criminal
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昼食後の鍛練を終わらせ、シャワーを軽く浴びて語学の勉強をしていたら玄関からウィンドチャイムの音がした。
ヴェデッドが「旦那様でしょうか?」と言いながら玄関に向かうのを見送り「いやいや、まさかな」と思っていたのに、満面の笑みでプレゼントボックスと花束を持ったアランがリビングへ入ってきた。
「ただいま、アーティア」
「お帰りなさい、アラン。仕事はどうしたの?」
「今日は早くあがらせてもらった。そして、いい知らせだ!明日から一週間、休みをもらったからしばらく一緒にいられるぞ!」
嬉しそうなアランには悪いが、自分の軽率な発言でライブラの重要な人材を一週間も抜けさせてしまう事態にしてしまったことに申し訳なさが込み上げた。
あそこで下手に誤魔化してもバレるかと思ったし、まさかその程度でアランがアクションを起こすとは思わなかったのだ。
渋い顔をする私に、アランが「喜んでくれないのか……?」と残念そうな顔で私の罪悪感を抉ってくる。
「嬉しいよ。嬉しいけど、申し訳なさが先立つというか……」
「大丈夫だ。ちゃんと、正式にもらった休みなんだから」
「そうじゃなくて……。そりゃ、もっと話したいなとは思ってたけど、本当に気にしてくれなくてよかったんだってば……」
これでは、私が構ってほしいが為にわざと身を引いたみたいでなんだか居心地が悪い。
「まぁ、いいじゃないか。お互いを知ろうと言っておいて、ろくに話せないんじゃ意味がない。そうだろ?」
「そりゃそうだけどさぁ……。けど、やっぱり申し訳ない……」
アランと一緒にいられる嬉しさと、ライブラの皆さんへの罪悪感で板挟みになり、感情が追い付かない私の顎をすくい「アーティア。この貴重な二人の時間の間だけは、俺のことだけを考えてほしい」と、砂を吐きたくなるようなセリフをアランが吐くから、色々どうでもよくなってしまった。
「オーケー。けど、そういうセリフは控えてほしいかな。ヴェデッドが困るから」
視線をヴェデッドへ送れば、「お邪魔でしたら、席を外しますが……」と申し訳なさそうに申し出されたが、気にしないでほしい。
これは、アランお得意のご機嫌とりなので。
「いいよ、いいよ。ここにいて。さて、それじゃあ、アランがなにを買ってくれたのか拝見させてもらいましょうか」
床に置かれたプレゼントボックスのリボンを一纏めに結い、破れないように剥がした包装紙を丁寧に折り畳んでいたら、ヴェデッドに「お嬢様は几帳面なんですね」と言われた。
「几帳面っていうか、ラッピングも贈り物の一部なのに乱暴には扱いたくないじゃない」
「まぁ、素敵なお考えですね」
「ありがとう」
ラッピングを脇にやり、箱を開ければ愛らしいテディベアがでてきた。
予想通り、こう来たか。
箱のサイズと形状的に、食器やコスメ、服、アクセサリー類などではないことは予想がついていた。
やはり、なんだかんだと言いつつ、見た目に騙されるものだよなと半ば諦めていたら、ヴェデッドに「あまり、嬉しそうではありませんね」と困ったように聞かれ、アランも「嫌だったかい?」と不安そうに尋ねてきた。
罪悪感抉ってくるー。
「そんなことないよ。可愛い物は好きだし」
「そうか、ならよかった……。最初はアクセサリーにしようかと思ったけど、それは明日でもいいかなって」
「なるほど?」
「それと……。これは覚えていてくれるかわからないけど、俺が初めて君に贈ったのもテディベアだろ。だから、もう一度初めからよろしくって意味合いで選んでみたんだ」
少し頬を染め語るアランに、私はやはり「なるほど」としか言えなかった。
むず痒くて、恥ずかしくて、甘酸っぱい気分。
幼少の頃にアランからテディベアを貰った時と同じ物を感じてしまい、総括すればメチャクチャ恥ずかしいということなのだ。
忘れるわけもない、私にとって大切な思い出。
ほつれを直し長年連れ添い、ここHLに持ってくるほどなのだから。
「……そんなに喜んでもらえて嬉しいよ」
「そ、そう……」
「はは、耳が真っ赤だよアーティア」
「うるさいな、もう……」
くそぉ、モテ男スキルに振り回されてる。
この程度で平常心を保てないだなんて、修行が足りないわ、私。
ヴェデッドが「旦那様でしょうか?」と言いながら玄関に向かうのを見送り「いやいや、まさかな」と思っていたのに、満面の笑みでプレゼントボックスと花束を持ったアランがリビングへ入ってきた。
「ただいま、アーティア」
「お帰りなさい、アラン。仕事はどうしたの?」
「今日は早くあがらせてもらった。そして、いい知らせだ!明日から一週間、休みをもらったからしばらく一緒にいられるぞ!」
嬉しそうなアランには悪いが、自分の軽率な発言でライブラの重要な人材を一週間も抜けさせてしまう事態にしてしまったことに申し訳なさが込み上げた。
あそこで下手に誤魔化してもバレるかと思ったし、まさかその程度でアランがアクションを起こすとは思わなかったのだ。
渋い顔をする私に、アランが「喜んでくれないのか……?」と残念そうな顔で私の罪悪感を抉ってくる。
「嬉しいよ。嬉しいけど、申し訳なさが先立つというか……」
「大丈夫だ。ちゃんと、正式にもらった休みなんだから」
「そうじゃなくて……。そりゃ、もっと話したいなとは思ってたけど、本当に気にしてくれなくてよかったんだってば……」
これでは、私が構ってほしいが為にわざと身を引いたみたいでなんだか居心地が悪い。
「まぁ、いいじゃないか。お互いを知ろうと言っておいて、ろくに話せないんじゃ意味がない。そうだろ?」
「そりゃそうだけどさぁ……。けど、やっぱり申し訳ない……」
アランと一緒にいられる嬉しさと、ライブラの皆さんへの罪悪感で板挟みになり、感情が追い付かない私の顎をすくい「アーティア。この貴重な二人の時間の間だけは、俺のことだけを考えてほしい」と、砂を吐きたくなるようなセリフをアランが吐くから、色々どうでもよくなってしまった。
「オーケー。けど、そういうセリフは控えてほしいかな。ヴェデッドが困るから」
視線をヴェデッドへ送れば、「お邪魔でしたら、席を外しますが……」と申し訳なさそうに申し出されたが、気にしないでほしい。
これは、アランお得意のご機嫌とりなので。
「いいよ、いいよ。ここにいて。さて、それじゃあ、アランがなにを買ってくれたのか拝見させてもらいましょうか」
床に置かれたプレゼントボックスのリボンを一纏めに結い、破れないように剥がした包装紙を丁寧に折り畳んでいたら、ヴェデッドに「お嬢様は几帳面なんですね」と言われた。
「几帳面っていうか、ラッピングも贈り物の一部なのに乱暴には扱いたくないじゃない」
「まぁ、素敵なお考えですね」
「ありがとう」
ラッピングを脇にやり、箱を開ければ愛らしいテディベアがでてきた。
予想通り、こう来たか。
箱のサイズと形状的に、食器やコスメ、服、アクセサリー類などではないことは予想がついていた。
やはり、なんだかんだと言いつつ、見た目に騙されるものだよなと半ば諦めていたら、ヴェデッドに「あまり、嬉しそうではありませんね」と困ったように聞かれ、アランも「嫌だったかい?」と不安そうに尋ねてきた。
罪悪感抉ってくるー。
「そんなことないよ。可愛い物は好きだし」
「そうか、ならよかった……。最初はアクセサリーにしようかと思ったけど、それは明日でもいいかなって」
「なるほど?」
「それと……。これは覚えていてくれるかわからないけど、俺が初めて君に贈ったのもテディベアだろ。だから、もう一度初めからよろしくって意味合いで選んでみたんだ」
少し頬を染め語るアランに、私はやはり「なるほど」としか言えなかった。
むず痒くて、恥ずかしくて、甘酸っぱい気分。
幼少の頃にアランからテディベアを貰った時と同じ物を感じてしまい、総括すればメチャクチャ恥ずかしいということなのだ。
忘れるわけもない、私にとって大切な思い出。
ほつれを直し長年連れ添い、ここHLに持ってくるほどなのだから。
「……そんなに喜んでもらえて嬉しいよ」
「そ、そう……」
「はは、耳が真っ赤だよアーティア」
「うるさいな、もう……」
くそぉ、モテ男スキルに振り回されてる。
この程度で平常心を保てないだなんて、修行が足りないわ、私。