お憑かれsummer 1年目
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私の午前中の競技は先の障害物競争で終了したので、惰性で財前君とブブゼラを吹いている。
忍足先輩の「これで、午前の部の競技は終了や!」の声かけで、各々応援に来た家族の元へと向かっていく。
私は住職達が応援に来られなかったので、夕日一二三特製スペシャル弁当を応援席にて一人で賞味しようとしたら、財前君が「一人で食うんやったら、うち来い」と言ってくれたのでご相伴にあずかる。
「一二三ちゃん、いらっしゃい!」
「すみません、お邪魔します」
「姉ね!レンくんみとったで!めっちゃ速かった!」
大はしゃぎなレン君に「ありがとう」と言いレジャーシートの上に座ると、お義姉さんがにこやかに「光君の相方は一二三ちゃんかー」と嬉しそうに言った。
「一二三ちゃんが妹になるのねー」
「あ、いや、そういうんじゃないです」
「なー、お母ちゃん。何で姉ねがお母ちゃんの妹になるん?」
「さっき、一二三ちゃん相方連れてこなあかんかったやろ?相方っちゅーんは、光君のお嫁さんって事やねん」
「義姉さん、話飛びすぎっすわ。俺かて、選ぶ権利あります」
「姉ね、ひーくんのお嫁さんになってまうん?!レンくんとけっこんするんやないの?!」
半泣きのレン君に「ならないから安心して」と宥めていると、お義姉さんが私のお弁当を奪い「見てみい!この家庭力溢れる弁当を!」と言って財前君に見せつける。
「この、彩り、栄養バランスも整い、玉子焼きは……もぐ……!光君が大好きな甘い玉子焼きや!」
「もぐ……。ホンマや……」
「ほなら、お母さんは唐揚げを……もぐ……。あら、一二三ちゃんお料理上手ね!」
「レンくんも!レンくんもたべる!」
あ、何か自然な流れで財前一家に私の弁当が消費されている……。
私は小母さんに「食べてええからな?」と言われたので、小母さんのお弁当に手を伸ばす。
おかずを口に含み咀嚼すると、優しい味が身体中に染み渡る。
「美味しい。これが、お袋の味ってやつなんですね」
「一二三ちゃんのお母さん、ご飯作るん苦手なん?」
「私、捨て子なので」
私の発言に、レンくん以外の空気が落ち込んだ。
自分としては特に気にした事はないのでついつい普通に話してしまったが、良く良く考えれば世間的にはタブーと言われるカテゴリなのか。
私は気にしてませんよ、という風に「小母さん、今度このレンコンの挽き肉のはさみ揚げ、作り方教えてください」と言うと、小母さんは強く抱き締め「何時でもうちに来なさい」と言われた。
「光君、やっぱり一二三ちゃんお嫁さんにしたりなよ」
「……夕日。料理できるか?」
「普通程度にはできるよ」
「洗濯」
「セーター、毛布、何でも来い」
「掃除」
「寺育ちだからね。どんと来い」
質疑応答が終わると、今度は財前君が私の肩を抱き「俺達、結婚します」と言った。
レンくんの「ダメー!」という悲鳴に近い叫びが響く。
……いいなぁ、この賑やかな感じ。
忍足先輩の「これで、午前の部の競技は終了や!」の声かけで、各々応援に来た家族の元へと向かっていく。
私は住職達が応援に来られなかったので、夕日一二三特製スペシャル弁当を応援席にて一人で賞味しようとしたら、財前君が「一人で食うんやったら、うち来い」と言ってくれたのでご相伴にあずかる。
「一二三ちゃん、いらっしゃい!」
「すみません、お邪魔します」
「姉ね!レンくんみとったで!めっちゃ速かった!」
大はしゃぎなレン君に「ありがとう」と言いレジャーシートの上に座ると、お義姉さんがにこやかに「光君の相方は一二三ちゃんかー」と嬉しそうに言った。
「一二三ちゃんが妹になるのねー」
「あ、いや、そういうんじゃないです」
「なー、お母ちゃん。何で姉ねがお母ちゃんの妹になるん?」
「さっき、一二三ちゃん相方連れてこなあかんかったやろ?相方っちゅーんは、光君のお嫁さんって事やねん」
「義姉さん、話飛びすぎっすわ。俺かて、選ぶ権利あります」
「姉ね、ひーくんのお嫁さんになってまうん?!レンくんとけっこんするんやないの?!」
半泣きのレン君に「ならないから安心して」と宥めていると、お義姉さんが私のお弁当を奪い「見てみい!この家庭力溢れる弁当を!」と言って財前君に見せつける。
「この、彩り、栄養バランスも整い、玉子焼きは……もぐ……!光君が大好きな甘い玉子焼きや!」
「もぐ……。ホンマや……」
「ほなら、お母さんは唐揚げを……もぐ……。あら、一二三ちゃんお料理上手ね!」
「レンくんも!レンくんもたべる!」
あ、何か自然な流れで財前一家に私の弁当が消費されている……。
私は小母さんに「食べてええからな?」と言われたので、小母さんのお弁当に手を伸ばす。
おかずを口に含み咀嚼すると、優しい味が身体中に染み渡る。
「美味しい。これが、お袋の味ってやつなんですね」
「一二三ちゃんのお母さん、ご飯作るん苦手なん?」
「私、捨て子なので」
私の発言に、レンくん以外の空気が落ち込んだ。
自分としては特に気にした事はないのでついつい普通に話してしまったが、良く良く考えれば世間的にはタブーと言われるカテゴリなのか。
私は気にしてませんよ、という風に「小母さん、今度このレンコンの挽き肉のはさみ揚げ、作り方教えてください」と言うと、小母さんは強く抱き締め「何時でもうちに来なさい」と言われた。
「光君、やっぱり一二三ちゃんお嫁さんにしたりなよ」
「……夕日。料理できるか?」
「普通程度にはできるよ」
「洗濯」
「セーター、毛布、何でも来い」
「掃除」
「寺育ちだからね。どんと来い」
質疑応答が終わると、今度は財前君が私の肩を抱き「俺達、結婚します」と言った。
レンくんの「ダメー!」という悲鳴に近い叫びが響く。
……いいなぁ、この賑やかな感じ。