お憑かれautumn 1年目
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合宿後、本当に私と財前君の関係は変わらなかった。
気を揉んでいたのが馬鹿馬鹿しくなる。
変わったことと言えば、財前家に入り浸った為所か、財前君から光君へ、夕日から一二三へと呼び方が変わったくらいだろうか。
宿題もほぼ終わったので、自室で本を読みながらゆっくりしていると光君から「花火大会行くから、直ぐにうち来い」という短いメールが届いた。
それに「了解」と短く返して、光君の家へと向かう。
「キミが、光の相方かー。ええ子そうやん」
出迎えてくれたのは、光君を溌剌とさせたような男性だった。
初めて見る人だったので、ぎこちなく「初めまして」と言うと、白い歯を見せ「初めまして」と返された。
「俺は、光の兄貴や。気軽に、お兄ちゃんて呼んでな」
「分かりました、お兄さん」
「ちゃう。お兄ちゃん」
「え?」
「お兄ちゃんや」
肩を掴まれ、有無を言わせぬ表情で言われては「お兄ちゃん」と呼ぶしかない。
お兄ちゃんは、嬉しそうに笑いながら「よろしゅうな、一二三!」と言った。
困惑していると、リビングから出てきた光君が「一二三困らせんなや、兄貴」と叱った。
「せやかて、妹やで?お兄ちゃん呼ばれたいやろ?」
「いつから一二三が兄貴の妹になったんや。一二三、これはゴミムシとでも呼んだれ」
「お前、ホンマ可愛げあらへんな。思春期か!」
「思春期真っ只中やっちゅーねん」
光君の頭をなでくり回すお兄ちゃんと、そのお兄ちゃんの足を踏みつける光君を見て、忍足先輩への対応とよく似ていると思った。
リビングに入ると、お義姉さんと小母さんとレン君が目を輝かせて出迎えてくれた。
「一二三ちゃん、いらっしゃい!」
「さぁさぁ、浴衣に着替えような!」
「姉ね!柄はな、レン君選んだんやで!」
あれよあれよと言う間に女性二人に連れられ別室で浴衣に着替えさせられ、髪もセットされた。
この浴衣は誰の物かと聞けば、態々私の為に買ってくれたという。
「そんな、お代払いますよ!」と言うも、小母さんは「なに言うてるん?家族の為に買ったもんや。お代なんていらんよ」と言われた。
家族という単語に嬉しく思うも、やはりお代は返したい。
「あの、やっぱり、お代は返します」
「一二三ちゃんは律儀やな。ほな、お代はいらんから約束したって?」
「約束?」
「来年も再来年も光と仲ようしたってな」
「あと、うちのレンも宜しくな」
二人の言葉に泣きそうになるのをこらえ、「こちらこそ、宜しくお願いします」と言った。
この家族は本当に暖かい。
気を揉んでいたのが馬鹿馬鹿しくなる。
変わったことと言えば、財前家に入り浸った為所か、財前君から光君へ、夕日から一二三へと呼び方が変わったくらいだろうか。
宿題もほぼ終わったので、自室で本を読みながらゆっくりしていると光君から「花火大会行くから、直ぐにうち来い」という短いメールが届いた。
それに「了解」と短く返して、光君の家へと向かう。
「キミが、光の相方かー。ええ子そうやん」
出迎えてくれたのは、光君を溌剌とさせたような男性だった。
初めて見る人だったので、ぎこちなく「初めまして」と言うと、白い歯を見せ「初めまして」と返された。
「俺は、光の兄貴や。気軽に、お兄ちゃんて呼んでな」
「分かりました、お兄さん」
「ちゃう。お兄ちゃん」
「え?」
「お兄ちゃんや」
肩を掴まれ、有無を言わせぬ表情で言われては「お兄ちゃん」と呼ぶしかない。
お兄ちゃんは、嬉しそうに笑いながら「よろしゅうな、一二三!」と言った。
困惑していると、リビングから出てきた光君が「一二三困らせんなや、兄貴」と叱った。
「せやかて、妹やで?お兄ちゃん呼ばれたいやろ?」
「いつから一二三が兄貴の妹になったんや。一二三、これはゴミムシとでも呼んだれ」
「お前、ホンマ可愛げあらへんな。思春期か!」
「思春期真っ只中やっちゅーねん」
光君の頭をなでくり回すお兄ちゃんと、そのお兄ちゃんの足を踏みつける光君を見て、忍足先輩への対応とよく似ていると思った。
リビングに入ると、お義姉さんと小母さんとレン君が目を輝かせて出迎えてくれた。
「一二三ちゃん、いらっしゃい!」
「さぁさぁ、浴衣に着替えような!」
「姉ね!柄はな、レン君選んだんやで!」
あれよあれよと言う間に女性二人に連れられ別室で浴衣に着替えさせられ、髪もセットされた。
この浴衣は誰の物かと聞けば、態々私の為に買ってくれたという。
「そんな、お代払いますよ!」と言うも、小母さんは「なに言うてるん?家族の為に買ったもんや。お代なんていらんよ」と言われた。
家族という単語に嬉しく思うも、やはりお代は返したい。
「あの、やっぱり、お代は返します」
「一二三ちゃんは律儀やな。ほな、お代はいらんから約束したって?」
「約束?」
「来年も再来年も光と仲ようしたってな」
「あと、うちのレンも宜しくな」
二人の言葉に泣きそうになるのをこらえ、「こちらこそ、宜しくお願いします」と言った。
この家族は本当に暖かい。