criminal
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幸せそうに食事を口に運ぶアーティアの姿は、どんなに歳を重ねていようとも変わらずで、見ているだけで幸せな気持ちになる。
その姿に魅いっていて、食事をとる手を疎かにしているのがバレたようで、「食べないの?」と聞かれた。
「アーティアの幸せそうな顔で胸がいっぱいになってね」
「胸はいっぱいになっても、お腹はいっぱいにならないよ。ていうか、お兄ちゃんのご飯美味しい」
俺への注意もそこそこに、また食事を再開するアーティアを主食に自分の食事にも真面目に手をつける。
そういえば、ヴェデッドのことを話しておかないとなと思い出し、写真を見せたら「事前に聞いておいてよかった」と真顔で言われた。
「夕方過ぎまでいるから、食事や生活の心配はしなくて大丈夫だよ」
「なーんだ。居候だから、色々しようと思ってたのに」
「色々って、なにをしようとしてたんだ、なにを」
よからぬことを考えていたのではないかと思い問い詰めれば、きょとんとした表情で「なにって、掃除とか洗濯とか食事作ったりとか」と普通の発想だった。
「ははっ、まるで新妻だね」
「笑えなーい」
軽く受け流したジョークにアーティアは笑った。
アーティアが最後のスープをスプーンでひと掬いして飲んだのを見て、デザートを持ってきてあげたら目を輝かせて喜んだ。
本当に今年で二十九なのかと疑いたくなるくらい行動が幼く、偽物では?とも思ってしまうが、喜び方が記憶にある通りのアーティアだから一概には否定しがたい。
その後、一緒に食器を洗うという久方ぶりのイベントに心踊らせつつ、先にお風呂に入らせた。
家主が一番風呂に入るべきだと主張されたが、長旅で疲れているであろう女性を差し置いて入るわけにはいかないと説得してバスルームへ押しやる。
入れ替わりで入ると女性物のシャンプーの香りがして、アーティアに包まれている気分だな、と思ったら一気に気まずくなった。
濡れた髪をタオルで拭きながらリビングに入ると、ソファで熱心になにかを読んでいるアーティアが視界に入った。
露出されたうなじにイタズラ心がうずき、そっと近付きうなじに軽くキスをしたら、「なに……」と嫌なものを見る目で見られ、少し後悔した。
「いや。随分と艶っぽい後ろ姿に我慢できなくてね」
「欲求不満なの?」
随分と、さらっとアーティアの口から出てほしくない単語がでてきて一瞬固まるが、見た目こそ少女だが中身は自分と大差ないことを考えればたいして不思議ではないか。
不思議ではないが、できれば聞きたくなかったな。
ここで引くのも癪なので、「そういうことだから、このあとのお相手願えるかな?」と耳元で囁けば、俺の耳元に唇を寄せ「本気で相手してほしければ、いくらでもしてあげるわ」と囁き、リップ音をたてて頬にキスをされた。
うーん、完全にやり返されたな。
隣に座り、「どこでそんな殺し文句を覚えたんだい」と聞けば、「師匠から嫌ってほど仕込まれたよ」と言いながら遠くを見た。
本意ではなかったことに、少なからず安心し「じゃあ、本当に相手してほしい時にはお願いしようかな」と冗談の延長線上で言ったら、ゆるく「いいよー」と返されて、飲んでいた水を吹き出しかけた。
「そういう冗談はやめなさい」
「冗談じゃないけど」
お兄ちゃんは特別、とイタズラっぽく笑うものだから、冗談なのか本気なのかわかりやしない。
花音薔薇兜には、余計な知識を仕込むなと苦情申し立てをしたい。
「どうする?相手しようか?」
「いい……!ただの冗談だから、にじり寄って来ないでくれ!」
ニヤニヤとしながら艶かしく胸板を撫でられたので、荷物と一緒に客室へとアーティアを投げ入れた。
部屋の中から大笑いが聞こえてくる。
くそ、血は争えないな……。
その姿に魅いっていて、食事をとる手を疎かにしているのがバレたようで、「食べないの?」と聞かれた。
「アーティアの幸せそうな顔で胸がいっぱいになってね」
「胸はいっぱいになっても、お腹はいっぱいにならないよ。ていうか、お兄ちゃんのご飯美味しい」
俺への注意もそこそこに、また食事を再開するアーティアを主食に自分の食事にも真面目に手をつける。
そういえば、ヴェデッドのことを話しておかないとなと思い出し、写真を見せたら「事前に聞いておいてよかった」と真顔で言われた。
「夕方過ぎまでいるから、食事や生活の心配はしなくて大丈夫だよ」
「なーんだ。居候だから、色々しようと思ってたのに」
「色々って、なにをしようとしてたんだ、なにを」
よからぬことを考えていたのではないかと思い問い詰めれば、きょとんとした表情で「なにって、掃除とか洗濯とか食事作ったりとか」と普通の発想だった。
「ははっ、まるで新妻だね」
「笑えなーい」
軽く受け流したジョークにアーティアは笑った。
アーティアが最後のスープをスプーンでひと掬いして飲んだのを見て、デザートを持ってきてあげたら目を輝かせて喜んだ。
本当に今年で二十九なのかと疑いたくなるくらい行動が幼く、偽物では?とも思ってしまうが、喜び方が記憶にある通りのアーティアだから一概には否定しがたい。
その後、一緒に食器を洗うという久方ぶりのイベントに心踊らせつつ、先にお風呂に入らせた。
家主が一番風呂に入るべきだと主張されたが、長旅で疲れているであろう女性を差し置いて入るわけにはいかないと説得してバスルームへ押しやる。
入れ替わりで入ると女性物のシャンプーの香りがして、アーティアに包まれている気分だな、と思ったら一気に気まずくなった。
濡れた髪をタオルで拭きながらリビングに入ると、ソファで熱心になにかを読んでいるアーティアが視界に入った。
露出されたうなじにイタズラ心がうずき、そっと近付きうなじに軽くキスをしたら、「なに……」と嫌なものを見る目で見られ、少し後悔した。
「いや。随分と艶っぽい後ろ姿に我慢できなくてね」
「欲求不満なの?」
随分と、さらっとアーティアの口から出てほしくない単語がでてきて一瞬固まるが、見た目こそ少女だが中身は自分と大差ないことを考えればたいして不思議ではないか。
不思議ではないが、できれば聞きたくなかったな。
ここで引くのも癪なので、「そういうことだから、このあとのお相手願えるかな?」と耳元で囁けば、俺の耳元に唇を寄せ「本気で相手してほしければ、いくらでもしてあげるわ」と囁き、リップ音をたてて頬にキスをされた。
うーん、完全にやり返されたな。
隣に座り、「どこでそんな殺し文句を覚えたんだい」と聞けば、「師匠から嫌ってほど仕込まれたよ」と言いながら遠くを見た。
本意ではなかったことに、少なからず安心し「じゃあ、本当に相手してほしい時にはお願いしようかな」と冗談の延長線上で言ったら、ゆるく「いいよー」と返されて、飲んでいた水を吹き出しかけた。
「そういう冗談はやめなさい」
「冗談じゃないけど」
お兄ちゃんは特別、とイタズラっぽく笑うものだから、冗談なのか本気なのかわかりやしない。
花音薔薇兜には、余計な知識を仕込むなと苦情申し立てをしたい。
「どうする?相手しようか?」
「いい……!ただの冗談だから、にじり寄って来ないでくれ!」
ニヤニヤとしながら艶かしく胸板を撫でられたので、荷物と一緒に客室へとアーティアを投げ入れた。
部屋の中から大笑いが聞こえてくる。
くそ、血は争えないな……。