お憑かれsummer 1年目
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合宿前に挨拶をする為にテニス部を訪問する。
「えっと……。合宿中だけ助っ人としてマネージャーをする事になりました、夕日一二三です。宜しくお願いします」
深く頭を下げて挨拶をすると、ヘアバンの人が「コイツが白石の言っとった真面目で可愛い子か」と値踏みをする様に上から下まで見られる。
居心地の悪さを感じていると、ヘアバンの人が「おし、ほならネタ見せてもらおうか」と言い出した。
「何でそうなるんですか、ユウジ先輩」
「人を知るなら、ネタを見ろ言うやろ?」
「初耳っすわ」
「せやで、ユウジ。夕日さんは、ネタなんぞやらへんよ」
「けどアタイの持っとる情報やと、生活指導の松崎先生を光と一緒にわらかしたそうやん?」
あぁ、あったなそんな事。
できれば消し去りたい過去だ。
そもそも、あれは財前君に乗せられた様なもので、自発的にはやらない。
そう伝えると、超解釈した忍足先輩が「光と一緒ならやるんやな!」と言い出すものだから、財前君とまたもや漫才をやるはめになる。
「謙也さん、石にけっ躓いて両膝擦りむいてください」
「私からもお願いします。序でに、小指を物の角でぶつけてください」
「なんや、光をマイルドにした感じやねぇ……」
財前君が忍足先輩の右向こう脛を蹴っているので、私は左向こう脛を蹴る。
「はぁ、もうしゃーないからやるで夕日」
「はいはい」
「はい、どーもー。ハイテンションはもう古い。ローテンションズっすわー。自分、東京から大阪に来てどれくらい経つん?」
「三ヶ月ちょっと」
「東京者は方言移りやすい言うけど、自分、ずっと標準語やけどなんでや?」
「とある番組で、似非関西弁は関西人に殺されるって聞いたからね。使わないようにしてる」
「そんな過激ちゃうわ。取り合えず、関西弁使ってみい」
「わかった」
「ほな、林家パー子の物真似で『めっちゃたこ焼き好きやねん』」
「めっちゃたこ焼き好きやねん!ハーッハッ!」
「……」
「え、ちょっと何か反応頂戴よ」
「予想以上に似とった。ありがとうございましたー」
笑いを堪えながら、財前君がまたも勝手に締め括った。
これで満足かとユウジ先輩と呼ばれた先輩を見ると、真剣な眼差しで「他にモノマネは何ができるんや?」と聞かれたが、別に持ちネタなどないので「特にありません」と答えておく。
「なら、小手調べに板東英二」
「えぇ……茹で玉子やないか!」
「ミッキーマウス」
「夢ノ世界ヘヨウコソー!」
その後、何個かモノマネをやらされるとユウジ先輩が徐に立ち上がり私の肩を掴むと「次代のモノマネ王子はキミや!」と言い出した。
勘弁してくれ、私はお笑いには興味がないのだから。
丁重に「お断りします」と言うもユウジ先輩には届いてないらしく、ユウジ先輩のつけているヘアバンと同じヘアバンを押し付けられ「弟子の証や!」と言われた。
「えぇ……」
戸惑う私に、財前君が「器用貧乏」と言った。
「えっと……。合宿中だけ助っ人としてマネージャーをする事になりました、夕日一二三です。宜しくお願いします」
深く頭を下げて挨拶をすると、ヘアバンの人が「コイツが白石の言っとった真面目で可愛い子か」と値踏みをする様に上から下まで見られる。
居心地の悪さを感じていると、ヘアバンの人が「おし、ほならネタ見せてもらおうか」と言い出した。
「何でそうなるんですか、ユウジ先輩」
「人を知るなら、ネタを見ろ言うやろ?」
「初耳っすわ」
「せやで、ユウジ。夕日さんは、ネタなんぞやらへんよ」
「けどアタイの持っとる情報やと、生活指導の松崎先生を光と一緒にわらかしたそうやん?」
あぁ、あったなそんな事。
できれば消し去りたい過去だ。
そもそも、あれは財前君に乗せられた様なもので、自発的にはやらない。
そう伝えると、超解釈した忍足先輩が「光と一緒ならやるんやな!」と言い出すものだから、財前君とまたもや漫才をやるはめになる。
「謙也さん、石にけっ躓いて両膝擦りむいてください」
「私からもお願いします。序でに、小指を物の角でぶつけてください」
「なんや、光をマイルドにした感じやねぇ……」
財前君が忍足先輩の右向こう脛を蹴っているので、私は左向こう脛を蹴る。
「はぁ、もうしゃーないからやるで夕日」
「はいはい」
「はい、どーもー。ハイテンションはもう古い。ローテンションズっすわー。自分、東京から大阪に来てどれくらい経つん?」
「三ヶ月ちょっと」
「東京者は方言移りやすい言うけど、自分、ずっと標準語やけどなんでや?」
「とある番組で、似非関西弁は関西人に殺されるって聞いたからね。使わないようにしてる」
「そんな過激ちゃうわ。取り合えず、関西弁使ってみい」
「わかった」
「ほな、林家パー子の物真似で『めっちゃたこ焼き好きやねん』」
「めっちゃたこ焼き好きやねん!ハーッハッ!」
「……」
「え、ちょっと何か反応頂戴よ」
「予想以上に似とった。ありがとうございましたー」
笑いを堪えながら、財前君がまたも勝手に締め括った。
これで満足かとユウジ先輩と呼ばれた先輩を見ると、真剣な眼差しで「他にモノマネは何ができるんや?」と聞かれたが、別に持ちネタなどないので「特にありません」と答えておく。
「なら、小手調べに板東英二」
「えぇ……茹で玉子やないか!」
「ミッキーマウス」
「夢ノ世界ヘヨウコソー!」
その後、何個かモノマネをやらされるとユウジ先輩が徐に立ち上がり私の肩を掴むと「次代のモノマネ王子はキミや!」と言い出した。
勘弁してくれ、私はお笑いには興味がないのだから。
丁重に「お断りします」と言うもユウジ先輩には届いてないらしく、ユウジ先輩のつけているヘアバンと同じヘアバンを押し付けられ「弟子の証や!」と言われた。
「えぇ……」
戸惑う私に、財前君が「器用貧乏」と言った。