筋肉と天邪鬼
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「不破って、服着るの?」
尋ねられた不破は、質問を理解しきれなかったのか固まった。
いや、まあ、自分でも言っててこの聞き方はなかったなと、少しは反省している。
どんなに筋肉バカとはいえ、不破も一端の文明人だ。
裸で彷徨いている訳がない。
俺は質問を「普段どんな服着るの?」に変えると、不破も「あぁ」といった感じで動き出す。
「いきなりどうしたのかと思ったよ。普段は基本的にスポーツウェアだけど、人に会う時は普通だよ」
「……不破が普通の格好ってのが想像できない」
「回り回って、最終的に失礼な所に着地したね」
口では失礼だと言っているが内心は大して気にしてはいないのか、直ぐ様ケータイを弄り「こんな感じ」と言って見せてきたのは、所謂フェミニン系のコーディネートだった。
「基本はロングスカートに、上はゆったり系の服かな」
頭の中で、不破と見せられている服装を合わせようとするが、何度やってもエラー音がなる。
不破の服のイメージはジーパンにユニクロという感じなので、首をかしげざるを得ない。
ジーパンは履かないのかと聞けば、ジーパンは太股でつっかえるから履けないと言う。
出会った当初に見せ付けられた太ましい太股を思いだし、あぁ、なんか納得。
あれは確かにつっかえる。
それでも、不破とフェミニンが結び付かずモヤモヤしていると、不破は閃いた!と言わんばかりの顔をした。
「今度の日曜日、渋谷行こうよ!」
「なんで」
「実際見た方が早いし、渋谷なら色々あるから猿飛くんの好きなものが見つかるかもしれないしさ!」
まだ続いてたんだ、それ。と、呆れ気味に言うと「勿論!」と笑って見せた。
人混みはあまり気乗りしないけど、不破と回るならばいいかと思ってしまう。
不破はどこに行こう、何を食べよう、何を見ようと楽しそうに話している。
結局、不破の押しに負けて渋谷に週末行く事になった。
待ち合わせ場所は、定番のハチ公前。
余裕をもって十分前と思ったのが間違いだったのかも知れないと、寒空の下ギャルに逆ナンされながら思った。
当たり障りなく断るが、全く引く様子がない。
早く来い、不破と思っていると突然腕に誰かが抱きついてきた。
誰だと視線をやると、見覚えのある登頂部が。
「佐助くん!待たせちゃってごめんね!あれ?この人達、誰?」
「……灯花が来るまでに、話し相手になってもらってたんだ。それじゃあ、俺達行くんで」
そう言ってギャルの集団から逃げると、通りすぎ様に「何であんな地味な子が……」と聞こえたが、不破が気にした風もないので捨て置いた。
ギャル達が追ってこないのを確認すると、不破が腕から離れ「名演技だったでしょ?」とイタズラが成功した子供の様に笑った。
「十点」
「お?満点?」
嬉しそうに聞く不破の額を叩いて「百点満点中だよ」と言うと悔しそうに「ちぇー」と唇を尖らせた。
不破の服装は、確かにフェミニン系だった。
うん、実際見てみると意外にもしっくりくるものだ。
渋谷の個性的な服装から見たら確かに地味だが、俺的にはこれ位落ち着いている方が丁度良い。
「八十点て所かな」
「なにが?」
「服」
「お!こっちは意外にも高得点!」
さっきまで拗ねていたのに、今度は嬉しそうに顔を綻ばせた。
「残り二十点はどうして?」
「まだ、コートの下見てないから。あとは、胸が悲しいほどに貧相だから」
「そりゃ、もう手遅れだわ」
からからと不破は気分が害された風もなく笑った。
そのまま、まず映画のチケットを買い、その時間まで109の服屋を冷やかしに行く事になった。
映画は話し合いの結果、原作が舞台ミュージカルのにした。
尋ねられた不破は、質問を理解しきれなかったのか固まった。
いや、まあ、自分でも言っててこの聞き方はなかったなと、少しは反省している。
どんなに筋肉バカとはいえ、不破も一端の文明人だ。
裸で彷徨いている訳がない。
俺は質問を「普段どんな服着るの?」に変えると、不破も「あぁ」といった感じで動き出す。
「いきなりどうしたのかと思ったよ。普段は基本的にスポーツウェアだけど、人に会う時は普通だよ」
「……不破が普通の格好ってのが想像できない」
「回り回って、最終的に失礼な所に着地したね」
口では失礼だと言っているが内心は大して気にしてはいないのか、直ぐ様ケータイを弄り「こんな感じ」と言って見せてきたのは、所謂フェミニン系のコーディネートだった。
「基本はロングスカートに、上はゆったり系の服かな」
頭の中で、不破と見せられている服装を合わせようとするが、何度やってもエラー音がなる。
不破の服のイメージはジーパンにユニクロという感じなので、首をかしげざるを得ない。
ジーパンは履かないのかと聞けば、ジーパンは太股でつっかえるから履けないと言う。
出会った当初に見せ付けられた太ましい太股を思いだし、あぁ、なんか納得。
あれは確かにつっかえる。
それでも、不破とフェミニンが結び付かずモヤモヤしていると、不破は閃いた!と言わんばかりの顔をした。
「今度の日曜日、渋谷行こうよ!」
「なんで」
「実際見た方が早いし、渋谷なら色々あるから猿飛くんの好きなものが見つかるかもしれないしさ!」
まだ続いてたんだ、それ。と、呆れ気味に言うと「勿論!」と笑って見せた。
人混みはあまり気乗りしないけど、不破と回るならばいいかと思ってしまう。
不破はどこに行こう、何を食べよう、何を見ようと楽しそうに話している。
結局、不破の押しに負けて渋谷に週末行く事になった。
待ち合わせ場所は、定番のハチ公前。
余裕をもって十分前と思ったのが間違いだったのかも知れないと、寒空の下ギャルに逆ナンされながら思った。
当たり障りなく断るが、全く引く様子がない。
早く来い、不破と思っていると突然腕に誰かが抱きついてきた。
誰だと視線をやると、見覚えのある登頂部が。
「佐助くん!待たせちゃってごめんね!あれ?この人達、誰?」
「……灯花が来るまでに、話し相手になってもらってたんだ。それじゃあ、俺達行くんで」
そう言ってギャルの集団から逃げると、通りすぎ様に「何であんな地味な子が……」と聞こえたが、不破が気にした風もないので捨て置いた。
ギャル達が追ってこないのを確認すると、不破が腕から離れ「名演技だったでしょ?」とイタズラが成功した子供の様に笑った。
「十点」
「お?満点?」
嬉しそうに聞く不破の額を叩いて「百点満点中だよ」と言うと悔しそうに「ちぇー」と唇を尖らせた。
不破の服装は、確かにフェミニン系だった。
うん、実際見てみると意外にもしっくりくるものだ。
渋谷の個性的な服装から見たら確かに地味だが、俺的にはこれ位落ち着いている方が丁度良い。
「八十点て所かな」
「なにが?」
「服」
「お!こっちは意外にも高得点!」
さっきまで拗ねていたのに、今度は嬉しそうに顔を綻ばせた。
「残り二十点はどうして?」
「まだ、コートの下見てないから。あとは、胸が悲しいほどに貧相だから」
「そりゃ、もう手遅れだわ」
からからと不破は気分が害された風もなく笑った。
そのまま、まず映画のチケットを買い、その時間まで109の服屋を冷やかしに行く事になった。
映画は話し合いの結果、原作が舞台ミュージカルのにした。