゃん、落ち着きなって。ほら、ホットミルク」
渡されたホットミルクを啜ると、全身に暖かさが染み渡り、毛羽立っていた神経が落ち着いてくる。
と同時に涙が零れてくる。
「私、絶対に一般人男性と結婚して寿退社するんだ……」
ぐすぐすと鼻を啜る私に佐助君は「一般人男性じゃないとダメ?」と聞いてきたから当たり前だろと返した。
自分の子供にこんな苦行を科せるわけにはいかない。
「じゃあ、新しい職探さないとなぁ」
「なんで?」
「撫子ちゃんと結婚するため」
佐助君に密かに思いを寄せている身としては、中々ジャブのきいた返答である。
佐助君と結婚できれば、そりゃ私としても嬉しい。
たがしかし、佐助君はワーカーホリックだ。
絶対にこの仕事は辞められない。
「あーあ、子供もサンタか」
生まれてきた我が子には、泣いて謝ろう。
猫を下さい
お金がほしい
家族皆元気でありますように
手紙の要望を書き写しながら、このイベントは七夕じゃねぇんだぞという憤りにかられる。
私はサンタだ。
正真正銘、トナカイに鞭打ち全国を飛び回りクソガキ共にプレゼントを配る不法侵入者。
毎年、この季節を忙殺されているのは、何を持っても父親が悪い。
サンタクロースは親がサンタクロースなら、子もそれを継ぐという呪いがかかっている。
負の因習ではなく、呪いなので足掻きようがない。
しかも、配属された所が仕事が大雑把な熱血漢二人の下だというのだから、世の中不条理で不合理で理不尽だ!
私だって、彼氏作ってクリスマスすごしたいよ!
そんな怒りメーターが振りきれそうな時、部屋に同僚の能天気そうな声が響く。
「撫子ちゃーん!新しいサンタ服もってきたよー!今年の女性サンタはミニスカニーハイだって!」
「どこ需要だよ!」
真っ赤な衣装を手に入ってきた佐助君から服を奪い、暖炉の燃料にしてやった。
よく燃えることだ!
「ちょっと!燃やしちゃったけど衣装どうするの?!」
「例年通り長ズボンはく」
「えぇー!俺様、撫子ちゃんのミニスカ楽しみにしてたのに!」
「ミニスカの心配より、今はこの終わらない仕事の心配してくれ!」
ドンッ!と机を叩いたら書類と手紙が雪崩をお越し、私の怒りメーターは振りきれた。
「撫子ちゃん、落ち着きなって。ほら、ホットミルク」
渡されたホットミルクを啜ると、全身に暖かさが染み渡り、毛羽立っていた神経が落ち着いてくる。
と同時に涙が零れてくる。
「私、絶対に一般人男性と結婚して寿退社するんだ……」
ぐすぐすと鼻を啜る私に佐助君は「一般人男性じゃないとダメ?」と聞いてきたから当たり前だろと返した。
自分の子供にこんな苦行を科せるわけにはいかない。
「じゃあ、新しい職探さないとなぁ」
「なんで?」
「撫子ちゃんと結婚するため」
佐助君に密かに思いを寄せている身としては、中々ジャブのきいた返答である。
佐助君と結婚できれば、そりゃ私としても嬉しい。
たがしかし、佐助君はワーカーホリックだ。
絶対にこの仕事は辞められない。
「あーあ、子供もサンタか」
生まれてきた我が子には、泣いて謝ろう。