はろうぃんリクエスト企画
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「お!練くん!ちょっと早いけどハッピーハロウィン!」
「あぁ、さらばか。Trick but Treat.」
まさか、練くんの口からそんな俗物的単語が出てくるとは思わなかった。
but……そうか、butなのか……。
「練くんに追い剥ぎされる日がくるとは思わなかったし、思いたくなかった……」
「ははっ。yetの方がよかったかな?」
「悪戯主体じゃん。弄んでるな~?質の悪いイケメンめ……」
「冗談だ、冗談。紅覇がよく言っているから、ちょっと言ってみたくなっただけだ」
紅覇くんか。
あの魔性の少年なら、「お菓子をくれても悪戯するよ」くらい言いそうだよなぁ。
その紅覇くんに骨抜きにされる女子たちがあとを絶たないんだろうなぁ。
「では、仕切り直して。Trick or Treat.」
「仕切り直さなくてよくない?」
「Trick or Treat.」
やめろ、やめろ。
にじり寄ってくるな。
慌てて鞄やポケットをあさるが、今日に限って飴玉ひとつでてこない。
焦る私と心なしか楽しそうな練くん。
「ないのか?」
「……ないから買ってくる」
「それはルール違反だぞ、さらば。じゃあ、悪戯をしないといけないな」
「やだよぉ……。サディストの悪戯なんてろくなもんじゃないよぉ……」
「……そういうことを言われると、ろくでもないことをしたくなるな」
「ごめんなさい」
素直に謝れば、ご満悦な表情で「許そう」と王様みたいな態度で許された。
それで、私はなにをさせられるのかと恐れ戦く私を存分に楽しみながら、「なにをしてほしい?」とさらに謎の圧をかけてくる。
なにをしてほしい、とは?
「悪戯される側が決めていいの?」
「参考にするだけだ」
「えぇ……じゃあ、高瀬屋さんのお煎餅食べたい……」
「それはご褒美だ、さらば。だが、キミの基準で悪戯を考えるなら、そうだな……。高瀬屋さんの品を買い占めよう」
「私だけじゃなくてお店にも迷惑だから、流れるような動作でだしたその黒いカードしまって!?」
返答を予期していたのか、元より私に高額商品を買い与えるつもりだったのか知らないが、なんでそんなヤバいカードを剥き身で持ってるの。
久しぶりにびっくりしたよ。
笑い声を堪えながら「いい反応だ」と、大変楽しそうでなによりですね!?
「冗談だ、冗談」
「今日は冗談が冴え渡ってますね?」
「そう褒めるな」
かわし方も冴え渡ってますね、練くんさん。
わかってて言ってるのがまた腹立たしい。
「悪戯なんてする気ないんでしょ」
「俺が自分の発言を反故にする軽い男だと思ってるのか」
「いっそ反故にしてほしい」
私の願いを「しないぞ」と凛々しい笑顔で否定し、「悪戯ではないが、頼みごとを聞いてほしい」と嫌な前振りをする。
練くんが私に頼みごとする時って、大概ろくでもない時ばかりではないか。
あれとか、それとか、これとか。
完全に警戒心むき出しな私に、「簡単なことだ。うちのハロウィンパーティーに来てほしい」と、肩透かしをくらい転倒するレベルの内容だった。
「前日だけど、行っていいの?」
「数日前に言うと逃げられるかと思って」
紅炎くんがそれでお友だちに逃げられたらしいし、一緒に海外逃亡するらしい。
そ、それは本当にお友だち……?
「逃げないよ。そういうイベント大好きだし」
「そうか。なら、来年は前もって伝える。衣装等はこちらで用意してあるから、なにも心配しなくていい」
「事前準備の手際がいい~。じゃあ、口に合うかはわからないけど、私もお菓子作って行くね」
「気にしなくていい、と言いたいが。さらばの作るお菓子は気になるから頼む。弟妹たちも喜ぶだろうしな」
本当か?本当にか?
白龍くんとか、小姑のように細かい文句をつけてきそうだが?
私の不安に、練くんは困ったように笑いながら「気を許してるからこそ、素直になれないだけだ」と言うが、それはなんていうツンデレ?
「白龍より、紅覇に気を付けた方がいい」
「なんで?」
「but or yet.」
「あぁ~、なるほど?」
私も骨抜きにされてしまうのか、と笑っていたら「おや、こんな寒空の中でも中がいいな」と完全防寒に加え大量のお菓子を持ったシンドバッドくんとジャーファルくんが登場した。
そんなお菓子配る予定があるのかと聞いたら、「いや、俺が渡す物がないと何故か女性から贈り物をくれてね」と、何故かと言う割りには至極当然といった雰囲気なので、彼にとってはこれがハロウィンなのだろう。
来る者拒まないなぁ……ジャーファルくんがげっそりした顔をしてるよ……。
「でも、なんか意外だね。シンドバッドくんなら『お菓子より悪戯がしたいな』くらい言いそうなイメージがあったから」
「そういうのがお好みな女性には、勿論」
爽やか笑顔で返され、内心「ですよね」と返していたら「時にさらばさん」とシンドバッドくんが少し顔を近づけ「Trick or Treat. キミはお菓子と悪戯どちらがいいかな?」と尋ねられ、「やばっ」と思ったが直ぐさま練くんが「これでも食べていろ」とシンドバッドくんになにやら高そうな包みを押し付けた。
「さらばにわたす予定だったがくれてやる」
「……それはどうも」
毎回恒例の視線による喧嘩が始まってしまったので、「解散!解散!」と言いながら練くんの背中を押して退散した。
「仲悪いんだから、もう」
「嫌がらせをしてくるシンドバッドが悪い。せっかく、さらばが好きそうな菓子だったのに……」
子供みたいに拗ねた表情をされると、いつものキリッとした顔の反動で可愛く思えてしまうな。
「じゃあ今日は午前中で終わるし、お菓子の材料買うついでに連れて行ってよ」
私の提案に、拗ね顔を綻ばせ「あぁ、そうだな」と笑った。
うん、うん。
やっぱり友だちには、笑っていてほしいね!
「あぁ、さらばか。Trick but Treat.」
まさか、練くんの口からそんな俗物的単語が出てくるとは思わなかった。
but……そうか、butなのか……。
「練くんに追い剥ぎされる日がくるとは思わなかったし、思いたくなかった……」
「ははっ。yetの方がよかったかな?」
「悪戯主体じゃん。弄んでるな~?質の悪いイケメンめ……」
「冗談だ、冗談。紅覇がよく言っているから、ちょっと言ってみたくなっただけだ」
紅覇くんか。
あの魔性の少年なら、「お菓子をくれても悪戯するよ」くらい言いそうだよなぁ。
その紅覇くんに骨抜きにされる女子たちがあとを絶たないんだろうなぁ。
「では、仕切り直して。Trick or Treat.」
「仕切り直さなくてよくない?」
「Trick or Treat.」
やめろ、やめろ。
にじり寄ってくるな。
慌てて鞄やポケットをあさるが、今日に限って飴玉ひとつでてこない。
焦る私と心なしか楽しそうな練くん。
「ないのか?」
「……ないから買ってくる」
「それはルール違反だぞ、さらば。じゃあ、悪戯をしないといけないな」
「やだよぉ……。サディストの悪戯なんてろくなもんじゃないよぉ……」
「……そういうことを言われると、ろくでもないことをしたくなるな」
「ごめんなさい」
素直に謝れば、ご満悦な表情で「許そう」と王様みたいな態度で許された。
それで、私はなにをさせられるのかと恐れ戦く私を存分に楽しみながら、「なにをしてほしい?」とさらに謎の圧をかけてくる。
なにをしてほしい、とは?
「悪戯される側が決めていいの?」
「参考にするだけだ」
「えぇ……じゃあ、高瀬屋さんのお煎餅食べたい……」
「それはご褒美だ、さらば。だが、キミの基準で悪戯を考えるなら、そうだな……。高瀬屋さんの品を買い占めよう」
「私だけじゃなくてお店にも迷惑だから、流れるような動作でだしたその黒いカードしまって!?」
返答を予期していたのか、元より私に高額商品を買い与えるつもりだったのか知らないが、なんでそんなヤバいカードを剥き身で持ってるの。
久しぶりにびっくりしたよ。
笑い声を堪えながら「いい反応だ」と、大変楽しそうでなによりですね!?
「冗談だ、冗談」
「今日は冗談が冴え渡ってますね?」
「そう褒めるな」
かわし方も冴え渡ってますね、練くんさん。
わかってて言ってるのがまた腹立たしい。
「悪戯なんてする気ないんでしょ」
「俺が自分の発言を反故にする軽い男だと思ってるのか」
「いっそ反故にしてほしい」
私の願いを「しないぞ」と凛々しい笑顔で否定し、「悪戯ではないが、頼みごとを聞いてほしい」と嫌な前振りをする。
練くんが私に頼みごとする時って、大概ろくでもない時ばかりではないか。
あれとか、それとか、これとか。
完全に警戒心むき出しな私に、「簡単なことだ。うちのハロウィンパーティーに来てほしい」と、肩透かしをくらい転倒するレベルの内容だった。
「前日だけど、行っていいの?」
「数日前に言うと逃げられるかと思って」
紅炎くんがそれでお友だちに逃げられたらしいし、一緒に海外逃亡するらしい。
そ、それは本当にお友だち……?
「逃げないよ。そういうイベント大好きだし」
「そうか。なら、来年は前もって伝える。衣装等はこちらで用意してあるから、なにも心配しなくていい」
「事前準備の手際がいい~。じゃあ、口に合うかはわからないけど、私もお菓子作って行くね」
「気にしなくていい、と言いたいが。さらばの作るお菓子は気になるから頼む。弟妹たちも喜ぶだろうしな」
本当か?本当にか?
白龍くんとか、小姑のように細かい文句をつけてきそうだが?
私の不安に、練くんは困ったように笑いながら「気を許してるからこそ、素直になれないだけだ」と言うが、それはなんていうツンデレ?
「白龍より、紅覇に気を付けた方がいい」
「なんで?」
「but or yet.」
「あぁ~、なるほど?」
私も骨抜きにされてしまうのか、と笑っていたら「おや、こんな寒空の中でも中がいいな」と完全防寒に加え大量のお菓子を持ったシンドバッドくんとジャーファルくんが登場した。
そんなお菓子配る予定があるのかと聞いたら、「いや、俺が渡す物がないと何故か女性から贈り物をくれてね」と、何故かと言う割りには至極当然といった雰囲気なので、彼にとってはこれがハロウィンなのだろう。
来る者拒まないなぁ……ジャーファルくんがげっそりした顔をしてるよ……。
「でも、なんか意外だね。シンドバッドくんなら『お菓子より悪戯がしたいな』くらい言いそうなイメージがあったから」
「そういうのがお好みな女性には、勿論」
爽やか笑顔で返され、内心「ですよね」と返していたら「時にさらばさん」とシンドバッドくんが少し顔を近づけ「Trick or Treat. キミはお菓子と悪戯どちらがいいかな?」と尋ねられ、「やばっ」と思ったが直ぐさま練くんが「これでも食べていろ」とシンドバッドくんになにやら高そうな包みを押し付けた。
「さらばにわたす予定だったがくれてやる」
「……それはどうも」
毎回恒例の視線による喧嘩が始まってしまったので、「解散!解散!」と言いながら練くんの背中を押して退散した。
「仲悪いんだから、もう」
「嫌がらせをしてくるシンドバッドが悪い。せっかく、さらばが好きそうな菓子だったのに……」
子供みたいに拗ねた表情をされると、いつものキリッとした顔の反動で可愛く思えてしまうな。
「じゃあ今日は午前中で終わるし、お菓子の材料買うついでに連れて行ってよ」
私の提案に、拗ね顔を綻ばせ「あぁ、そうだな」と笑った。
うん、うん。
やっぱり友だちには、笑っていてほしいね!
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